パワークエリの「テキストまたはCSVから」のサムネイル
AさんAさん

パワークエリで特定のCSVファイルのデータを対象に整形したいですが、何のコマンドでデータを取得すれば良いですか?

森田森田

その場合、「テキストまたはCSVから」コマンドでデータ取得できますよ!
では、詳細を解説していきますね。

Excelステップ講座

解説動画:【パワークエリ#3】テキスト・CSVファイルを対象としたデータインポート手順 – 別ファイル(.txt/.csv)のデータを自動取得する

この記事の内容は下記の動画でも解説しています。
コメント欄の各プロセスの時間部分をクリックすると該当の解説へジャンプできますよ!

はじめに

この記事はパワークエリの概要を把握していることが前提です。

参考記事

パワークエリの概要については、以下の記事をご参照ください。

「テキストまたはCSVから」の使いどころ

「テキストまたはCSVから」コマンドは、クエリの新規作成ステップのうち、STEP1の「データソースを取得/収集(Extract)」に該当する機能です。

「テキストまたはCSVから」コマンドのスコープ

継続的に更新/蓄積される表データが単一のテキストファイルまたはCSVファイルの場合、「テキストまたはCSVから」コマンドを使いましょう。

「テキストまたはCSVから」コマンドの使いどころ

「テキストまたはCSVから」コマンドを活用することで、単一のテキスト/CSVファイルをクエリのデータソースに指定できます。

【参考】テキスト/CSVファイルとは

まず、テキストファイルとは、拡張子が「.txt」のファイルのことです。

次に、CSVファイルとは、拡張子が「.csv」のファイルのことです。

一般的に、テキストファイルはメモ帳、CSVファイルはExcelで開くために気づきにくいかもしれませんが、実はこの2つのファイルは大枠では同じ「テキストファイル」という扱いになります。

そもそもCSVは「Comma Separated Value」の略称で、実態はコンマ(,)区切りのテキストだからです。
CSVファイルをExcelで開き、書式や数式等のデータを加えて上書き保存しても、テキストデータ以外の更新は保存不可。

実際にCSVファイルをメモ帳で開くと、コンマ(,)区切りのテキストだということが分かりやすいです。

CSVファイルの実態

よって、テキスト/CSVファイルは同じテキストデータのため、パワークエリでデータ取得する際に用いるコマンドが同じなわけです。

なお、テキストファイルからデータ取得をする際、中身のデータがコンマ等の区切り記号(文字)で区切られていないと表データとして扱えないため、ご注意ください。

使用イメージ

「商品マスタ.csv」を対象に「テキストまたはCSVから」コマンドを使用したイメージが以下です。

「テキストまたはCSVから」コマンドの使用イメージ

Power Queryエディター上でCSVファイルの表データを取得できました。
「テキストまたはCSVから」コマンドの場合、デフォルトのクエリ名はファイル名になる(「商品マスタ.csv」の場合は「商品マスタ」等)。

後は、クエリ新規作成ステップのSTEP2とSTEP3を行いましょう。

これにより、データソースにしたテキスト/CSVファイルの更新があっても、クエリに記録したステップを自動化できます。

参考記事

クエリの新規作成ステップのSTEP2に役立つ各種コマンドの詳細は「パワークエリ(Power Query)の記事一覧」を、STEP3の手順はパワークエリの概要記事をご参照ください。


データ取得手順

単一のテキストファイルまたはCSVファイルをクエリのデータソースにしたい場合は、以下の手順となります。

「テキストまたはCSVから」コマンドのデータ取得手順

  1. リボン「データ」タブをクリック
  2. 「テキストまたはCSVから」をクリック
  3. データソースにしたいテキスト/CSVファイルを選択
    ※今回は「商品マスタ.csv」
  4. 「インポート」をクリック
  5. 取得データが正しく認識されているか確認
  6. 「データの変換」をクリック

手順④は、手順③のファイル名をダブルクリックでもOK。
手順⑤が正しく認識されない場合、「元のファイル」ボックス(文字コード)と「区切り記号」ボックスにセットされた内容が正しいか確認し、必要に応じて正しい内容へ変更すること。

【参考】見出し行がレコード1行目になった場合の対処法

前述の手順⑥の結果、データソースに指定したファイルによっては、Power Queryエディター上のヘッダーが「Column1」等となり、見出し行がレコードの1行目になってしまうケースがあります。

Power Queryエディターで見出し行がレコード1行目になったイメージ

この場合、「1行目をヘッダーとして使用」コマンドでヘッダーへ見出し行を設定しましょう。

「1行目をヘッダーとして使用」コマンドの操作手順

  1. リボン「ホーム」タブをクリック
  2. 1行目をヘッダーとして使用」をクリック

手順①はリボン「変換」タブでもOK(両方のタブに同じコマンドがある)。

サンプルファイルで練習しよう!

可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。

サンプルファイル_PowerQueryデータ取得_テキストまたはCSVから.zip

サンプルファイルのダウンロードには無料メルマガに登録いただく必要があります(上記リンクから登録フォームへ遷移します)。

ブックを開いたら、次の手順を実施してください(今までの解説のまとめです)。

  1. リボン「データ」タブをクリック
  2. 「テキストまたはCSVから」をクリック
  3. データソースにしたいテキスト/CSVファイルを選択
    ※今回は「商品マスタ.csv」
  4. 「インポート」をクリック
  5. 取得データが正しく認識されているか確認
  6. 「データの変換」をクリック

本記事の解説と同じ結果になればOKです!

さいごに

いかがでしたでしょうか?

「テキストまたはCSVから」は、単一のテキスト/CSVファイルをクエリのデータソースに指定できます。

別ファイルをクエリのデータソースにする場合の基本コマンドの1つのため、ぜひ覚えておきましょう!

なお、パワークエリの各種テクニックは、私の拙著でも体系的に解説していますので、こちらも参考にしてみてください。


また、よりコアな情報を発信していくために「公式LINE」を開始しましたので、ご興味があれば以下バナーから友だち追加をお願いします!
特典として、Excelワークシート関数一覧(計22スライド)やExcelショートカットキー一覧(計25スライド)等をプレゼント!

森田貢士の公式LINEへの友だち追加告知用バナー

ご参考になれば幸いですm(_ _)m

森田森田

「テキストまたはCSVから」コマンドに慣れたら、他の種類のデータソース取得に役立つコマンドを覚えましょう。
おすすめのコマンドは、「テーブルまたは範囲から」「Excelブックから」「フォルダーから」です。
データを更新/蓄積する表データの場所に応じて、各コマンドを使い分けできると、自動化の範囲を広げることができますよ!