新著「Excel関数をフルに使ってデータの整形・集計・可視化の自動化を極める本」が2023/6/14より発売されます!

10か月かけてまとめ上げた新著もいよいよ発売が近づいてきました!

タイトルはExcel関数をフルに使ってデータの整形・集計・可視化の自動化を極める本」です(出版社はソシムさん)。

2023614日(水)から発売となりますので、どんな本なのか、紹介したいと思います。

解説動画:【祝!出版4冊目】Excel関数自動化本を出版します! - Excel関数をフルに使って データ整形・集計・可視化の自動化を極める本(ソシム)

この記事の内容は下記の動画でも解説しています。

本書はExcel関数でデータ作業を「自動化」するための本!

タイトルの通り、本書はExcel関数をフル活用し、データ整形/集計/可視化の一連の作業を自動化することがメインテーマです。

というのも、Excelを用いる作業において、次のような状況で困っている人を多いからです。

  • 集計/分析を手作業で行い、時間も労力も必要以上にかけ過ぎている
  • 必要なデータに不備が多い、あるいは使いにくく集計の準備が大変
  • 作業途中に必要なデータの不足が発覚して、不要な手戻りが起きる

こうした状況に陥る人の傾向として、Excelで行うデータ作業にどんなプロセスがあり、どの順番で進めて行けば良いかを知らず、さらに各プロセスに役立つ各Excel機能を知らない、あるいは紐づいていないことが挙げられます。

この解決策は、Excelで行うデータ作業の全体像を把握した上で、各プロセスに役立つExcel機能の使い方を知り、効果的に組み合わせて自動化することです。

本書では、そのファーストステップとして「関数」でのアプローチ方法を中心に解説しました。

関数は一つ一つが独立しているため、必要に応じて個別に学習し、すぐに実務へ活用しやすく、スキルアップも実感しやすいです。

更に、複数種類の関数をうまく組み合わせれば、かなりの範囲を自動化することができるからです。

本書を通じて、Excel関数で一連の作業を自動化し、楽に成果を上げることができるようになったという方を一人でも増やすために、本書を執筆しました。

ちなみに、20228月にSchooで授業した「データ活用のお作法【Excel編】」を詳細化した本だとも言えます。

本書の特徴

本書の特徴は大きく4点です。

  1. データ整形/集計/可視化に関する実務上の頻出ケースに対応!
  2. 初学者向けに数式・関数の前提知識を整理!
  3. スピルを実務で活用するノウハウも網羅!
  4. アウトプット用の演習問題を複数用意!

まず特徴①ですが、本書は機能解説的な本ではありません。

あくまでも、実務上で発生頻度が高いケースに対し、最適なExcelテクニックを解説するスタンスです。

そして、解説するテクニックは関数がもちろん中心ですが、関数と相性の良い各種機能(条件付き書式、グラフ、テーブル、データの入力規則等)も含むため、一連の作業を自動化するためのノウハウを身につけることが可能です。

ぜひ自身の実務で発生するケースに活用できるテクニックを学んでください!

次に特徴②は、本編に入る前のプロローグとして、初学者向けに数式・関数の前提知識を第0章にまとめました。

「数式や関数をあんまり使ったことがない・・・」という方でも、この章をご覧頂ければ第1章以降の本編が理解できるような構成にしていますので、ご安心ください!

続いて特徴③は、Excel2021以降またはMicrosoft365で使用可能な「スピル」という新しい数式についても解説しています。

現状、リファレンス系(辞典/事典等)のExcel本で紹介されていることが多く、実務の頻出ケースでどう活用するかまで触れられているものは珍しいと思います。
ただし、その分リファレンス系のものより紹介するスピル対応の関数の種類は限定。

最後に特徴④ですが、Excelに限らずITスキルに関する本は読んで終りではスキルとして定着しません。

どんなに分かりやすい解説書でも、自分の身体で経験しないことには、実際の実務では各種テクニックを活用することはできないからです。

よって、本書では18の演習問題を用意しましたので、各章の復習として手を動かしながらアウトプットすることができるようにしています(ソシム社のサイトからダウンロード可能)。

