ピボットテーブルの小計・総計の表示場所や非表示設定などを行う方法 [ピボットテーブル基礎]
AさんAさん

ピボットテーブル上の小計や総計を非表示にしたい場合はどうしたら良いですか?

森田森田

その場合、ピボットテーブル上の「小計」や「総計」のコマンドを使えば良いですよ!

では、詳細を解説していきますね。

解説動画:【ピボットテーブル#5】書式設定の基本テクニック9選 – レポートを読み手に見やすく分かりやすく体裁を整える

この記事の内容は下記の動画でも解説しています。
コメント欄の「小計」・「総計」の時間の部分をクリックすると該当の解説へジャンプできますよ!

はじめに

本題に入る前に、この記事がおすすめな方を挙げてみます。

  • Excelでデータの集計・分析作業を行うことが多い方
  • ピボットテーブルを実務で使う機会がある方
  • ピボットテーブルの小計・総計の設定変更をしたい方

前提条件

この記事はピボットテーブルの概要を理解していることが前提です。
→まず、以下の記事で概要を把握することをおすすめします。

ピボットテーブルレポートの小計・総計の設定は「小計」「総計」コマンドが有効

ピボットテーブルレポートはデフォルトでは小計・総計が自動的に表示される仕様です。

ちなみに、「小計」は上位の階層単位で集計した結果のことです。

上図で言えば、「チャネル」が上位の階層なので、各チャネルの合計値が小計となっています。

「行」ボックスや「列」ボックスに2種類のフィールドがセットされないと、当然ながら小計は表示されません。

もう一方の「総計」は全データで集計した結果のことです。

なので、総計については必ずデフォルトで表示されます。

この小計・総計の設定を変更するには、「小計」・「総計」というコマンドを使用します。

では、ピボットテーブルレポートの「小計」・「総計」の設定手順を確認していきましょう。

ピボットテーブルでの「小計」・「総計」の設定手順

今回の前提として、すでにピボットテーブルの集計条件がセットされた状態からスタートします。

なお、ピボットテーブルの「小計」と「総計」の設定は基本的にほぼ同じ流れです。

よって、今回は「小計」を例に解説します。

まず、ピボットテーブルレポート上のいずれかのセルを選択(①)した状態でリボン「デザイン」タブをクリック(②)します。

続いて、「小計」をクリック(③)し、任意の設定を選択(④)すれば完了です。

今回は「小計を表示しない」を選択し、小計を非表示にしてみました。

総計の場合は手順③が「総計」となります。(「総計」コマンドは「小計」コマンドの右隣)

小計が非表示になっていればOK

今回は各チャネルの小計を非表示にすることができました!

【参考】「小計」「総計」コマンドの各設定の結果まとめ

「小計」と「総計」のコマンドの表現が若干分かりにくいため、参考までに各設定でどのようにピボットテーブルレポートが変更となるかを以下へまとめていきます。

「小計」コマンド

「小計を表示しない」

本記事の上記手順で行った方法ですね。

「すべての小計をグループの末尾に表示する」

「すべての小計をグループの先頭に表示する」

デフォルトはこちらの設定です。

「総計」コマンド

「行と列の集計を行わない」

「行と列の集計を行う」

デフォルトはこちらの設定です。

「行のみ集計を行う」

各行(レコード)の総計を計算する場合はこちらとなります。

「列のみ集計を行う」

各列の総計を計算する場合はこちらとなります。

【参考】一部のフィールドの小計のみ設定変更したい場合

「行」ボックスなどに3種類以上のフィールドを設定しており、その中の特定のフィールドの小計は非表示にしたいというケースも実務では起こり得ます。

この場合、上記の「小計」コマンドでは対応できません。
(一括で全フィールドが対象となるため)

部分的に小計の設定を変更するには、右クリックメニューか「フィールドの設定」ダイアログのいずれかで対応できます。

【対応方法①】右クリックメニュー

まず、ピボットテーブルレポート上の任意のフィールドのセルを選択(①)し、右クリック(②)します。

あとは、右クリックメニューからフィールド名の小計」をクリック(③)すればOKです。

フィールド名の小計」の左側にチェックマークがあれば表示、なければ非表示となります。

【対応方法②】「フィールドの設定」ダイアログ

まず、「行」ボックス(「列」ボックス)内の任意のフィールドの「▼」をクリック(①)し、「フィールドの設定」をクリック(②)します。

「フィールドの設定」ダイアログが起動したら、任意の設定を選択(③)し、OK」をクリック(④)すれば完了です。

手順③は非表示にするなら「なし」、表示にするなら「自動」を選択しましょう。

使うケースは少ないですが、手順③で「指定」を選択し、任意の計算方法を選択すると小計のところだけ計算の種類を変えることも可能です。
(全体は合計、小計は平均など)

サンプルファイルで練習しよう!

可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。

サンプルファイル_ピボットテーブル_小計・総計.xlsx

※サンプルファイルのダウンロードには無料メルマガに登録いただく必要があります。
(上記リンクから登録フォームへ遷移します)

ファイルを開いたら、次の手順を実施してください。(今までの解説のまとめです)

  1. ピボットテーブルレポート上のいずれかのセルを選択
  2. リボン「デザイン」タブをクリック
  3. 「小計」をクリック
  4. 「小計を表示しない」をクリック

本記事の解説と同じ結果になればOKです!

さいごに

いかがでしたでしょうか?

ピボットテーブルの「小計」・「総計」の設定変更は、ピボットテーブルレポートの情報量をコントロールする上で必須です。

目的や状況に応じて、ピボットテーブルレポートをより見やすく・分かりやすくするために、ぜひ使いこなせるようになりましょう。

なお、ピボットテーブルの各種テクニックは、私の拙著でも体系的に解説していますので、こちらも参考にしてみてください。

ご参考になれば幸いですm(_ _)m

森田森田

通常の集計表の場合、小計や総計の出し入れを行うのは結構大変です。

工数がかかるのに加え、関数で計算する場合など、小計や総計は計算式が変わることが多いため、最悪計算ミスのリスクがありますしね。。

しかし、ピボットテーブルレポートだと数回のクリックで小計・総計の出し入れが簡単なので、めちゃくちゃ便利なのが嬉しいですね!