【データの入力規則】エラー時の解消方法を入力者へ伝えることができる「エラーメッセージ」のカスタマイズ方法
AさんAさん

データ入力する表へドロップダウンリストを設定していますが、入力する担当者からエラーなったのはなぜかと質問が来てしまいます・・・。
ドロップダウンリストの選択肢でない値を入力しているだけなのですが・・・。
地道に入力担当者へ事前説明や後からフィードバックしていくしかないですかね?

森田森田

確かにどちらも大事ですが、併せて「データの入力規則」のエラーメッセージを工夫することもおすすめです。
規定のメッセージ内容をより具体的な操作指示に変えることもできますよ!
では、詳細を解説していきますね。

Excelステップ講座

はじめに

この記事はドロップダウンリストの設定方法を把握していることが前提です。

参考記事

「データの入力規則」でドロップダウンリストを設定する方法の詳細は、以下の記事をご参照ください。

規定のエラーメッセージでは、エラー解消方法が不明な場合あり

ドロップダウンリスト等、「データの入力規則」の「設定」タブで入力する値に制限をかけている場合、許容している値以外を入力すると次のようなエラーメッセージが表示されます。

この値は、このセルに定義されているデータ入力規則の制限を満たしていません。

Excelに慣れている方であれば、このメッセージが表示されたことで、ドロップダウンリスト以外の値を入れてしまったと気付く、あるいは「データの入力規則」ダイアログを見に行き制御内容を確認する等を行い、問題はありません。

しかし、Excelな不慣れな方が入力者だと、上記の規定のエラーメッセージでは、どう解消すれば良いかが分からないというケースがあります。

こんな場合、「データの入力規則」の「エラーメッセージ」タブでエラーメッセージをカスタマイズし、具体的な解消方法を表示することがベターです。
エラーメッセージは、「設定」タブで制限内容があることが前提の機能(単独で設定しても効果なし)。

エラーメッセージの使用イメージ

エラーメッセージをカスタマイズした一例が以下です。

「データの入力規則」ダイアログの「エラーメッセージ」タブの「スタイル」・「タイトル」・「エラーメッセージ」ボックスにてカスタマイズが可能です。
各ボックスの設定値がエラーメッセージ上のどこに反映するかは上図を参照。

エラーメッセージの設定手順

エラーメッセージを設定したい場合は、以下の手順となります。

  1. 入力規則を設定したいセル範囲を選択
  2. 今回はC2~C11セル
  3. リボン「データ」タブをクリック
  4. 「データの入力規則」をクリック
  5. 「エラーメッセージ」タブをクリック
  6. 任意のスタイルを選択
    ※今回は「停止」
  7. 任意のタイトルを入力
    ※今回は「無効な値が入っています!」
  8. 任意のエラーメッセージを入力
    ※今回は「ドロップダウンリストから該当の商品コードを選択してください。」
  9. OK」をクリック

手順⑤は「停止」のままで良い場合は省略。
手順⑥はタイトルが不要な場合は省略(省略時、「Microsoft Excel」と表示)。

エラーメッセージのスタイルの種類

「データの入力規則」ダイアログの「エラーメッセージ」タブの「スタイル」は3種類から選択が可能です。

種類によって制御レベルが変わります。

停止

「停止」は規定のスタイルであり、最も制御レベルが高いです。

基本的に、無効なデータ(「設定」タブで許容している値以外)を入力できません。

注意

「注意」は、制御レベルが中くらいです。

無効なデータを入力した場合、「はい」をクリックすれば無効なデータも入力できます。
「いいえ」をクリックでセルの編集モードになる(無効なデータを編集可能)。
「キャンセル」をクリックで無効なデータの入力をキャンセル。

エラーメッセージ内容も上記仕様を踏まえた内容にすると良いでしょう。

情報

「情報」は、制御レベルが最も低いです。

無効なデータを入力した場合、エラーメッセージは表示されますが、「OK」をクリックすれば無効なデータも入力可能です。
「キャンセル」をクリックで無効なデータの入力をキャンセル。

エラーメッセージ内容も上記仕様を踏まえた内容にすると良いでしょう。

【参考】無効なデータ入力時のエラーメッセージ表示有無も設定可能

そもそも無効なデータを入力してもエラーメッセージを表示させないことも可能です。

設定方法は、「データの入力規則」ダイアログの「エラーメッセージ」タブの「無効なデータが入力されたらエラーメッセージを表示する」のチェックをOFFにするのみです。

この設定は、ドロップダウンリストでの選択入力が優先だが、それ以外のデータを入力することも想定されるといった場合に活用すると良いでしょう。

サンプルファイルで練習しよう!

可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。

サンプルファイル_データの入力規則_エラーメッセージ.xlsx

サンプルファイルのダウンロードには無料メルマガに登録いただく必要があります(上記リンクから登録フォームへ遷移します)。

ブックを開いたら、次の手順を実施してください(今までの解説のまとめです)。

  1. 入力規則を設定したいセル範囲を選択
  2. 今回はC2~C11セル
  3. リボン「データ」タブをクリック
  4. 「データの入力規則」をクリック
  5. 「エラーメッセージ」タブをクリック
  6. 任意のスタイルを選択
    ※今回は「停止」
  7. 任意のタイトルを入力
    ※今回は「無効な値が入っています!」
  8. 任意のエラーメッセージを入力
    ※今回は「ドロップダウンリストから該当の商品コードを選択してください。」
  9. OK」をクリック

本記事の解説と同じ結果になればOKです!

さいごに

いかがでしたでしょうか?

「データの入力規則」のエラーメッセージは、入力者へエラー時の解消方法を伝える際に役立ちます。

入力者への事前説明や個別のフィードバックといった対応ももちろん重要ですが、エラーメッセージを設定し、間接的に入力者へエラー解消方法を伝える仕組みも用意しておくと、お互いにとって不要なコミュニケーションコストを抑制することが可能です。

なお、本テクニック以外にもExcelでのデータ収集の各種テクニックを拙著で解説していますので、こちらも参考にしてみてください。


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ご参考になれば幸いですm(_ _)m

森田森田

「データの入力規則」には、エラーメッセージの他に「入力時メッセージ」という機能もあります。
こちらは、入力対象のセル選択時に、入力ルールや注意事項等を入力者へメッセージを表示し、リマインドすることが可能です。
こうした入力者向けのメッセージ機能を活用し、データ入力時のヒューマンエラー防止に役立ていきましょう!