ぜひ、本書を読んだ方は、この演習問題もセットで取り組んでいただければと思います。

さらに、今回は本編で解説した100以上のExcelブックも併せてダウンロード可能にしましたので、文章+図解で分かりにくかった部分もExcelブックを触りながら理解を深めていただくことも可能です。

なお、参考までに表紙以外のイメージもご紹介します。

本書がおすすめな方

本書は以下のような方におすすめです。

  • データ整形/集計/可視化を手作業で行っている方
  • 扱うデータの不備解消や加工に時間をとられている方
  • どうすれば今のExcelを用いた作業を自動化できるか知りたい方
  • 関数等の各種機能の使いどころを知りたい方
  • スピルを勉強したい方
  • 演習問題等で手を動かしながら関数を学習したい方

もし、ひとつでも当てはまるのであれば、本書はお役に立てることでしょう。

逆に、以下に当てはまる方は、本書がお役に立てない可能性が高いため、購入しないことをおすすめします。

  • 散らばった複数ファイルのデータ収集を自動化したい方
  • データ可視化以外の分析手法を学びたい方
  • ピボットテーブルを学びたい方
  • パワークエリを学びたい方
  • パワーピボットを学びたい方
  • マクロ(VBA)を学びたい方

読者の声

H.Fさん
H.Fさん

メルマガで新著の存在を知り、ずっと楽しみにしていました。
手にしてみると、既に発売済みの2冊よりも更に厚い!
少しザラザラした紙質に変わり、手になじんでページがめくりやすいです。

内容はタイトル通り「がっつり関数」です。
SUMやVLOOKUPなどの基本的な関数から、UNIQUEやVSTACKなどのマイナーな関数まで幅広く丁寧に解説しています。
既にExcelを習得している方には復習+新たな引き出しを増やしてくれますし、初心者の方にはExcelをイチから効率的に学ぶことができます。
個人的には、比較演算子一覧や代表的なエラー値一覧、ワイルドカードの条件一覧など、「ざっくり分かっているけど人に説明するときは念のため調べないとな」な内容がまとめてあるのが助かりました。

データクレンジングやグラフについては既に発売済みの2冊と重複する部分もありますが、内容がより洗練され分かりやすくなった印象です。

解説用ファイルと演習用ファイルが超充実しているので、ひととおり読み終えたら手を動かして復習していこうと思います。

Sさん
Sさん

ネットで都度検索したりする代わりのExcel辞典として机に置いておきたい本だと思いました!

書籍の内容についてですが、関数の性質ごとに説明するのではなく、目的を達成するための手段としての関数を説明しているため、余分な説明が省かれていて理解しやすいです。
加えて、Excelが得意とする領域を最大限に使う作法的なことを学べるため、Excelの特徴をすべて理解した上で、欠点をカバーした方法を教えてくれるのも助かりました。
また、分かりやすくシンプルなグラフの作り方を知りたかったので、関数の本ではありますが、グラフのおすすめまで踏み込んでいるのは非常にありがたかったです!

その他、フルカラーで図解が多く見やすく、文章説明が簡潔でまとまっていますし、先に完成イメージを明示してから手順を説明する方法は斬新で理解しやすいですね。

残念(?)な点としては、重くて分厚いので、持ち歩いて電車の中で読むには適していないです。

H.Yさん
H.Yさん

「Excel作業の自動化を考えるのであれば、まずはデータの持ち方にこだわろう。」
これまで幾度となく耳にしてきた。ただ、データの持ち方を意識している組織は少なく、大抵はクロス集計表形式でデータを保有している。
そして、その集計表が複雑になり、結果として自動化・効率化に至れていない。
このような事例を、これまでのコンサルティング経験で何度も目にしてきた。

