【Excel機能】指定の文字を一括で修正/削除できる「置換」の使い方
AさんAさん

表データの特定の文字を別の文字へ修正、あるいは削除する作業がけっこう大変です・・・。
こうした作業をもっと楽にできる方法はないですかね?

森田森田

そんな場合、「置換」という機能が便利ですよ!
指定の文字を一括で修正/削除できちゃいます。
では、詳細を解説していきますね。

表の中の複数セルをまとめて修正/削除したい場合は「置換」が有効

実務では、表の複数セルに共通する修正や削除を行いたい場合があります。

たとえば、本来の表記は「りんご」なのに、一部のデータに「林檎」という別表記があるといったケースです。
このように表記がゆれてしまうことを「表記ゆれ」と呼ぶ。

上記ケースでは、「林檎」を「りんご」へ修正する必要がありますが、1セルずつちまちま手作業で対応するのは非効率です。

こんな場合、「置換」という機能を使いましょう。

置換を使えば、指定した文字を一括で別の文字へ修正あるいは削除することが可能です。

これにより、修正/削除の作業効率が上がります。

置換の使用イメージ

一例として、複数セルの「林檎」を「りんご」へ置換したイメージが以下です。

通常、上記のように指定の文字を別の文字へ置換することが一般的ですが、指定の文字を削除したい場合は、「置換後の文字列」ボックスをブランク(未入力)にすればOKです。

なお、対象範囲内に置換前の文字が検索できない、あるいは「シートの保護」が設定されている場合は、以下のエラーメッセージが表示されます。

置換対象が見つかりません。検索方法については、[オプション]をクリックしてください。
置換しようとしているデータが保護されたシートにある可能性があります。保護されたシートのデータは置換できません。

必要に応じて、置換対象のセル範囲や検索条件(置換前の文字)を見直し、再度置換を実行しましょう。

参考記事

「シートの保護」の詳細は、以下の記事をご参照ください。

置換の操作手順

置換を実行したい場合は、以下の手順となります。

  1. 置換対象のセルが含まれるセル範囲を選択
    ※今回はD
  2. リボン「ホーム」タブをクリック
  3. 「検索と選択」をクリック
  4. 「置換」をクリック
  5. 置換前の文字を入力
    ※今回は「林檎」
  6. 置換後の文字を入力
    ※今回は「りんご」
  7. 「すべて置換」をクリック

手順①でセル範囲を選択していない場合、シート全体が置換対象となるため、想定外のセルの置換が行われるリスクあり。
手順②~④はショートカットキー(「Ctrl+H」)で行うことも可能。

【参考】手順⑦で「置換」ボタンを使用する場合は

手順⑦は「置換」ボタンをクリックして置換する方法もあります。

その場合、手順①は手順⑤の文字(検索する文字列)が含まれるセルのみ選択する必要があります。

こちらは、複数セルを一括で置換するというより、1セルずつ置換する場合の方法です。

あえて、実務で1セルずつ置換する必要性はないため、参考程度にしておくと良いでしょう。

なお、検索する文字列が含まれないセルを選択した際に「置換」ボタンをクリックすると、以下のエラーメッセージが表示されます。

一致するデータが見つかりません。

【参考】「オプション」で検索場所の変更や書式の置換も可能

「検索と置換」ダイアログの「オプション」をクリックすることで、置換対象のセルの検索場所や書式の置換を行う等も可能です。

それぞれ順番に解説していきましょう。

書式

置換は文字だけではなく、書式も置換することが可能です。

一例として、セルの塗りつぶし(背景色)が「青」のものを「塗りつぶしなし」に置換したものが以下です。

書式の置換も含めると、置換のパターンは次の9通りあります。

パターン 検索対象 置換内容
1 文字 文字
2 文字 書式
3 文字 文字+書式
4 書式 文字
5 書式 書式
6 書式 文字+書式
7 文字+書式 文字
8 文字+書式 書式
9 文字+書式 文字+書式

パターン24568の書式のみの部分は、置換前後の文字(手順⑤⑥)をブランク(未入力)にすること。
パターン28の場合、文字は置換されない。

手順⑤⑥で書式を設定する場合、置換前後の文字を入力するボックス(検索する文字列/置換後の文字列)の右側にある「書式」ボタン右側の「▼」をクリックして指定しましょう。

書式の指定方法は、以下の2通りあります。

  • 書式:手動で任意の書式を指定(「セルの書式設定」ダイアログと同じ操作)
  • セルから書式を選択:スポイト機能で指定したい書式のセルをクリック

なお、「セルから書式を選択」の場合は、指定したセルの表示形式/配置/フォント/罫線/塗りつぶし/保護の書式すべてをまるごと流用することになってしまいます。

罫線のみ等、一部の書式のみ置換したい場合は、置換前の条件を「書式」で指定しないと不一致のエラーメッセージが表示されるため、ご注意ください(検索条件が多い状態になるため)。

また、パターン5で書式のみを置換する場合、置換後の書式を未設定だと、置換前の書式に該当するセルの文字が削除されてしまいます(パターン4と認識されてしまうため)。

特に、置換で特定の書式を初期化する際は、「書式」ボタンの左隣が「書式セットなし」ではなく、「プレビュー」になっていることをしっかり確認しましょう。
初期化の場合は、各書式の「なし」や標準の設定を指定すればOK

