
企業などで不特定多数の方に同じExcelファイルを触ってもらうことが想定される場合、あらかじめ設定しておいた数式や書式が変えられてしまっていた、という経験はないでしょうか?
私はあります(^_^;)
とりまとめ作業などが後々ある場合は変更箇所がないかのチェックおよび変更箇所の修正など、本来不要なはずの作業が追加されてしまいますので非効率です。
こういった事態を避けるためにもExcelには「シートの保護」という機能があり、編集してほしいセル以外は編集できないようにロックをかけることができます。
今回はExcel2010でワークシートの保護を適用する方法について解説していきます。
操作手順
- シート保護後にも編集したいセルを選択
- 「ホーム」タブをクリック
- 「書式」をクリック
- 「セルのロック」をクリック
1.の手順の際に離れたセルを選択したい場合は[Ctrl]キーを押しながら範囲選択しましょう。
Excelのデフォルト設定はセルがロックされた状態のため、4.の手順でセルのロックを解除してあげます。
5. 「書式」をクリック
6. 「シートの保護」をクリック
6.の手順は「ホーム」タブ経由以外にも「ファイル」タブ経由と「校閲」タブ経由の計3通りのパターンがありますので、お好きな方法で操作してください。(以下参照)
「ファイル」タブ経由
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「校閲」タブ経由
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7. [シートとロックされたセルの内容を保護する]にチェックを入れる
8. [シートの保護を解除するためのパスワード]に任意のパスワードを入力
9. [このシートのすべてのユーザーに許可する操作]の任意の項目にチェックを入れる
10. 「OK」をクリック
7.の手順はデフォルトでチェックが入った状態なので基本的には確認だけになります。
8.の手順はパスワード未入力でも問題ありませんので使用用途にあわせて設定しましょう。
9.の手順はデフォルトで上の2項目にチェックが入っています。基本的にはデフォルトでも問題ないケースが多数ですが、必要に応じてそれ以外の項目へチェックを入れましょう。
【参考1】許可されていない操作を行なった際のメッセージ
上記操作によりシート保護が適用されて以降は許可された操作以外は不可となります。
その際のワーニングメッセージは下図が表示されます。
変更しようとしているセルまたはグラフは保護されているため、読み取り専用となっています。
保護されているセルまたはグラフを変更するには、[校閲]タブをクリックし、[変更]グループの[シート保護の解除]をクリックして保護を解除します。パスワードの入力を要求されることもあります。
【参考2】シート保護の解除方法
シート保護を解除する方法は3通りあります。
お好きな方法で実施しましょう。
「ホーム」タブ経由
- 「ホーム」タブをクリック
- 「書式」をクリック
- 「シート保護の解除」をクリック
「ファイル」タブ経由
- 「ファイル」タブをクリック
- 「保護解除」をクリック
「校閲」タブ経由
- 「校閲」タブをクリック
- 「シート保護の解除」をクリック
いずれの方法もシート保護の操作手順8でパスワードを設定していた場合は、このパスワードの入力が求められます。
まとめ
シート保護はなんとなく感覚でやろうとしても、セルのロックの概念があいまいだとワークシートの全てに保護をかけてしまうことになり、「編集したいセルに対して何もできない」といった事態が発生します。
恥ずかしながら私がそうでした(-_-;)
はじめて設定する場合は、必ず何か見ながらやってみましょう。
ちなみにワークシートの保護の設定はMOS試験でいうとExpert(上級)レベルですが、職場で不特定多数の方が扱うファイルなどで設定が必要になるケースは多いと思います。
覚えておくと想定外の方の編集を防ぐことができるので、まだ知らなかった方は覚えておくことをおすすめします。