すべての行のスパークラインを比較したいですが、それぞれ縦軸の最大値/最小値が違っていて比較しにくいです。。
この場合、どうしたら良いですかね?
そんな場合、リボン「スパークライン」タブにある「スパークラインの軸」で縦軸の最大値/最小値の設定を変更できますよ!
では、詳細を解説していきますね。
はじめに
この記事はスパークラインの概要を把握していることが前提です。
スパークラインの概要については、以下の記事をご参照ください。
集計表内で1行の数値データの推移を可視化したい場合は「スパークライン」が有効 実務では、クロス集計表等で年や月等の期間別の集計を行っている場合、1行単位(横方向)のデータ推移をビジュアル的に分かりやすく可視化することで、 …
後からスパークラインの縦軸の最大値/最小値を変更したい場合は「スパークラインの軸」が有効
スパークラインの縦軸の最大値/最小値は、元データに指定した数値データ内の最大値/最小値が自動設定される仕様です。
デフォルトの設定が最大値/最小値ともに「スパークラインごとに自動設定」。
行単位のスパークラインのトレンドを把握するだけなら、このままで問題ありませんが、全行のスパークラインを比較したい場合、このままでは比較しにくいです。
この場合、リボン「スパークライン」タブにある「スパークラインの軸」を活用することで、後からのスパークライン全行の縦軸の最大値/最小値を共通の値に変更できます。
なお、最大値/最小値は自動で値をセットする方法と、ユーザー側で任意の値を設定する方法があります。
スパークラインの縦軸の設定イメージ
全行の折れ線スパークラインの縦軸を最大値/最小値ともに「スパークラインごとに自動設定」から「すべてのスパークラインで同じ値」へ変更したイメージが以下です。
これで、すべてのスパークラインの縦軸は、最大値が「149.0%」、最小値が「-42.0%」で共通になりました。
この最大値/最小値は、すべてのスパークラインの元データとなるセル範囲(今回はB5~D14セル)内の最大値/最小値が自動でセットされます。
スパークラインの縦軸の設定手順
スパークラインの縦軸の最大値/最小値を変更したい場合は、以下の手順となります。
- 編集したいスパークラインが設定されたセル範囲のいずれかのセルを選択
※今回はE5セル - リボン「スパークライン」タブをクリック
- 「軸」(スパークラインの軸)をクリック
- 縦軸の任意のオプションを選択
※今回は「すべてのスパークラインで同じ値」
手順①~④は最大値/最小値でそれぞれ実行が必要(手順は同じ)。
設定変更後、デフォルトの状態に戻したい場合は、手順④で「スパークラインごとに自動設定」を選択すること。
【参考】手順④で「ユーザー設定値」を選択する場合
手順④を「ユーザー設定値」にする場合、「スパークラインの縦軸の設定」ダイアログが起動します。
ユーザー側で任意の最大値/最小値を入力(手順⑤)し、「OK」ボタンをクリック(手順⑥)しましょう。
なお、最大値/最小値は数値のみ入力可能です。
「%」も入力不可のため、パーセンテージの場合は少数点以下の数値で入力しましょう(例:150.0%であれば「1.5」等)。
スパークラインの横軸の設定も変更可能
スパークラインの軸の設定は縦軸が基本ですが、横軸についても設定を変更できます。
手順は縦軸とほぼ一緒です。
- 編集したいスパークラインが設定されたセル範囲のいずれかのセルを選択
※今回はE5セル - リボン「スパークライン」タブをクリック
- 「スパークラインの軸」をクリック
- 横軸の任意のオプションを選択
手順④のコマンド別に詳細の手順を順番に解説していきましょう。
横軸を日付単位へ変更
通常、スパークラインの横軸は元データにしたセル範囲の通りにグラフ化される仕様です。
スパークラインの横軸のデフォルトは「軸の種類(基本)」(スパークラインの基本軸の種類)。
この横軸の設定は、表に日付を示す見出し行があれば、1日単位でグラフ化することも可能です。
たとえば、ワークシート上には営業日のデータしかない場合、休日も含めてグラフ化するといったイメージです。
この場合、前述の手順④で「軸の種類(日付)」(スパークラインの日付軸の種類)を選択します。
「軸の種類(日付)」をクリックすると、「スパークラインの日付の範囲」ダイアログが起動するため、日付が入ったセル範囲(見出し行)を指定(手順⑤)し、「OK」ボタンをクリック(手順⑥)しましょう。
これで、指定範囲内の日付に間隔があっても、1日単位でグラフ化することが可能です。
日付単位でグラフ化したい場合に活用しましょう。
設定変更後、デフォルトの状態に戻したい場合は、前述の手順④で「軸の種類(基本)」(スパークラインの基本軸の種類)を選択すること。
横軸の表示⇔非表示の変更
通常、スパークラインの横軸は非表示の状態です。
縦軸の最大値が正の値、最小値が負の値の場合、横軸を表示することが可能です。
この場合、前述の手順④で「軸の表示」(スパークラインの横軸の表示/非表示)を選択します。
これで縦軸が「0」の位置に横軸を示す実線を表示できます。
スパークライン上で「0」の位置を可視化したい場合に活用しましょう。
設定変更後、デフォルトの状態に戻したい場合は、前述の手順④で再度「軸の表示」(スパークラインの横軸の表示/非表示)を選択すること。
縦軸の最大値が正の値、最小値が負の値でない場合、横軸を表示状態にしても実線は表示されない。
グラフ化されるデータの順番(左から右⇔右から左)の変更
通常、スパークラインはワークシート上のデータの並び順通り、左から右へグラフ化される仕様です。
このグラフ化されるデータの順番を右から左へ反転することも可能です。
この場合、前述の手順④で「データを右から左にプロット」を選択します。
これで、スパークラインのグラフ化されるデータの順番を元データの右から左へ変更できました。
設定変更後、デフォルトの状態に戻したい場合は、前述の手順④で再度「データを右から左にプロット」を選択すること。
ただし、実務であえてこの設定にする必要性はないと思います。
サンプルファイルで練習しよう!
可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。
サンプルファイルのダウンロードには無料メルマガに登録いただく必要があります(上記リンクから登録フォームへ遷移します)。
ブックを開いたら、次の手順を実施してください(今までの解説のまとめです)。
- 編集したいスパークラインが設定されたセル範囲のいずれかのセルを選択
※今回はE5セル - リボン「スパークライン」タブをクリック
- 「軸」(スパークラインの軸)をクリック
- 縦軸の任意のオプションを選択
※今回は「すべてのスパークラインで同じ値」
本記事の解説と同じ結果になればOKです!
さいごに
いかがでしたでしょうか?
「スパークラインの軸」の各コマンドは、スパークラインの縦軸/横軸の設定を後から変更できる機能です。
主に、設定後にスパークラインの縦軸の最大値/最小値を変更したい場合に活用しましょう。
なお、スパークライン以外にもExcelでのデータ分析の各種テクニックを拙著で解説していますので、こちらも参考にしてみてください。
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ご参考になれば幸いですm(_ _)m
今回の「スパークラインの軸」以外にも、後からスパークラインを編集できる内容は複数用意されています。
a href=”https://excel-master.net/data-analysis/spark-line-editing-data/” rel=”noopener” target=”_blank”>データ範囲の編集や種類の変更、強調表示の設定、スタイルの変更、グループ化/グループ解除です。
他に行いたい編集があれば、上記のリンクから該当記事で詳細を学んで実務へ活用してください!
“【スパークライン】後からスパークラインの縦軸/横軸の設定を変更できる「スパークラインの軸」の使い方” への5件のフィードバック