表にある日付の列から年や月の数値を取得したいですが、パワークエリでもできますか?
その場合、Power Queryエディターの「日付」というコマンドで任意の単位の情報を取得できますよ!
具体的な使い方について解説していきますね。
はじめに
本題に入る前に、この記事がおすすめな方を挙げてみます。
- 元データの表の日付列から任意の年/月/日/曜日を取得したい方
- データ整形・加工の工程が複数あり、かつその作業が定期的に発生する方
- Power Query(パワークエリ)の使い方を習得したい方
前提条件
この記事のテクニックを使うためには、以下の条件を満たす必要があります。
- ExcelのバージョンはExcel2010以降(Microsoft365含む)が必須
- Excel2010/2013ユーザーの場合、事前にMicrosoft社公式HPよりPower Query(パワークエリ)のダウンロードが必要(Excel2016以降は標準機能)
- Power Query(パワークエリ)の概要を理解していること
→まず、以下の記事で概要を把握することをおすすめします。
解説動画:【パワークエリ#1】「パワークエリ(Power Query)」とはどんな機能か?大枠の流れや手順、使い方まとめ この記事の内容は下記の動画でも解説しています。 コメント欄の各プロセスの時間部分をクリックすると該 …
日付から特定の単位の情報のみ取得したい場合に「日付」が有効
「2002/4/1」のような日付だけのデータだと、月単位等の任意の単位で集計するといったことが難しいケースがあります。
こうした場合、特定の「月」だけの数値を取得した列を新たに追加するだけで集計難易度をグッと下げることが可能です。
従来のExcelワークシート上で日付から任意の単位を取得にあたり、主に日付/時刻の関数を利用する必要がありました。
- 年:YEAR
- 月:MONTH
- 日:DAY
- 曜日:WEEKDAY
パワークエリでは、「日付」というコマンド内に年/月/日/曜日といった単位別に各コマンドが用意されており、これらを活用することで上記関数同様に任意の単位を取得することが可能です。
また、他のデータ整形作業とセットで行うなら、パワークエリの方が一連の作業手順を記録できて自動化できますよ!
では、パワークエリでの日付から年/月/日/曜日の情報を取得する手順を確認していきましょう。
Power Query(パワークエリ)での日付から年/月/日/曜日の情報を取得する手順
今回の前提として、年/月/日/曜日の情報取得を行う対象テーブルはブック内にあり、事前にPower Queryエディターに取り込んでいる状態からスタートするとします。(ブック内のデータ取得について復習したい方は下記記事を参照)
はじめに 本題に入る前に、この記事がおすすめな方を挙げてみます。 同じブック内の表データ(テーブルまたはセル範 …
今回は「入社日」列の日付から「年」を取得した新たな列を追加していきます。
まずは任意の日付列を選択(①)します。
次に、リボン「列の追加」タブをクリック(②)し、「日付」をクリック(③)してください。
後は、任意の単位をクリック(④)し、任意のコマンドをクリック(⑤)すれば完了です。
今回は手順④⑤ともに「年」をクリックします。
新たな列に「年」の取得が確認できたらOK!
「プレビュー」ウィンドウを見ると、無事「年」列が新たに追加され、年情報を取得できました!
あとは、その他の必要な処理を行った上で、任意の方法でデータを出力すれば完了です。
【参考】年/月/日/曜日の取得コマンドまとめ
上記手順は年を例にしたものでしたが他の単位のコマンドも以下にまとめておきます。
月
日
曜日
【参考】日付を任意の単位へ上書きすることも可能
パワークエリで日付から任意の単位を取得する際、原則は新たな列を追加することが前提です。
ただし、日付を残す必要がない場合はリボン「変換」タブ上の数値列を四則演算の計算結果で上書きすることが可能です。
その場合は、リボン「変換」タブの「日付」コマンドを使いましょう。
上記の手順②をリボン「変換」タブに置き換えるだけで、他の手順はまったく同じです。
ケースバイケースで使い分けてくださいね。
【参考】日付から取得した内容を変更したい場合は
もし、日付から取得した内容をあとで変更したい場合は、「クエリの設定」ウィンドウの任意のステップを一旦「×」で削除し、改めて任意の取得手順を行えばOKです。
サンプルファイルで練習しよう!
可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。
サンプルファイル_PowerQueryデータ整形_日付.xlsx
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(上記リンクから登録フォームへ遷移します)
ファイルを開いたら、「入れ替え」を行う前に、Power Queryエディターを起動させてくださいね。
ブック起動時、「セキュリティの警告」メッセージが表示された場合は「コンテンツの有効化」をクリックしてください。
- リボン「データ」タブをクリック
- 「クエリと接続」をクリック
- 「社員マスタ」クエリをダブルクリック
ここまで準備ができたら、次の手順を実施してください。(今までの解説のまとめです)
- 任意の日付列を選択
- リボン「列の追加」タブをクリック
- 「日付」をクリック
- 任意の単位をクリック
※今回は「年」 - 任意のコマンドをクリック
※今回は「年」
本記事の解説と同じ結果になればOKです!
さいごに
いかがでしたでしょうか?
日付から任意の単位を取得することパワークエリでも基本操作のひとつです。
必要な単位の列を追加するだけで集計作業が楽になるので、お早めに覚えておきましょう。
なお、Power Query(パワークエリ)の各種テクニックは、私の拙著でも体系的に解説していますので、こちらも参考にしてみてください。
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ご参考になれば幸いですm(_ _)m
日付からの年/月/日/曜日を取得することはワークシート上でも基本操作に該当します。
パワークエリの場合の操作は上記の通り簡単なので、この機会に覚えておくことをおすすめします!