そのような組織で働いておられる方に、この『データの整形・集計・可視化の自動化を極める本』をおすすめしたい。
また、これからExcelを学びたいという方にもおすすめの一冊である。

関数の使い方が丁寧に記載されており、そこからデータの持ち方についても言及されている。
通読することで体系的な学びを得られ、明日からの業務に活かせるだろう。
確かに「配列」の考え方は、慣れるまでは難しいかもしれないので、一読した後に戻ってきても良いかもしれない。

本書はデータベース形式での記載となっているため、普段はクロス集計表形式で業務を行っている方からすれば、一見使いづらく見えるかもしれない。
しかし、関数を使用するうえでの本質はきちんと記載されており、クロス集計表形式での業務にも活用は可能である。

そして、このデータベース形式でのデータ管理が、その先のピボットテーブルやパワークエリの活用につながるため、少し遠回りに感じるかもしれないが、ここで記載されているテクニックをマスターし、「ここからどのように表現すれば正確に情報が伝わるのか」の検討に活用して欲しい。
そして、『Excelでできるデータの収集・整形・加工を極めるための本』に進むことで、パワークエリの使い方もマスターし、日常業務の自動化や効率化に寄与する一冊だと思う。

H.Tさん
H.Tさん

データを扱う作業の自動化に適したエクセル機能は、マクロ(VBA)やパワークエリなどがありますが、その中で最も基本かつ習得しやすい機能である関数に特化した内容になっています。

全体的な特徴として、こんな課題がある場合、それを解決するのがこの関数というような書かれ方がされているので、実務と結びつけて学ぶことができます。

実際私が実務でよく使っている関数(IFやVLOOKUP、SUMIFS、COUNTIFS、ROW、TEXT、LEFT、FIND、DATE等)はほぼ網羅されており、初心者の方であれば、実務に使う関数が体系的に学べるので大変参考になると思います。

また、これまでほとんど聞いたことのなかった関数も紹介されているため、ある程度経験のある方も実務と結び付けながら興味深く読むこともできるかなと思います。個人的にはVLOOKUPとMATCHを組み合わせる方法が目からウロコでした。

また、私の実務の中で、私が作成したエクセルシートにデータを入力させ、それを集計・分析するという業務があるのですが、その過程で悩まされる表記ゆれへの対応やその予防につなげられる機能である入力規則や条件付き書式の活用方法なども詳しく書かれています。
個人的にはINDIRECT関数については書籍に書かれていたことを参考にして実務でもっと活用できるようにしていきたいと思いました。

ちなみにその後の集計・分析の基礎となるテーブルをはじめとしたデータベース形式でのデータ管理の重要性についても繰り返し書かれているので、それについてもよく学べると思います。

ただ、エクセルの新機能「スピル」については、これまでほとんど「配列」に触れてこなかったことや、私の使用するエクセルのバージョンが自宅・職場ともにスピルが使用できない環境だったこともあり、(そもそも私の能力不足かもしれませんが)この書籍の内容だけでしっかり理解するのは難しいかもしれないです。
もしスピルについて学ぶことをメインに考えられている方は、少なくとも実物を動かしながら学べる環境になったうえで書籍の購入をされることをおすすめします。

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レビューコメント

Amazon

意外にも初心者向け
表紙やタイトルを見ると、ちょっとハードルが高いように見えますが、実はこの本こそ、初心者、新入社員に一番読んでもらいたいExcelの本です。
どうしてExcelがあるのかを考えたときに、データを整理するということが実は一番の目的だと思うので、それがなぜそうなのかを実践を通してわかる本です。
ということで、実際にExcelを操作するような内容なのですが、もちろんこれはみなさんに読むだけではなく実際に操作していただきたい。というのも、データの加工や整理というのは、実践を通して、面倒なケースとそれがどんなふうに面倒で、それよりとても簡単に操作する方法がどんなものがあって、どう操作していくのかを一通り丁寧に書いてあるので、全444ページという超大作になっているわけです。
ほんと、絶対に操作した方がいいし、それしないとこの本のメッセージが伝わらないので、ぜひ操作してほしいです。
操作するこういった本のデメリットは、正確な操作をしないとテキスト通りにならないことで、だから慎重な操作と、もしうまくいかなかったら必ず操作の復習をすることです。
新入社員や初心者向けと書きましたが、初めの方に結構ハードルの高いことが書いてあるのですが、そこさえ超えてしまえば、あとはどうしてExcelは効率よく操作するものなのかがわかっていきますので、初めの方は、そういうことなんだなくらいで読んで、読み進めていってほしいと思います。
それから、実際に操作することも必要なのですが、それは何回か繰り返さないと自分の本当の力にはならないので、復習を2回、3回とすることもお勧めします。

