ピボットテーブルの集計範囲を期間で視覚的に絞り込む方法(タイムライン)[ピボットテーブル基礎]
AさんAさん

ピボットテーブルのレポートフィルターやスライサーで日付を絞り込むのに、日単位で一つずつ選択するのに時間がかかります。。

この場合、何か良い方法はありますか?

森田森田

そうした場合、ピボットテーブルの「タイムライン」を使えば良いです!

では、詳細を解説していきますね。

解説動画:【ピボットテーブル#6】集計範囲を絞り込む方法4選 – レポートの集計範囲を自由自在に切り替える(フィルター/レポートフィルター/スライサー/タイムライン)

この記事の内容は下記の動画でも解説しています。
コメント欄の「タイムライン」の時間の部分をクリックするとタイムラインの解説へジャンプできますよ!

はじめに

本題に入る前に、この記事がおすすめな方を挙げてみます。

  • Excelでデータの集計・分析作業を行うことが多い方
  • ピボットテーブルを実務で使う機会がある方
  • ピボットテーブルの集計範囲を日付や時刻などを条件に簡単に絞込みたい方

前提条件

この記事は以下が前提です。

  • ExcelのバージョンがExcel2013以降(Microsoft365含む)であること
    Excel2010以前のバージョンでは使えません。
  • ピボットテーブルのレポートフィルターとスライサーを理解していること
    →解説記事はこちら

レポートフィルターやスライサーで時間軸の複数アイテム選択時、一つ一つ条件を選択しないといけない

レポートフィルターやスライサーで日付や時刻のフィールドで複数アイテムを選択したい場合、当たり前ですが、一つ一つ条件(アイテム)を選択しないといけません。

なので、日単位のアイテムを年・四半期・月などの期間で集計したいといった場合、選択数が増えるために、かなり工数がかかってしまいます。

レポートフィルターは元データに存在しない日付まで選択候補に表示される仕様のため、より選択が大変です。

こうした場合、「タイムライン」を用いることで、簡単に集計範囲を任意の期間で集計できます。

スライサーと兄弟的な機能なので、どの期間で集計しているかも可視化できて非常に便利です。

では、ピボットテーブルのタイムラインの設定手順を確認していきましょう。

ピボットテーブルのタイムラインの設定手順

今回の前提として、すでにピボットテーブルの集計条件がセットされた状態からスタートします。

ちなみに、今回は「受注日」フィールドを「20209月」の期間で集計してみましょう。

ピボットテーブルのタイムラインは、以下の3ステップとなります。

STEP1】「タイムラインの挿入」ダイアログを起動

まず、ピボットテーブルレポート上のいずれかのセルを選択(①)した上で、リボン「ピボットテーブル分析」タブをクリック(②)します。

続いて、「タイムラインの挿入」をクリック(③)してください。

STEP2】任意のフィードのタイムラインを挿入

「タイムラインの挿入」ダイアログが起動します。

絞込み条件にしたいフィールドのチェックをON(④)にし、OK」をクリック(⑤)することでワークシート上にタイムラインを挿入できます。

「タイムラインの挿入」ダイアログには、時間軸(日付や時刻)のフィールドのみ表示されます。

複数のフィールドで絞込みをしたい場合は、手順④で複数のチェックをONにしてください。

STEP3】タイムラインで任意の絞込み条件を設定

ワークシート上にタイムラインが挿入されました。

あとは、任意の期間を選択(⑥)すれば完了です。

タイムラインのサイズや移動などは図形の操作と同じくドラッグ操作です。

手順⑥で期間の範囲を広げたい場合、選択範囲(バー)をドラッグすればOKです。

タイムラインの条件通りの集計範囲で集計されていればOK

今回は指定した通り、「受注日」フィールドを「20209月」の期間で絞り込んだピボットテーブルレポートを作成することができました!

【参考】タイムライン上のボタン効果

タイムラインは基本的にクリック操作となりますが、タイムライン上にある各ボタンの効果は以下の通りです。

今回は「月」でしたが、状況に合わせて時間レベルを「四半期」や「年」などに変更しましょう。

【参考】タイムラインのおすすめ配置場所

タイムラインは集計範囲を可視化するのに適しているため、常に目に入る場所に配置しましょう。

  • ピボットテーブルレポートが小さい場合:表の右か下
    ※本記事は右へ配置
  • ピボットテーブルレポートが大きい場合:表の左か上
    ※行列の高さや幅を調整するとともに「ウィンドウ枠の固定」を活用する

サンプルファイルで練習しよう!

可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。

サンプルファイル_ピボットテーブル_タイムライン.xlsx

※サンプルファイルのダウンロードには無料メルマガに登録いただく必要があります。
(上記リンクから登録フォームへ遷移します)

ファイルを開いたら、次の手順を実施してください。(今までの解説のまとめです)

  1. ピボットテーブルレポート上のいずれかのセルを選択
  2. リボン「ピボットテーブル分析」タブをクリック
  3. 「タイムラインの挿入」をクリック
  4. 絞込み条件にしたいフィールドのチェックをON
    ※今回は「受注日」フィールド
  5. OK」をクリック
  6. 任意の期間を選択
    ※今回は「20209月」

本記事の解説と同じ結果になればOKです!

さいごに

いかがでしたでしょうか?

「タイムライン」は期間で集計範囲を絞込みたい場合に非常に便利です。

スライサーと同様にクリックやドラッグで直感的に操作ができて簡単ですし、現在の集計範囲がどの期間を可視化できるため、ぜひ覚えてほしい機能の一つですね。

なお、ピボットテーブルの各種テクニックは、私の拙著でも体系的に解説していますので、こちらも参考にしてみてください。

また、よりコアな情報を発信していくために「公式LINE」を開始しましたので、ご興味があれば以下バナーから友だち追加をお願いします!
特典として、Excelワークシート関数一覧(計22スライド)やExcelショートカットキー一覧(計25スライド)等をプレゼント!

森田貢士の公式LINEへの友だち追加告知用バナー

ご参考になれば幸いですm(_ _)m

森田森田

期間での集計することが多い方は、ぜひタイムラインを覚えると良いですね。

同じ操作感のスライサーとセットで覚えると、よりピボットテーブルを便利に活用できると思います。

今まで使ったことがなかった方は、ぜひ本記事を参考にお試しください!