Aさん 手入力したデータのためか、データによって余計なスペースが入ってしまっています。。
Power Queryエディター上で余計なスペースを削除したい場合、どうしたら良いですか？
森田 その場合、Power Queryエディター上の「トリミング」コマンドを使えば良いですよ！
では、詳細を解説していきますね。
解説動画：【パワークエリ#6】データクレンジング基本テクニック13選 – 元データを綺麗にするための不備修正の作業を自動化する
この記事の内容は下記の動画でも解説しています。
コメント欄の「トリミング」コマンドの部分をクリックすると該当の解説へジャンプできますよ！
はじめに
この記事はパワークエリの概要を把握していることが前提です。
パワークエリの概要については、以下の記事をご参照ください。
この記事は、Excelでパワークエリ（Power Query）を使いたい方向けに、パワークエリの活用ノウハウをExcel本著者が解説。パワークエリの使用イメージ・できること・クエリの新規作成ステップ等を網羅。豊富な図解を用意しています。
「トリミング」の使いどころ
「トリミング」コマンドは、クエリの新規作成ステップのうち、STEP2の「取得データを整形/加工（Transform）」に該当する機能です。
機能自体は、ワークシート上の関数の「TRIM」と似ています（違いは本記事で後述）。
クエリ内の一連の整形作業の中で、スペースの有無による表記ゆれを修正したい場合に「トリミング」コマンドを使いましょう。
「トリミング」コマンドを活用することで、指定した列の各セルの先頭と末尾のスペース（空白）をすべて削除することが可能です。
TRIM同様、半角/全角のスペースのどちらも削除対象。
ワークシート上の関数の「TRIM」の詳細は、以下の記事をご参照ください。
はじめに この記事は関数の概要を把握していることが前提です。 参考記事 関数の概要については以下の記事をご参照 …
使用イメージ
「氏名」列を対象に「トリミング」コマンドを使用し、スペースを削除したイメージが以下です。
Power Queryエディター上でスペースを削除したステップを登録できました。
「トリミング」コマンドの場合、デフォルトのステップ名は「トリム テキスト」になる（クエリ内で2つ目以降の「トリム テキスト」ステップは連番が付加）。
後は、クエリ新規作成ステップのSTEP2で必要な他ステップを登録したら、STEP3を行いましょう。
これにより、クエリに記録した「トリミング」コマンドのステップを自動化できます。
「トリミング」コマンドのステップ登録後、スペースの削除対象の列名を変更すると、クエリ更新時にエラーになるため注意（列名の変更手順は後述）。
クエリの新規作成ステップのSTEP2に役立つ各種コマンドの詳細は「パワークエリ（Power Query）の記事一覧」を、STEP3の手順はパワークエリの概要記事をご参照ください。
パワークエリ（Power Query）に関してのコンテンツです。
この記事は、Excelでパワークエリ（Power Query）を使いたい方向けに、パワークエリの活用ノウハウをExcel本著者が解説。パワークエリの使用イメージ・できること・クエリの新規作成ステップ等を網羅。豊富な図解を用意しています。
ステップ登録手順
「トリミング」コマンドのステップを登録したい場合は、以下の手順となります。
- スペースを削除したい列を選択
※今回は「氏名」列 - リボン「変換」タブをクリック
- 「書式」をクリック
- 「トリミング」をクリック
【参考】「トリミング」コマンドとTRIM関数の違い
「トリミング」コマンドは、ワークシート関数のTRIMとの違いは、スペースの削除範囲です（「トリミング」コマンドの方が狭い）。
- 「トリミング」コマンド：各セルの先頭と末尾のスペース
- TRIM：各セルの先頭と末尾のスペース+単語間の2つ目以降のスペース
「単語間の2つ目以降のスペース」は「氏名」を例に解説すると、「氏」と「名」に間にスペースを区切り文字にした際、1つだけにすべきところを2つ以上のスペースをしたものを指します。
「トリミング」コマンドでは削除できない、単語間の余計なスペースをPower Queryエディターで削除したい場合、お手軽なのは「値の置換」コマンドを使うことです。
たとえば、スペース×2→スペース×1へ置換するといったイメージですね。
単語間のスペース数の種類だけ置換のステップを記録する必要があるので、ご注意ください。
「値の置換」コマンドの詳細は、以下の記事をご参照ください。
解説動画：【パワークエリ#6】データクレンジング基本テクニック13選 – 元データを綺麗にするための不備修正の作業を自動化する この記事の内容は下記の動画でも解説しています。 コメント欄の「値の置換」コマンドの部分をクリ …
登録したステップの変更手順
「トリミング」コマンドで登録したステップの対象列を後から変更する場合、一旦既存のステップを削除し、「トリミング」コマンドのステップを再登録すればOKです。
具体的な手順は以下の通りです。
- 「トリム テキスト」ステップを削除（「×」をクリック）
- 再度「トリミング」コマンドのステップ登録手順を実行
手順①のステップ名は、「トリミング」コマンドのデフォルトの名前（自身でリネームしている場合は別表記）。
サンプルファイルで練習しよう！
可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。
サンプルファイル_PowerQueryデータ整形_トリミング.xlsx
サンプルファイルのダウンロードには無料メルマガに登録いただく必要があります（上記リンクから登録フォームへ遷移します）。
ブックを開いたら、「社員マスタ（トリミング）」クエリを編集（Power Queryエディター起動）し、次の手順を実施してください（今までの解説のまとめです）。
ブック起動時、「セキュリティの警告」メッセージが表示された場合は「コンテンツの有効化」をクリック。
- スペースを削除したい列を選択
※今回は「氏名」列 - リボン「変換」タブをクリック
- 「書式」をクリック
- 「トリミング」をクリック
本記事の解説と同じ結果になればOKです！
さいごに
いかがでしたでしょうか？
「トリミング」コマンドは、指定した列の各セルの先頭と末尾のスペース（空白）をすべて削除できます。
スペースの有無による表記ゆれの修正等、データクレンジングのオーソドックスな処理の1つのため、ぜひ基本テクニックとして覚えておきましょう！
なお、パワークエリの各種テクニックは、私の拙著でも体系的に解説していますので、こちらも参考にしてみてください。
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ご参考になれば幸いですm(_ _)m
森田 「トリミング」コマンドに慣れたら、他の表記ゆれの修正に役立つコマンドもセットで覚えると良いです。
たとえば、同義語の表記ゆれを修正する「値の置換」コマンドや、英数字の表記ゆれを修正する「小文字」・「大文字」コマンド、余計な改行を除去する「クリーン」コマンドです。
これらのコマンドをうまく組み合わせ、データクレンジング作業を効率化していきましょう！
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