【関数】指定範囲の数値の「中央値」を計算できる「MEDIAN」の使い方
AさんAさん

Excelで複数セルの数値の合計や平均値を計算する方法は分かりましたが、中央値の場合はどうすれば計算できますか?

森田森田

その場合は、関数のMEDIANを活用すると良いですよ!
では、MEDIANの使い方について解説していきますね。

はじめに

この記事はSUMの使い方を把握していることが前提です。

参考記事

SUMの詳細は以下の記事をご参照ください。

数値データの「中央値」を自動計算したい場合は「MEDIAN」が有効

データの中心傾向を把握する際、最も利用頻度が高い指標は「平均値」です。

しかし、対象データの中に外れ値(他のデータと乖離が大きい値)があると、平均値はその影響を受け、極端な値になってしまう場合があります。

こんな場合、「中央値」もセットで集計すると良いでしょう。

中央値とは、名前の通り「データの大きさ順で中央にある値」のことです。
対象データが偶数の場合は、中央にあたる2データの平均値が中央値となる。

中央値を確認することで、外れ値の影響を受けずデータの中心傾向を把握できます。

Excelで中央値を計算するオーソドックスな方法は、関数のMEDIANを使うことです。
MEDIANは「メジアン」と読む。

MEDIANを使うことで、セルまたは範囲を指定するだけで、数値データの中央値を自動計算できます。

MEDIANの構文

MEDIANの構文は以下の通りです。

=MEDIAN(数値1,[数値2],…)
引数リストに含まれる数値のメジアン(中央値)を返します。

引数名 必須 データ型 説明
数値1 数値 計算対象の値や単一セル、セル範囲を指定します。
数値2
※数値3以降も同様
数値 計算対象の値や単一セル、セル範囲を指定します。

引数「数値n」は最大255まで設定可能。
引数「数値n」をセル範囲または配列で参照した場合、数値だけが計算対象となり、空白セル、論理値、文字列はすべて無視される。
※「0」は計算対象。

引数「数値n」を定数で論理値と数値を表す文字列を指定した場合、それらも計算対象となる。
引数「数値n」で指定した値がすべて数値以外の場合、エラー値「#NUM!」が表示。
引数「数値n」にエラー値が含まれる場合、そのエラー値が表示。

【参考】MEDIANは「統計関数」

あくまで参考情報となりますが、MEDIANはリボン「数式」タブの関数ライブラリの「統計」に分類されています。

実際にMEDIANを活用する際は、以下で解説しているように直接入力で挿入していきましょう。

MEDIANの使用結果イメージ

MEDIANで中央値を計算したイメージは以下の通りです。

今回は「金額」列の数値データの中央値を計算しました。

今回は10レコードあるうち、中央の56番目に大きい値が同じ「1,050」であったため、MEDIANの戻り値も「1,050」が返っています。

MEDIANの数式の挿入手順

上記の結果を得るための手順は以下の通りです。

  1. 関数を挿入するセルを選択
    ※今回はG12セル
  2. =me」等と入力
  3. サジェストから「MEDIAN」を選択し、「Tab」キーで確定
  4. 計算対象のセル範囲を選択
    ※今回はG2~G11セル
  5. Enter」キーで確定

手順②の際にIMEを半角英数モードにすること。
手順④は矢印キーでもマウスでもOK

サンプルファイルで練習しよう!

可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。

サンプルファイル_ワークシート関数_MEDIAN.xlsx

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(上記リンクから登録フォームへ遷移します)

ブックを開いたら、次の手順を実施してください。(今までの解説のまとめです)

  1. 関数を挿入するセルを選択
    ※今回はG12セル
  2. =me」等と入力
  3. サジェストから「MEDIAN」を選択し、「Tab」キーで確定
  4. 計算対象のセル範囲を選択
    ※今回はG2~G11セル
  5. Enter」キーで確定

本記事の解説と同じ結果になればOKです!

さいごに

いかがでしたでしょうか?

MEDIANは複数のセル範囲の数値から中央値を計算できる関数です。

データ全体の中心傾向を把握するために覚えておくと便利ですね。

なお、MEDIAN以外にもExcelでのデータ集計の各種テクニックを拙著で解説していますので、こちらも参考にしてみてください。


ご参考になれば幸いですm(_ _)m

森田森田

MEDIANとセットで覚えておいた方が良い関数は、平均値を計算できる「AVERAGE」と最頻値を計算できる「MODE」です。
その他、別の観点でデータ全体の傾向を把握できる関数も覚えておくと良いですね。
合計値の「SUM」、個数の「COUNTA」、最大値の「MAX」、最小値の「MIN」等です。