テーブルのフィルター操作を視覚的に実行できる「スライサー」まとめ(設定/クリア/変更/削除)
AさんAさん

テーブルを特定の条件で絞り込むのはフィルターを使っていますが、たまに何の条件で絞り込んでいるか分からなくなります。
この場合、何か良い方法はありますか?

森田森田

その場合は、「スライサー」という機能を活用すると良いですよ!
では、スライサーの使い方について解説していきますね。

はじめに

この記事はテーブルやフィルター、「集計行」について把握していることが前提です。

参考記事

テーブル、フィルター、「集計行」についての概要はそれぞれ以下の記事をご参照ください。



フィルター操作をより楽に速く、視覚的に実行したい場合は「スライサー」が有効

通常のフィルター機能は、複数の方法でフィルター条件を設定でき、柔軟なフィルター操作が可能です。

その反面、簡単なフィルター条件であっても、該当の列のフィルターボタン(▼)を1クリックすることがマストであり、どんな条件で絞り込んでいるかもパッと見で分からないことが難点です。

こんな場合、「スライサー」を設定することで、フィルター操作をより楽に速くフィルター条件を設定でき、かつ今どんな条件で絞り込んでいるかも可視化することが可能となります。

このスライサーはテーブルもしくはピボットテーブル/グラフにのみ設定できる機能となるため、通常の表には設定できない点のみご注意ください。

よって、それぞれのフィルター操作をより楽に速く、視覚的に実行したい場合にスライサーを使用しましょう。

今回はテーブルの場合のスライサーの使い方を解説していきます。

参考記事

ピボットテーブルの場合のスライサーの使い方の詳細を知りたい方は以下の記事をご参照ください。

テーブルへのスライサーの設定手順

テーブル(集計行を表示済み)へのスライサーの設定手順は以下の通りです。
今回は「商品名」が「いちご」をフィルター条件とします。

  1. スライサーを設定したいテーブルのいずれかのセルを選択
  2. リボン「挿入」タブをクリック
  3. 「スライサー」をクリック
  4. 任意のフィールド(列名)のチェックをON
  5. OK」をクリック
  6. スライサーを任意の場所へ移動
  7. 任意のアイテム(データ名)をクリック

手順④で複数のフィールド(列名)を選択すると、複数のスライサーが挿入されます。
手順⑥での操作方法は通常の図形と同じくドラッグ操作です。(サイズ変更含む)
手順⑦で複数アイテムを選択したい場合、「Ctrl」キーを押しながらクリックする、もしくは「複数選択」ボタンをONにしてからクリックすれば良いです。

【参考】スライサーとフィルターの絞込み条件は同期される

スライサーとフィルターは同じ効果を持つ機能同士なので、どちらか一方の設定を変更すると、もう一方も自動的に同じ条件に変更される仕様です。

対象のテーブルは一緒なので、よくよく考えると当然のことですが、このように同期される仕様であることは知っておきましょう。

スライサーのフィルター条件をクリアするには

フィルター条件をクリアしたい場合は、スライサー上の「フィルターのクリア」ボタンをクリックするのみです。

複数のスライサーのフィルター条件を一括でクリアしたい場合は、テーブルのいずれかのセルを選択後、リボン「データ」タブ内の「クリア」コマンドを実行しましょう。

スライサーのスタイルやボタン配置の変更方法

スライサーのスタイルやボタン配置を変更したい場合は、以下の手順となります。

  1. 任意のスライサーを選択
  2. リボン「スライサー」タブをクリック
  3. 任意の設定を変更

スライサースタイルとボタン以外は通常の図形と同じ操作方法です。

スライサー自体を削除する方法

スライサー自体を削除したい場合は、以下の手順となります。

  1. 任意のスライサーを選択
  2. Delete」キーを押下

フィルター条件が設定されたままスライサーを削除しても、フィルター条件はクリアされません。
(フィルター条件のクリアは別途必要)

サンプルファイルで練習しよう!

可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。

サンプルファイル_テーブル_スライサー.xlsx

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(上記リンクから登録フォームへ遷移します)

ブックを開いたら、次の手順を実施してください。(今までの解説のまとめです)

  1. スライサーを設定したいテーブルのいずれかのセルを選択
  2. リボン「挿入」タブをクリック
  3. 「スライサー」をクリック
  4. 任意のフィールド(列名)を選択
    ※今回は「商品名」列
  5. OK」をクリック
  6. スライサーを任意の場所へ移動
    ※今回はI1セルが左上隅になるよう配置
  7. 任意のアイテム(データ名)をクリック
    ※今回は「いちご」のみON

本記事の解説と同じ結果になればOKです!

さいごに

いかがでしたでしょうか?

スライサーはピボットテーブルに対して使う場合は多いですが、テーブルに対しても有効だと知っておくと便利です。

特に、集計行とセットで使うと、簡単な条件付きの集計も手軽に行うことが可能となります。

なお、Excelでのデータ集計の各種テクニックは、私の拙著でも体系的に解説していますので、こちらも参考にしてみてください。

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ご参考になれば幸いですm(_ _)m

森田森田

スライサーはExcelに詳しくない人に渡しても直感的に操作できるため、フィルターを掛けることが想定されるブックを第三者に渡す際に設定してあげても親切です。

人によっては「この機能って何なの?」と質問を受けることあり、Excelに興味を持ってもらうきっかけにもなりますよ!(私も職場で何人かから質問を受けた経験あり)