Excelでの分析がようやく終わりました!
あとは関係者にこのブックを共有するだけです。
共有方法は上司に確認しますが、参考までに共有に関しても役立つExcel機能はありますか?
もう一息ですね!
ちなみに、Excelはさまざまな共有方法を想定した機能が用意されています。
各種データ共有に役立つ主要な機能をまとめましたので、順番に解説していきますね。
解説動画:【大前提】Excelを実務で活用するために理解必須な5つの作業プロセス
この記事の内容は下記の動画でも解説しています。
コメント欄の各プロセスの時間部分をクリックすると該当の解説へジャンプできますよ!
はじめに
本題に入る前に、この記事がおすすめな方を挙げてみます。
- Excelでのデータ共有をより効果的に行いたい方
- Excelのデータ共有に役立つExcel機能を知りたい方
- Excelのデータ共有を実務で行う機会が多い方
前提条件
この記事を読む前に、以下の記事でExcelの作業プロセスの全体像を把握することをおすすめします。
はじめに 本題に入る前に、この記事がおすすめな方を挙げてみます。 Excelの困りごとに対し、ネット検索で調べ …
Excelで行うデータ共有とは
「データ共有」とは、集計/分析結果を共有することです。
Excelの作業プロセスを5つのプロセスに分けたもののうち、最後の5つ目のプロセスが該当します。
集計/分析を行ったデータを然るべき方法で関係者へ共有することで、一連のプロセスが完了となります。
このデータ共有は大別すると以下の3つに分類できます。
- 集計/分析結果を印刷すること(印刷)
- 集計/分析結果を別のファイル形式に変換すること(エクスポート)
- 集計/分析結果を画面共有またはメール添付やフォルダー格納等でファイルを共有すること(画面共有/ファイル共有)
では、それぞれを順番に解説していきましょう。
「印刷」の運用上のポイントと主要なExcel機能とは
オフラインの会議資料として集計/分析結果を関係者へ見せる際、印刷(プリントアウト)して紙に出力することも一般的なデータ共有方法のひとつです。
ペーパーレス化の推進で印刷頻度は減ってきていましたが、新型コロナの感染拡大以降は、さらにテレワークの浸透や感染抑止策で、さらに印刷頻度は下がってきている職場も多いです。
運用上のポイント
紙は全体像を瞬時に把握する上では効果的ですが、セル内のコメント/メモや数式等までは印刷されないため、印刷後を想定した設定にする、あるいはセル上に書き出しておく等の対応が必要です。
また、Excelはそもそも画面に表示された内容と印刷後のイメージにズレが生じる仕様です。
紙と時間を無駄にしないためにも、印刷前に次の2点は必ず行いましょう。
- 印刷範囲を設定する
- 印刷後のイメージ確認する
また、同じデータを複数枚印刷する場合は、まず1枚を印刷して問題ないかを確認してから、必要枚数を印刷すると確実ですね。
主要なExcel機能
Excelでの印刷に役立つ機能は目的別に以下の通りです。
- 印刷範囲の設定:印刷範囲、改ページプレビュー
- 印刷後のイメージ確認:ページレイアウトプレビュー、印刷プレビュー
- 複数種類の印刷自動化:マクロ(VBA)
少なくとも、印刷範囲と印刷プレビューは必須ですね。
これはExcel初級者の段階でも早めに抑えておくべき基本と言えます。
また、複数種類の印刷が発生する際の自動化については、Excel機能ではマクロ(VBA)のみが対応可能です。
印刷作業で大幅に工数を取られている方は、マクロ(VBA)にチャレンジしてみてください。
その他、「印刷」に関する個別テクニックについては、以下カテゴリーへ順次記事を更新していきます。
必要に応じてご参照ください。
印刷に関するテクニックの解説コンテンツです。
「エクスポート」の運用上のポイントと主要なExcel機能とは
集計/分析結果を共有する際、Excelブックのままでは都合が悪いケースもあります。
そんな場合はExcelブックのデータを出力して別種類のファイルを生成しましょう。
こうした特定ファイルのデータを出力することを「エクスポート」と言います。
運用上のポイント
Excelブックのデータをエクスポートして生成するファイルの種類で代表的なものは以下の通りです。
- PDF(*.pdf)
- ブック(*.xlsx)※元が「*.xls」または「*.xlsm」の場合
