AさんAさん

職場で集計のために私がつくったエクセルの表が「見づらい」と言われています・・・。

どうすれば、「見やすい」表を作ることができるのでしょうか?

森田森田

「見やすい」集計表を作るのは、確かに大変ですね。。

私が集計表を作成する際に意識しているポイントをまとめてみましたので、それらを意識して作ってみると、きっと見やすくなりますよ!

では、見やすい集計表を作成するポイントをご紹介していきますね!

集計表とは

まず、「集計表」とは、特定のデータを集めて合計やデータの個数を計算したものをまとめた表です。

たとえば、次のような表ですね。(簡単な家計簿)

エクセルを仕事で使う以上、何かしらのデータを集計することは多いと思いますが、意外と見やすくまとめることは難しいですね。

今回は、この集計表を見やすくまとめる方法について解説していきます。

【前提】集計表の「目的」と「ユーザー」の明確化が最優先

まず、前提として、集計表は必ず「目的」があります。

たとえば、家計簿をエクセルでまとめるのであれば、「予算内でやりくりできているかを把握すること」などが目的ですね。

これは、同じ家計簿であっても、どこまで集計表で管理したいかによるため、人や組織によってその目的は異なります。

よって、必ず集計表の「目的」ははっきりしておきましょう。

そして、次に集計表を利用する「ユーザー」が誰かも併せて明確にしておく必要があります。

当たり前の話ですが、あくまでも集計表の「ユーザー」の目線で「見やすい」と感じられなくてはなりません。

「ユーザー」の前提知識やレベル感によって、集計表の中の各見出しやデータなど、必要に応じて表現や言い回し、補足説明などを入れてわかりやすくできると、グッと見やすく、わかりやすくなります。

そうした配慮をする上でも、「ユーザー」は具体的に誰を指すか、はっきりしましょうね。

エクセルの集計表の「見やすさ」は2つの切り口で構成される

ここからが実際に見やすい集計表の作り方の解説となりますが、「見やすい集計表」とは具体的にどういうことでしょうか?

実は、「見やすい集計表」は以下の2つの要素に分解できます。

  1. データの意味・内容が理解しやすい(中身)
  2. データが視覚的にわかりやすい(外見)

この「中身」と「外見」の双方を満たすと、自ずと「見やすい集計表」ができるということですね。

では、それぞれ具体的なポイントを挙げていきましょう!

集計表を見やすくする17のポイント

先ほどの集計表を「中身」と「外見」の双方の観点から見直し、以下のとおり見やすくしてみました。

それでは、こちらの集計表をもとにそれぞれ解説していきますね。
(この集計表サンプルは本記事の最後でダウンロードリンクがあります)

A)データの「中身」を理解しやすくする8ポイント

データの「中身」を理解しやすくするポイントは以下のとおり8つあります。

  • A-1. 集計表のタイトルから、何のデータをまとめたものかわかるか?
  • A-2. 集計表の縦軸・横軸の各見出しの構成(階層関係や並び順など)がわかりやすいか?
  • A-3. 集計表の縦軸・横軸の各見出し名から、各行列がどんなデータをまとめたものかわかるか?
  • A-4. 集計表の縦軸・横軸の各見出しに通し番号が明記されているか?
  • A-5. 集計データを評価・比較するための比較軸(目標値、計画値、過去実績、競合相手の実績など)が盛り込まれているか?
  • A-6. 集計データの集計期間が明記されているか?
  • A-7. 集計データが定量データの場合に単位が明記されているか?
  • A-8. 必要に応じて集計データの定義や補足説明が明記されているか?

それでは、それぞれのポイントの詳細を順番に見ていきましょう!

A-1. 集計表のタイトルから、何のデータをまとめたものかわかるか?

まず、1つ目のポイントは、「集計表のタイトル」ですね。

こちらは、タイトルからデータ全体がどんなものかをわかるようにしておきましょう。

なお、人はデータを見るとき、画面の左上から見始めます。

よって、ワークシートの左上にタイトルを入れ、読み手がぱっと見で何のデータかを頭に入れた状態で集計表を見始めるようにするとわかりやすさが上がりますよ!

