SUM関数の使い方のサムネイル
AさんAさん

複数セルを合計したいのですが、数式で「+」を繰り返すのは大変です。
もっと楽な方法はありますか?

森田森田

その場合は、関数の「SUM」を活用すると良いですよ!
では、SUMの使い方について解説していきますね。

解説動画

この記事の内容は下記の動画「【数式/関数#8】集計表の作成に役立つワークシート関数4選」でも解説しています。

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はじめに

この記事は関数の概要を把握していることが前提です。

参考記事

関数の概要は以下の記事をご参照ください。

SUM関数とは、複数セルの数値の合計値を集計する数式

まとめて複数セルの数値の合計値を集計するケースは実務では多いもの。
こんな場合、地道に数式の「+」(加算)で複数セルをいくつもつなぎ合わせていませんか?

SUM関数の使いどころ

この方法もちゃんとやれば結果は間違いないですが、数式を記述するのに時間がかかり、かつセル選択をする回数分のミスのリスクが増えてしまうのでナンセンスです。

こんな場合、関数の「SUM」を使いましょう。
SUMは「サム」と読む。

SUMを使うことで、複数セルの数値の合計値を圧倒的に速く楽に集計することが可能となります。

一例として、加算の数式と同じセル範囲(「金額」列)をSUMで集計したものが以下です。

SUM関数の使用イメージ

この通り、よりシンプルな数式で同じ集計を実現できました。

なお、SUMの引数は「G1:G11」と表示されていますが、これは「G1セルからG11セルまでの範囲」という意味です。
コロン(:)がある場合、連続するセル範囲(起点のセルから終点のセルまで)を示す。

SUM関数の構文と引数の基本知識

SUMの構文は以下の通りです。

SUM関数の「関数の引数」ダイアログ

=SUM(数値1,[数値2],…)
セル範囲に含まれる数値をすべて合計します。

引数名必須データ型説明
数値1数値集計対象の値や単一セル、セル範囲を指定します。
数値2
※数値3以降も同様
数値集計対象の値や単一セル、セル範囲を指定します。

引数「数値n」は数値だけを計算対象とし、空白セル、論理値(TRUE・FALSE)、文字列はすべて無視される(すべて数値以外の場合、SUMの戻り値は「0」になる)。
引数「数値n」にエラー値が含まれる場合、SUMの戻り値もエラー値が表示。

必要に応じ、MicrosoftサポートのSUM関数の記事もご参照ください。
SUM関数 – Microsoftサポート

【参考】SUM関数は「数学/三角関数」

あくまで参考情報となりますが、SUMはリボン「数式」タブの関数ライブラリの「数学/三角」に分類されています。

リボン「数式」タブの関数ライブラリの「数学/三角」

SUM関数の数式の挿入手順

SUMの数式は、以下の手順で挿入します。

SUM関数の数式の挿入手順

  1. 関数を挿入するセルを選択
    ※今回はG12セル
  2. 「=su」等を入力
  3. サジェストから「SUM」を選択し、「Tab」キーで確定
  4. 集計したいセル範囲を選択
    ※今回はG2~G11セル
  5. 「Enter」キーで確定

手順②の際にIMEを半角英数モードにすること。
手順④は矢印キーでもマウスでもOK。
手順①の後にショートカットキー(「Shift」+「Alt」+「=」)で挿入することも可能。

手順④の矢印キーに役立つショートカットキーの詳細を知りたい方は、以下の記事の6・7をご参照ください。
Excel(エクセル)のデータ入力に役立つショートカットキー31選

【参考】テーブルを参照した場合のSUM関数の数式

手順④でテーブルの範囲を参照した場合、数式の表記が「構造化参照」に変わります。

構造化参照のSUM関数の数式例

上記のSUMの数式で参照したセル範囲は「[金額]」となっており、テーブルの「金額」列のすべてのセル(見出し除く)を参照している意味となります。
角カッコ([])の中がテーブルの列名。

テーブルの構造化参照の詳細を知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
【Excel基本】数式の参照セルを分かりやすくできる「名前」と「構造化参照」とは

【注意】「オートSUM」コマンドは使わないことがおすすめ

関数の数式に不慣れなうちは、リボン「数式」タブにある「オートSUM」コマンド(オートサム)でSUMをセットしている方もいます。

「オートSUM」コマンド(オートサム)の配置場所

しかし、「オートSUM」コマンドは5種類の関数(SUM、AVERAGE、COUNT、MAXMIN)に限定した補助機能です。

この機能に頼ると、自身で数式の記述や修正を行う経験値を積めず、他の関数への応用が利かなくなる恐れがあります。

よって、前述の解説の通り、数式を直接入力する方法にチャレンジすることをおすすめします。

直接入力の方が、キーボード中心で操作できるため、数式セットのスピードが上がり、他の関数にも応用が利きやすくなります。

関数の挿入方法別のメリット・デメリットの詳細を知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
【Excel基本】最もスピーディーに関数の数式を挿入する方法とは

【応用】SUM関数は離れたセルも合計の集計が可能

SUMは連続するセル範囲を対象に合計を集計することが実務上多いですが、離れているセルも集計できます。

たとえば、商品名が「バナナ」の「金額」のみ合計するとした場合は次のように指定します。

離れたセルを対象にしたSUM関数の数式例

この場合、数式上は「G2,G11」と表示されます。

ざっくり言えば「G2セルとG11セル」という意味です。

なお、コンマ(,)を都度入力しても良いですが、「Ctrl」キーを押しながらマウスで計算対象のセルをクリックするだけで自動的にコンマ(,)も入力されるので、こちらの方法をおすすめします。
コンマ(,)の場合は引数を「数値1」、「数値2」…と増やす意味となる(複数の連続するセル範囲を指定することも可能)。

サンプルファイルで練習しよう!

可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。

サンプルファイル_ワークシート関数_SUM.xlsx

※サンプルファイルのダウンロードには無料メルマガに登録いただく必要があります。
(上記リンクから登録フォームへ遷移します)

ブックを開いたら、次の手順を実施してください。(今までの解説のまとめです)

  1. 関数を挿入するセルを選択
    ※今回はG12セル
  2. 「=su」等を入力
  3. サジェストから「SUM」を選択し、「Tab」キーで確定
  4. 集計したいセル範囲を選択
    ※今回はG2~G11セル
  5. 「Enter」キーで確定

本記事の解説と同じ結果になればOKです!

さいごに

いかがでしたでしょうか?

SUMは複数のセル範囲の数値を一瞬で合計でき、実務でも使用頻度は高いです。

集計を自動化/仕組み化する上でマストな関数のため、必ず覚えることをおすすめします。

なお、SUM以外にもExcelでのデータ集計の各種テクニックについて、拙著でも解説していますので、こちらも参考にしてみてください。


ご参考になれば幸いですm(_ _)m

森田森田

SUMはほぼ全員が最初に覚える関数と言っても過言ではないでしょう。
ご多分に漏れず、私も最初に覚えた関数です。
電卓よりも一瞬で複数セルの合計を出せて「すごい!」と感じた思い出があります(笑)
これから関数を覚える方は本記事を参考に、まずSUMから覚えていきましょう!