Excel関数本の中の本書のポジション

Excel関数をメインテーマにした本はいくつもありますが、代表的な類書と本書との違いを次の4象限(「初学者向け↔中上級者向け」と「ユースケース中心↔機能解説中心」の2軸)で整理してみました。

本書は「ユースケース中心」(特徴①の通り)で、やや「中上級者向け」に位置するかなと思います。

特徴②で初学者向けの第0章を用意はしたので、中心寄りになった感じです。

過去2作との違い

本書は過去2作(「ピボットテーブルも関数もぜんぶ使う! Excelでできるデータの集計・分析を極めるための本」と「パワークエリも関数もぜんぶ使う! Excelでできるデータの収集・整形・加工を極めるための本」)と同じシリーズとなります。

タイトルが似ているため、いまいち違いが分からないという方もいるかもしれませんが、ざっくりとした違いは「本によって対象範囲が異なる」という点です。

パッと見で分かりやすいように、縦軸をExcel5つの作業プロセス、横軸をExcel5つの主要機能で整理した表で3作のスコープをまとめてみました。
各機能がどのプロセスで有効か◯△をフラグ立て(◯:対応、△:一部対応、-:非対応)。

本書は関数が対応している全プロセスが対象です。

ただし、関数はAのプロセスは一部しか自動化できないため、ABのプロセス(前処理)を自動化したい方は「パワークエリも関数もぜんぶ使う! Excelでできるデータの収集・整形・加工を極めるための本」がおすすめです。

また、パワークエリ→ピボットテーブル(パワーピボット)の流れで自動化したい方は「ピボットテーブルも関数もぜんぶ使う! Excelでできるデータの集計・分析を極めるための本」がおすすめです。

完全に初学者であれば、本書が最初の一冊として一番とっつきやすいと思います。

参考記事

Excelの作業プロセスや5つの主要機能の概要については以下の記事をご参照ください。


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もし、この本にご興味をお持ちになられましたら、ぜひご購入をお願いします!

なお、本書をご購入いただいた方は、感想やコメントをいただけると嬉しいです!

さいごに

Excel関数は現在500種類以上ありますが、本書で解説している関数は80種類強です。

パレートの法則に近しいですが、全体の2割くらいの関数の使い方を押さえれば、実務の頻出ケースをほとんど自動化できてしまいます。

しかも、自分の実務に限定すれば、もっと少ない種類の関数でも十二分に自動化できてしまうことでしょう。

ただし、関数を単発で使っても時短効果が限定されてしまうため、一連の作業プロセスに適した関数を複数組み合わせることが自動化するためのコツです。

本書では、そのためのノウハウを厚めに解説しているため、実務でExcel関数をフル活用したい方は、ぜひ本書を手に取ってはいかがでしょうか。

ご参考になれば幸いですm(__)m

森田森田

本書は446ページの大ボリュームな一冊です。
かなり厚めですが、本書からは開きやすい紙にしてもらったため、使いやすくなっていると思います(軽量化もされました)。
なので、実務を行う際に本書の該当ページを開き、役立ちそうなテクニックを自分の実務へ試してみてください。
ぜひ、本書をあなたの実務の効率化や成果創出へお役立ていただけますと幸いです。