- マクロ有効ブック(*.xlsm)※元が「*.xlsx」の場合
- CSV(コンマ区切り)(*.csv)
集計/分析結果の共有においては、Excelブックのまま、あるいはPDFファイルに変換することが一般的です。
PDFファイルは送り先にデータ改ざんをさせない、あるいはセル内の数式やその他情報を見せたくない場合に有効です。(Excelブックは数式の中身等を見せたい場合)
なお、マクロ有効ブックはマクロ(VBA)を活用するタイミングでファイル種類を変更する必要があるため、厳密にはデータ共有のプロセスとは関係ありませんが、エクスポートの代表例のひとつです。
その他、CSVファイルについては、最終的に他システムへインポートさせる場合にCSVファイルを指定される場合に用いることが多いイメージです。
主要なExcel機能
Excelでのエクスポートに役立つ機能は以下の通りです。
- PDF/XPSドキュメントの作成
- ファイルの種類の変更
- マクロ(VBA)
基本は「PDF/XPSドキュメントの作成」と「ファイルの種類の変更」です。
こちらもExcel初級者の段階でも早めに抑えておいた方が良いでしょう。
もし、一連の作業の中でエクスポートも含めて自動化したい場合はマクロ(VBA)が有効です。
その他、「エクスポート」に関する個別テクニックについては、以下カテゴリーへ順次記事を更新していきます。
必要に応じてご参照ください。
別のファイル形式に変換等のエクスポートに関するテクニックの解説コンテンツです。
「画面共有/ファイル共有」の運用上のポイントと主要なExcel機能とは
印刷頻度の低下に反比例し、Excelブックをオフラインの会議でプロジェクターに投影、あるいはモニターへ画面表示、あるいはTeams等のオンライン会議で画面共有するケースも増えてきました。(これらを総じて「画面共有」と称します)
また、先ほどのエクスポートと併せて、画面共有せずにファイルのみをメールやチャットでの添付やフォルダー格納で済ませること一般的な共有方法です。(これらを総じて「ファイル共有」と称します)
運用上のポイント
画面共有のコツは次の2点です。
- ワークシート上の表示領域を広げる
- 特に見せたい範囲を拡大する
また、ファイル共有はメールやTeams等のチャット側の機能でファイル添付することもありますが、Excel上にもメール添付や各種共有機能はあります。
なお、OneDriveへのアップロードは「共有」から可能ですが、ローカルのフォルダーへの格納は該当ファイルをコピーし任意のフォルダーへペーストするか、「名前を付けて保存」で指定のパスを選択することが一般的です。
主要なExcel機能
Excelでの画面共有/ファイル共有に役立つ機能は目的別に以下の通りです。
- 画面共有:リボンの表示オプション、ズーム
- メール添付:添付ファイルとして送信、共有
- フォルダー格納:名前を付けて保存、共有
- ファイル共有自動化:マクロ(VBA)
リボンの表示オプションやズーム、「名前を付けて保存」もExcelの基本的な機能なため、早めに抑えておいた方が良いですね。
もし、一連の作業の中でメール添付やフォルダー格納まで含めて自動化したい場合はマクロ(VBA)が有効です。
メール送信は宛先や送信内容が誤っていると致命的なため、送信の手前までを自動化し、送信自体は都度実行した方が一般的には無難です。
その他、「画面共有/ファイル共有」に関する個別テクニックについては、以下カテゴリーへ順次記事を更新していきます。
必要に応じてご参照ください。
画面共有またはメール/チャットへのファイル添付で共有する場合に役立つテクニックの解説コンテンツです。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
データ共有は、共有相手や組織文化によっても方法が変わる可能性はありますが、大半は基本操作で行う範囲だと思います。
もし、この記事で知らない機能があれば、調べて実務で試してみてくださいね。
ご参考になれば幸いですm(_ _)m
最近は本当にExcelブックを画面共有することが多くなりました。
案外リボンのコマンド部分まで表示したままの方は多いので、相手に見やすいように配慮した方が集計/分析結果を理解してもらいやすくなりますよ。
いずれの共有方法にしろ、最後の詰めまでしっかり行い、最終的な意思決定につながるよう最善を尽くしましょう!