A-2. 集計表の縦軸・横軸の各見出しの構成(階層関係や並び順など)がわかりやすいか?

2つ目のポイントは、「集計表の構成」です。

こちらは階層関係や見出し間の順番などに気をつけて、読み手にわかりやすい構成にしましょう。

なお、今回の集計表サンプルの縦軸の例だと、「収入」や「支出」の下の階層はそれぞれの内訳となる項目となることは一目瞭然ですね。

また、縦軸の大項目の並び順は「収入」→「支出」→「利益」という一般的な並び順にしているため、読み手にとって自然に読めるはずです。

このように、大枠から詳細、時系列、論理構成などをもとに集計表の階層や順番を考えると、読み手が集計表を読み解きやすくなりますよ!

森田森田

ちなみに、私自身、構成で悩んだ際は、悩んだポイントを第三者から意見を聴くか、第三者へ口頭で集計表を説明することをシミュレーションし、しっくりくる構成にしています。

A-3. 集計表の縦軸・横軸の各見出し名から、各行列がどんなデータをまとめたものかわかるか?

3つ目のポイントは、「集計表の見出し名」ですね。

こちらも基本的な概念は、1つ目の「タイトル」と同じですね。

見出し名から、その配下のデータがどんなものを表しているか、ぱっと見でわかる名称にしましょう。

読み手が何のデータかを頭に入れた状態で各データを見るようになるので、理解度が上がりますね。

A-4. 集計表の縦軸・横軸の各見出しに通し番号が明記されているか?

4つ目のポイントは、「集計表の通し番号」ですね。

集計表をExcel以外で表示する可能性を考慮し、縦軸・横軸それぞれに通し番号を振りましょう。

Excel以外で集計表を見る場合、縦軸・横軸の通し番号がないと、各データの位置の把握が難しくなってしまいます。

通し番号がきちんとあれば、集計表を第三者へ口頭説明する際、「A列の13行目ですが~」など、聴き手にとってわかりやすい説明をすることができるようになりますよ!

A-5. 集計データを評価・比較するための比較軸(目標値、計画値、過去実績、競合相手の実績など)が盛
り込まれているか?

5つ目のポイントは、「集計データの比較軸」です。

【前提】でもお伝えしたとおり、集計表は必ず「目的」があります。

この「目的」を達成できたかどうかを判断するための「比較軸」が集計表にあると良いですね。

たとえば、今回の集計表サンプルでは「月間予算」が該当します。

その他、以下のような要素が「比較軸」になりますね。

  • 目標値
  • 計画値(予算)
  • 過去実績
  • 競合相手の実績

など、集計表の「目的」に合致する「比較軸」を用意しましょうね。

A-6. 集計データの集計期間がいつなのか明記されているか?

6つ目のポイントは、「集計データの集計期間」です。

集計表がいつのデータなのかを読み手がすっきりとわかるように、集計期間を明記しましょう。

今回の集計表サンプルでは、横軸が時系列(月)なので、こちらが集計期間に該当しますね。

もし、縦軸や横軸に時系列がない場合は、集計表の上下などの余白に、集計期間を明示しておくと良いです。

A-7. 集計データが定量データの場合に単位が明記されているか?

7つ目のポイントは、「集計データの単位」です。

集計表の各データが定量データの場合、読み手が混乱しないように単位を明記しましょう。

今回の集計表サンプルでは、すべて同じ単位なので集計表の上に”単位:円“と表示しています。

特に、お金は1円単位や千円単位、百万円単位など、ビジネス上のシーンに合わせて単位が変わる可能性がありますので、注意しましょう。

なお、いろいろな単位を扱う集計表の場合、「単位」という見出しを用意しても良いですね。

A-8. 必要に応じて集計データの定義や補足説明が明記されているか?

