Excelで金額を集計しましたが、どのデータの割合が大きいかがいまいち分かりにくいです。。
もっと集計結果を分かりやすくするには、どんな機能を使えば良いですか?
そんな場合、「円グラフ」を使うと良いですよ!
では、詳細を解説していきますね。
はじめに
この記事はグラフの概要を把握していることが前提です。
グラフの概要については、以下の記事をご参照ください。
集計表の全体感を瞬時に把握したい場合は「グラフ」が有効 集計表にまとめたデータだけだと、数値の特徴や傾向等の全体感がパッと見で把握しにくいです。 仮に、把握できたとしても、読み手は詳細に集計表を読み込み、全体感をつかむた …
単一の数値データの「比率」を比較したい場合は「円グラフ」が有効
実務で金額等の数値データの構成比まとめる機会はよくあります。
ただし、集計表だけではパッと見で、どのデータの「比率」が高いか分かりにくいもの。
こんな場合、「円グラフ」を活用しましょう。
円グラフとは、円全体を100%として、データ系列の各要素の割合を扇形で示したグラフのことです。
この円グラフは、単一の数値データの「比率」を視覚的に比較できます。
円グラフは、データ系列が2種類以上の場合、同じ円グラフ上で比較できない。
円グラフの使用イメージ
各商品の売上金額を円グラフにしたイメージが以下です。
各商品の金額の構成比をグラフで可視化できました。
ちなみに、後でグラフの元データの数値データが変わっても自動でグラフへ反映されます。
円グラフの挿入/設定手順
円グラフを挿入/設定したい場合は、以下の手順となります。
- グラフの元データにしたいセル範囲を選択
※今回はA3~B12セル - リボン「挿入」タブをクリック
- 「円またはドーナツグラフの挿入」をクリック
- 「円」をクリック
- 任意の場所へ移動
※今回はE3セル(グラフの左上隅の位置) - 任意のサイズへ変更
※今回はE3~I13セル - 任意のグラフ要素を追加/削除/設定変更
※今回はグラフタイトル削除、凡例の位置変更
手順①で選択する範囲は、項目名にしたい部分も含めること(含めないと後から項目名の設定が必要)。
表に総計や小計の行/列がある場合、手順①のセル範囲に総計/小計を含めないこと(含めると構成比が正確に反映されないため)。
手順⑤⑥は図形と同じくドラッグ操作でOK。
手順⑦の詳細は本記事で下記参照。
円グラフを見やすくする2つのポイント
円グラフは挿入後のデフォルトの状態では見にくいため、上記手順⑦で見やすくなるようにグラフ要素を削除/設定変更を行いましょう。
この見やすさに絶対解はありませんが、一例として2つのグラフ要素に対して削除/設定変更したものが以下です。
Before時点で事前にフォントを「Meiryo UI」へ変更。
Afterの方がプロットエリアの表示範囲が広くなり、不要な要素が減ったため、肝心のグラフ内容も見やすくなったのではないでしょうか。
この2つのポイントの操作手順は集合縦棒グラフと同様です。
円グラフの場合は、凡例の位置を「右」にすることがおすすめ。
2つのポイントの操作手順については、以下の記事をご参照ください。
はじめに この記事はグラフの概要を把握していることが前提です。 参考記事 グラフの概要については、以下の記事をご参照ください。 数値データの「量」を比較したい場合は「集合縦棒グラフ」が有効 集計表にまとめたデータだけでは …
なお、円グラフは「カラフルなパレット」より「モノクロパレット」に変更することがおすすめです。
その方が、色の濃淡で各データ要素が見やすく、集計表の配色に合わせると統一感も出るからです。
グラフの色の変更手順については、以下の記事をご参照ください。
はじめに 参考記事 この記事はグラフの概要を把握していることが前提です。 グラフのデザインや書式を編集するには 設定したグラフは後から編集することが可能です。 編集する場合、以下の2つの経路のいずれかから該当のコマンドを …
【参考】凡例の代わりに「データラベル」の表示も有効
円グラフのデータ要素の種類が多い場合、凡例では分かりにくいと感じ場合もあります。
こんな場合は凡例を削除し、データラベルを追加することも有効です。
データラベルの使用イメージ
凡例の代わりに分類名(今回は商品名)のデータラベルを表示したイメージが以下です。
各データ要素の扇形付近に分類名があるため、より視覚的な分かりやすくなりました。
必要に応じて、分類名以外にも値(金額等の実数)やパーセンテージ(比率)を併記しても良いですが、情報量を増やし過ぎると視認性が悪化する恐れがあるため、情報量のバランスに留意しましょう。
データラベルの追加手順
データラベルを追加したい場合は、以下の手順となります。
- 編集したいデータ系列上で右クリック
※今回は円グラフ部分 - 「データラベルの追加」をクリック
- データラベル上で右クリック
- 「データラベルの書式設定」をクリック
- 任意のラベル内容を選択
※今回は「分類名」と「引き出し線を表示する」にチェックON - 任意のラベル位置を選択
※今回は「外部」 - 任意の表示形式を設定
※今回は変更なし
手順③④はワークシート右側に「○○の書式設定」ウィンドウが表示されている状態でれば、データラベルをクリックのみでOK。
手順⑥で個別のデータラベルの位置を変更したい場合、該当のデータラベルを2回クリックすると、通常の図形のようにドラッグ操作で任意の場所(グラフエリア内)へ移動可能。
サンプルファイルで練習しよう!
可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。
サンプルファイルのダウンロードには無料メルマガに登録いただく必要があります(上記リンクから登録フォームへ遷移します)。
ブックを開いたら、次の手順を実施してください(今までの解説のまとめです)。
- グラフの元データにしたいセル範囲を選択
※今回はA3~B12セル - リボン「挿入」タブをクリック
- 「円またはドーナツグラフの挿入」をクリック
- 「円」をクリック
- 任意の場所へ移動
※今回はE3セル(グラフの左上隅の位置) - 任意のサイズへ変更
※今回はE3~I13セル - 任意のグラフ要素を追加/削除/設定変更
※今回はグラフタイトル削除、凡例の位置変更
本記事の解説と同じ結果になればOKです!
さいごに
いかがでしたでしょうか?
円グラフは、単一の数値データの「比率」を比較するのに最適です。
1種類の数値データの構成比を視覚的に比較する場合に活用していきましょう。
なお、グラフ以外にもExcelでのデータ分析の各種テクニックを拙著で解説していますので、こちらも参考にしてみてください。
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ご参考になれば幸いですm(_ _)m
グラフで数値データの比率を比較する際、円グラフが基本になりますが、以下のケースでは別のグラフを活用しましょう。
データ系列が2種類以上であれば「100%積み上げ縦棒グラフ」、2種類以上かつ項目名が長い場合は「100%積み上げ横棒グラフ」を使い分けするイメージです。
実務で必要になったタイミングで少しずつ活用できるグラフのレパートリーを増やしていきましょう。