その他、一度設定した書式の条件をクリアしたい場合は、「書式検索(置換)のクリア」を実行してください。

「書式」ボタンの右側の「▼」をクリックすると該当コマンドが表示されます。

検索場所

置換対象の文字の検索場所を変更することも可能です。

  • シート ※デフォルト
  • ブック

「シート」は、置換対象が同一シートに限定されます。

「ブック」は、ブック内の全シートを置換対象にすることが可能です。

基本的には、検索場所は「シート」のままで、さらに手順①で対象範囲を指定しておく方が想定外のセルの置換まで防止できるため、「ブック」はあまり使う頻度は少ないと思います。

検索方向

置換の検索方向(置換の順番)を変更することも可能です。

以下は「1」を「2」へ2回「置換」ボタンをクリックした際の挙動です。

  • 行 ※デフォルト

「行」は横方向(左から右)、「列」は縦方向(上から下)の順番に置換されていきます。
「行」は同じ行の置換が終わったら下の行へ、「列」は同じ列の置換が終わったら右の列へそれぞれ移行して置換する。

ただし、これは個別に置換していく場合(「置換」ボタンの方法)の順番なだけのため、一括で置換する場合は特にこの設定を変更する意味合いはないです。

検索対象

置換の検索対象はボックスがあるものの、「数式」以外に変更できません。

この設定は、置換の兄弟機能の「検索」の方では「数式」以外の設定にすることが可能です。

参考記事

「検索」の詳細は、以下の記事をご参照ください。

大文字と小文字を区別する

置換対象の文字の検索条件は、大文字と小文字を区別するということも可能です。

デフォルトの検索条件は、大文字と小文字で区別されないため、区別したい場合は「大文字と小文字を区別する」のチェックをONにしましょう。

実務上であえて区別するケースは考えにくいですが、区別した方が良い場合に活用してください。

セル内容が完全に同一であるものを検索する

置換対象の文字の検索条件は、検索する文字列がセルの値と完全一致している場合に限定することも可能です。

デフォルトの検索条件は、検索する文字列がセルの値の一部分でも置換対象になるため、完全一致を条件にしたい場合は「セル内容が完全に同一であるものを検索する」のチェックをONにしましょう。

こちらは、置換対象のセル範囲内で検索条件に完全一致のセルだけを置換したい場合に有効な設定ですね。

半角と全角を区別する

置換対象の文字の検索条件は、半角と全角を区別するということも可能です。

デフォルトの検索条件は、半角と全角で区別されないため、区別したい場合は「半角と全角を区別する」のチェックをONにしましょう。

実務上であえて区別するケースは考えにくいですが、区別した方が良い場合に活用してください。

【応用】ワイルドカードの活用で区切り文字を基準に置換できる

置換対象の検索条件は、「ワイルドカード」を活用することで半角スペース等の区切り文字を基準にした置換も可能になります。
ワイルドカードとは、「任意の文字列の代わり」となる記号のこと。
区切り文字とは、「データ抽出/分割の目印となる文字」のこと。

たとえば、「氏名」のデータ(「氏」と「名」の間は半角スペース)があり、それを「氏」のみに置換したい場合、ワイルドカードを活用することで異なる「名」の文字も一括で削除できます。

今回は「 *」(半角スペース+アスタリスク)にすることで、半角スペース+「名」をまとめて置換前の文字とみなし、それをブランク(空白)にすることで「氏」のみを抽出できました。

逆に、「名」のみに置換したい場合は「* 」のように区切り文字とワイルドカードの順番を入れ替えればOKです。

このように、別の文字でも区切り文字を基準にすることで複数セルを一括で修正/削除する方法もあるということを知っておくと作業効率が上がって便利です。

なお、上記で使用したワイルドカードはアスタリスク(*)でしたが、ワイルドカードは全部で3種類あります。

  • *:任意の文字列の代わりになる(文字数制限なし)
  • ?:任意の文字列の代わりになる(1文字単位)
  • ~:「*」や「?」を検索する

ワイルドカードで代わりにしたい文字数が決まっている場合は「?」を使うこと(例:2文字の場合??」)。
ワイルドカードではなく、置換前の文字として「*」や「?」、「~」を置換したい場合はチルダ(~)を使用すること(「~*」等)。

サンプルファイルで練習しよう!

可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。

サンプルファイル_置換.xlsx

サンプルファイルのダウンロードには無料メルマガに登録いただく必要があります(上記リンクから登録フォームへ遷移します)。

ブックを開いたら、次の手順を実施してください(今までの解説のまとめです)。

  1. 置換対象のセルが含まれるセル範囲を選択
    ※今回はD
  2. リボン「ホーム」タブをクリック
  3. 「検索と選択」をクリック
  4. 「置換」をクリック
  5. 置換前の文字を入力
    ※今回は「林檎」
  6. 置換後の文字を入力
    ※今回は「りんご」
  7. 「すべて置換」をクリック

本記事の解説と同じ結果になればOKです!

さいごに

いかがでしたでしょうか?

置換は、指定した文字を一括で別の文字へ修正あるいは削除することが可能となります。

手作業で表のメンテナンスを行う機会が多い方は、基本テクニックとして覚えておくと良いでしょう。

なお、置換以外にもExcelでのデータ整形の各種テクニックを拙著で解説していますので、こちらも参考にしてみてください。


ご参考になれば幸いですm(_ _)m

森田森田

置換とセットで覚えてほしいのは、指定した条件に一致するセルを一括で選択状態にできる「ジャンプ」です。
置換で修正できない場合は、ジャンプで対応できることが多いため、ぜひセットで覚えておくと良いですね。
また、置換と兄弟機能である「検索」も置換と共通項が多いため、こちらもセットで覚えておきましょう。