8つ目のポイントは、「集計データの定義・補足」です。

どうしても、「見出し名」だけでは説明しきれない場合、定義付けや補足説明が必要な場合は、集計表の中で明記しておくと読み手の混乱を避けることができます。

なお、今回の集計表サンプルでは、「補足」という見出しを用意していますが、集計表の上下の余白への表記や、各セルへコメント機能で補足でも良いですね。

B)データの「外見」をわかりやすくする9ポイント

続いてはデータの「外見」ですね。

データの「外見」をわかりやすくするポイントは以下のとおり9つあります。

  • B-1. データが見やすいセルサイズ(行の高さ、列の幅)になっているか?
  • B-2. 罫線は見出しの階層で強弱をつけているか?
  • B-3. 表中の塗りつぶしの色は最低限の種類に絞っているか?(3種類程度が目安)
  • B-4. 集計データは1行おきに色付けされているか?
  • B-5. フォントは最低限の種類に絞っているか?(2種類までが目安)
  • B-6. フォントのサイズは見出しの階層で強弱をつけているか?
  • B-7. 集計データの文字位置を数値の場合は右揃え、それ以外は左揃えにしているか?
  • B-8. 集計データが数値の場合、桁区切りや小数点の表示桁数を設定しているか?
  • B-9. 集計データと比較軸の比較結果を強調できているか?

それでは、それぞれのポイントの詳細を順番に解説していきます。

B-1. データが見やすいセルサイズ(行の高さ、列の幅)になっているか?

1つ目のポイントは、「集計表のセルサイズ」です。

各セルのデータが見やすい行の高さ、列の幅へ調整しましょう。

なお、データが見切れないようにするのはもちろん、セル内の余白は気持ち多めにとった方が見やすくなりますよ!

B-2. 罫線は見出しの階層で強弱をつけているか?

2つ目のポイントは、「集計表の罫線種類」ですね。

ここで注意したいことは、罫線が多ければ多いほど、また太ければ太いほど、視覚的にノイズになります。

よって、なるべく罫線は使わない、あるいは細めにすると、視覚的に見やすくなります。

今回の集計表サンプルでは、縦軸の大項目は実線、小項目は点線にして、罫線の強弱をつけています。

このように、見出しの階層に合わせて罫線を調整すると、行ごとで強弱がつくので見やすくなりますね。

なお、点線部分はあえて「罫線なし」にしても良いので、お好みで調整すればOKです。

B-3. 表中の塗りつぶしの色は最低限の種類に絞っているか?(3種類程度が目安)

3つ目のポイントは、「集計表の塗りつぶしの色種類」ですね。

視覚的なノイズを減らすためにも使う色の種類はなるべく絞りましょう。

具体的には、3種類程度に絞ると良いです。

なお、それ以上に使いたい場合は、ベースの3種類の同系色で淡い色を使うと、色同士でケンカしないので違和感は少ないです。

ちなみに、クライアント企業へ提出する集計表なら、クライアント企業のコーポレートカラーを調べて使うと、統一感が出ますし、クライアントによっては喜んでくれますよ!

B-4. 集計データは1行おきに色付けされているか?

4つ目のポイントは、「集計データの1行おきの色付け」ですね。

要は縞模様にするイメージですね。

データが複数行あると、データの読み間違いが起こりやすいため、1行おきに色付けしておくと、グッと見やすくなりますよ!

今回の集計表サンプルでは、縦軸の小項目のデータのみ、1行おきに色付けをして見やすくしてみました。

仮に、集計表を紙出しした場合でも、縞模様の方がデータの読み間違いを防ぐことができますので、おすすめです。

B-5. フォントは最低限の種類に絞っているか?(2種類までが目安)

5つ目のポイントは、「集計表のフォント種類」です。

視覚的なノイズを減らすためにも、使うフォント種類は最小限にすると良いですね。

私の場合は、基本「Meiryo UI」の1種類にしています。

なお、使うフォントの種類も、なるべくビジネスシーンに即したものがおすすめです。

Windowsなら、最近の標準フォントの「游ゴシック」やその前の標準フォントの「MS Pゴシック」、Macなら「ヒラギノ角ゴシック」などが無難ですね。

B-6. フォントのサイズは見出しの階層で強弱をつけているか?

6つ目のポイントは、「集計表のフォントサイズ」です。

こちらは、基本的に見出しの階層に合わせて強弱をつけると良いですね。

今回の集計表サンプルでは、縦軸の大項目の行データは11ポイント、小項目の行データは10ポイントにしてみました。

このように、階層が大きさに合わせてフォントサイズの大小を調整した方が、視覚的に見やすくなりますね。

B-7. 集計データの文字位置を数値の場合は右揃え、それ以外は左揃えにしているか?

