【Excel機能】ワークシート上で入力者へ注釈や補足情報を伝える「メモ(旧コメント)」の使い方
AさんAさん

データ入力する表に関する注釈や補足情報を入力担当者にアナウンスしたいです。
情報量も少ないため、入力担当者の時間を割いて事前説明するのもなーと思いますが、何か良い方法ありますかね?

森田森田

その場合、ワークシート上に「メモ」で注釈や補足情報を記載し、常時表示しておくと良いですよ!
では、詳細を解説していきますね。

Excelステップ講座

入力者向けの注釈や補足情報を常時表示したい場合は「メモ(旧コメント)」が有効

実務では、入力者向けに表に関する注釈や補足情報を残したい場合があります。

表全体に関わる入力ルールや注意事項であれば、表の上側や専用のシートを追加してセル上に文章を残せば良いですが、特定のセルや行/列単位等の細かな内容は扱いに困るもの。

こんな場合、対象のセルに対し、「メモ」を設定し、常時表示状態にすると良いです。

一度設定しておけば、該当のセルをクリックせずとも入力者へメモに記載した情報をリマインドできます。

なお、このメモは、Excel2013以前は「コメント」という機能名でしたが、Excel2016以降のバージョンからメモという名称に変わりました。
Excel2016以降のバージョンからは「コメント」という名称の別機能が追加。

よって、Excelのバージョンごとに名称が異なる点にご注意ください。

メモの使用イメージ

メモを設定した一例が以下です。

通常は、該当セル(メモを設定したセル)にカーソルを合わせると、設定したメモが表示される仕様です。
矢印キー等で該当セルを選択しただけではメモは表示されない。

常時表示にしたい場合は、別途表示設定が必要です(本記事で後述)。

メモの挿入手順

メモを設定したい場合は、以下の手順となります。

  1. メモを設定したいセル上で右クリック
    ※今回はG1セル
  2. 「新しいメモ」をクリック
  3. 任意のメッセージを入力
    ※今回は「単価×数量」
  4. フォントの種類/サイズやメモの大きさ等を調整
    ※今回はフォントの種類のみ「Meiryo UI」に変更

手順③は、ユーザー名がデフォルトで記載されるが、残すかどうかは任意。
手順④でのフォントの種類/サイズは、リボン「ホーム」タブで設定可能。
手順④での大きさ調整は、図形のように縦//四隅をドラッグして調整可能。

メモの表示設定手順

メモを常時表示にしたい場合、対象のメモが個別か全体かで手順が異なります。

それぞれの手順は以下の通りです。

個別のメモの表示設定

個別のメモのみ常時表示にしたい場合は、以下の手順となります。

  1. 該当のメモが設定されたセル上で右クリック
    ※今回はG1セル
  2. 「メモの表示/非表示」をクリック

メモが表示状態で手順①②を実施の場合は、非表示に戻る。

すべてのメモの表示設定

すべてのメモを常時表示にしたい場合は、以下の手順となります。

  1. リボン「校閲」タブをクリック
  2. 「メモ」をクリック
  3. 「すべてのメモを表示」をクリック

この設定を行った場合、同じExcelブックの全ワークシートのコメントが表示状態になる(新たに挿入したメモも同様)。
メモが表示状態で手順①~③を実施の場合は、非表示に戻る。

メモの編集/削除手順

既存のメモを編集/削除したい場合は、以下の手順となります。

  1. 該当のメモが設定されたセル上で右クリック
    ※今回はG1セル
  2. 「メモの編集」または「メモの削除」をクリック

フォントの種類/サイズ以外の書式を変更したい場合は

上記メモの編集は、基本的にメッセージ(テキスト)の内容か、フォントの種類/サイズやメモの大きさ等が対象となります。

もし、その他の書式(フォントの色や塗りつぶしの色等)を変更したい場合は、以下の手順となります。

  1. 該当のメモ上で右クリック
  2. 「コメントの書式設定」をクリック
  3. 任意の書式を変更
  4. OK」をクリック

メモで大事なのはメッセージ内容と設置場所のため、書式に凝り過ぎないこと。

【参考】Excel2016以降またはMicrosoft365の「コメント」とは

セル単位で設定できる点はメモと同じですが、新しいコメントの方は、複数ユーザーのやりとりをスレッド化できる双方向性の機能です。
メモは、設定者側→入力者への一方通行の情報伝達に役立つ機能。

ワークシート上の確認やフィードバック等に活用すると良いでしょう。

なお、コメントの方は後日別記事にまとめる予定です。

サンプルファイルで練習しよう!

可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。

サンプルファイル_データの入力規則_メモ(旧コメント).xlsx

サンプルファイルのダウンロードには無料メルマガに登録いただく必要があります(上記リンクから登録フォームへ遷移します)。

ブックを開いたら、次の手順を実施してください(今までの解説のまとめです)。

  1. メモを設定したいセル上で右クリック
    ※今回はG1セル
  2. 「新しいメモ」をクリック
  3. 任意のメッセージを入力
    ※今回は「単価×数量」
  4. フォントの種類/サイズやメモの大きさ等を調整
    ※今回はフォントの種類のみ「Meiryo UI」に変更

本記事の解説と同じ結果になればOKです!

さいごに

いかがでしたでしょうか?

メモは、入力者向けの注釈や補足情報を常時表示しておきたい場合にうってつけな機能です。

間接的に入力者へデータ入力に関するリマインドする仕組みも用意しておくと、お互いにとって不要なコミュニケーションコストを抑制することが可能です。

なお、本テクニック以外にもExcelでのデータ収集の各種テクニックを拙著で解説していますので、こちらも参考にしてみてください。


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ご参考になれば幸いですm(_ _)m

森田森田

メモと類似の機能は、「データの入力規則」の入力時メッセージです。
こちらは、設定したセルを選択時に表示されるメッセージ機能であるため、入力するセル固有のルールや注意事項を入力者へ伝える際に役立ちます。
メッセージの対象となるデータはどれか、どのタイミングでメッセージを表示したいか等を考慮し、両機能を活用すると良いでしょう。