7つ目のポイントは、「集計データの文字位置」です。

各セルに入れるデータの種類が「数値」なら右揃え、それ以外は左揃えを基本にすると良いですね。

なお、”〇””×”などの1・2文字くらいのフラグなら中央揃えにするなど、不自然さがなければ応用しても構いませんよ。

森田森田

ちなみに、見出し名については、私は中央揃えにすることが多いです。

B-8. 集計データが数値の場合、桁区切りや小数点の表示桁数を設定しているか?

8つ目のポイントは、「集計データの表示形式」ですね。

今回の集計表サンプルでは、数値の桁が大きいため、「桁区切りスタイル」の表示形式にしています。

こうすると、数値の読み間違いを防ぐことができますね。

他には、小数点の桁数なども揃えておくと、整数部分の読み間違いを防ぐことができますので、しっかりと設定しておくと良いですよ。

B-9. 集計データと比較軸の比較結果を強調できているか?

最後の9つ目のポイントは、「集計データの強調表現」ですね。

集計表の目的に合致する「比較軸」に対し、集計データの内容がどうなのかを条件付き書式などで強調してあげると、データの意味合いがわかりやすくなりますよ。

今回の集計表サンプルでは、縦軸の大項目「収入」の各データは、「月間予算」に対して小さい数値の場合は赤字にしました。

一方、縦軸の大項目「支出」の各データは、「月間予算」に対して大きい数値の場に赤字になります。

こうすることで、赤字のセルは、「月間予算」を超えてしまったデータだと、すぐにわかりますね。

なお、フォントの色を変える以外にも、データの強調表現の方法はいろいろありますので、参考までにご紹介しましょう。

【応用1】集計データの推移を視覚化

まず、1つ目の応用としては、スパークラインやグラフなどで、集計データの推移を視覚化することです。

こうすると、データ全体の傾向を把握しやすくなりますよ!

今回の集計表サンプルでは、スパークライン機能を用いて、各行の月単位の推移を簡潔に示してみました。

【応用2】集計結果のアイコン表記

応用の2つ目は、集計結果の良し悪しをアイコンなどで表現することですね。

こちらは条件付き書式の一機能ですが、アイコンで結果が視覚的に判別しやすくなります。

今回の集計表サンプルでは、縦軸の大項目「利益」のみにアイコンをセットし、「月間予算」以上なら「↑」、”0”以上なら「→」、マイナスなら「↓」の矢印アイコンが表示されるようにしてみました。

さいごに

いかがでしたでしょうか?

ポイントは多いと思いますので、最初は都度意識しながら集計表の作成にあたってみてください。

そのうえで、経験値が増えてくると、自分の中で当たり前のルールとして自然に意識せずに各ポイントを満たした集計表を作れるようになりますよ!

ちなみに、各ポイントはあくまでも「基準」としてください。

本記事の冒頭でお伝えしたとおり、あくまでも集計表の「目的」を満たし、「ユーザー」のレベル感に合わせることが大事です。

自分の職場やクライアント先などのルールがあるのであれば、それを加味して各ポイントを修正のうえ、関係者にとって見やすい集計表にしてみてくださいね!

ご参考になれば幸いですm(_ _)m

森田森田

見やすい集計表に限界はありません。
私自身もまだまだ試行錯誤中ですし、今回の集計表サンプルもまだまだ工夫の余地はあると思います。

お互いに、より「見やすい」集計表をつくれるようにがんばっていきましょう!

集計表サンプルファイル

本記事のサンプルファイルは以下からダウンロードしてください。

2019年収支表サンプル
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森田貢士

会社員×エクセル専門家のパラレルワーカー。運営ブログは「Excelを制する者は人生を制す」「パラレルキャリアで生きていく。」など。著書は「すごい! 関数(秀和システム)」の他、エクセル本2冊をKindle出版(KDP)。現在は講師業やコンサル業などの独自サービスを絶賛チャレンジ中。 趣味は娘を愛でること、読書(主にビジネス書・漫画)、ラーメン食べ歩き。

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