表にデータ入力する際、列によってIMEをいちいち「ひらがな」と「半角英数」にモードを切り替えるのが面倒です。。
これは都度手動で切り替えるしかないですかね?
その場合、「データの入力規則」の日本語入力を設定すれば、IMEの入力モードを自動的に切り替え可能ですよ!
では、詳細を解説していきますね。
はじめに
この記事はドロップダウンリストの設定方法を把握していることが前提です。
「データの入力規則」でドロップダウンリストを設定する方法の詳細は、以下の記事をご参照ください。
セルを選択入力させたい場合は「ドロップダウンリスト」が有効 後からデータ集計/分析をするにあたり、表のデータは完全一致したものである必要があります。 なぜなら、「りんご」と「林檎」等、人間目線では同じ意味だと読み取れても …
列によって最適なIMEの入力モードに自動で切り替えできれば、入力効率が上がる
表へデータを入力する際、列によってIMEの「ひらがな」モードと「半角英数」モードを切り替えた方が便利な場合があります。
IMEは「Input Method Editor」の略で、タスクバー上にある。
氏名や住所等、日本語の変換を行うなら「ひらがな」モードが、数値や日付/時刻等の英数字の入力なら「半角英数」モードがそれぞれ適しています。
ただし、こうした列が混在した表だと、1レコードの入力で複数回IMEの入力モードを手動で切り替えなければなりません。
こんな場合、「データの入力規則」の「日本語入力」タブで手入力する列ごとにIMEの入力モードを設定しておくことがベターです。
数式やドロップダウンリストを設定した列は手入力しないため、設定不要。
事前に設定すれば、現時点のモードに関係なく、セル選択時に指定のモードへ自動的に切り替わります。
特に、英数字しか入力しないフィールドは、日本語入力をOFFにしておくことで、全角での誤入力や変換ミス等を防ぐことができます。
日本語入力の使用イメージ
日本語入力を設定した一例が以下です。
「オフ(英語モード)」にした例。
「データの入力規則」ダイアログの「日本語入力」タブの「日本語入力」ボックスにて任意のモードを選択すればOKです。
この入力規則を設定したセルを選択した際、現時点のモードに関係なく、指定したモードへ自動的に切り替わります。
各モードの詳細は本記事で後述します。
なお、そのセル選択後に手動でモードを切り替えることは自体は可能です。
「無効」は後からでもモードの切り替えは不可。
日本語入力の設定手順
日本語入力を設定したい場合は、以下の手順となります。
- 入力規則を設定したいセル範囲を選択
※今回はB2~B11セル - リボン「データ」タブをクリック
- 「データの入力規則」をクリック
- 「日本語入力」タブをクリック
- 任意のモードを選択
※今回は「オフ(英語モード)」 - 「OK」をクリック
IME「日本語入力」ボックスの種類
「日本語入力」タブの「日本語入力」ボックスで選択できるIMEのモードの種類を順番に解説します。
ちなみに、IMEの現時点のモードは「ひらがな」にしています。
コントロールなし
「コントロールなし」は、「日本語入力」ボックスの規定値であり、「日本語入力」タブの設定が何もされていない状態です。
つまり、現時点のモードがそのままの状態で文字入力や変換が可能です。
事前に他のモードにしており、それを初期化したい場合に、「コントロールなし」を選択しましょう。
オン
「オン」は、IMEの日本語入力を「ON」にした状態です。
通常はこれで「ひらがな」モードになりますが、日本語入力は広義の意味で以下が含まれます。
- ひらがな
- 全角カタカナ
- 半角カタカナ
- 全角英数字
「ひらがな」以外の日本語入力モードにする機会がある場合、「オン」の設定では現時点のモードが上記種類のいずれかだとそのモードのままとなります。
「ひらがな」等の個別に切り替えたいモードが明確な場合は、個別のモードを指定しましょう。
Excelのバージョンによっては、モード切り替えにタイムラグを感じる場合あり。
オフ(英語モード)
「オフ(英語モード)」は、IMEの日本語入力を「OFF」にした状態です。
つまり、「半角英数」モードになります。
数値や日付/時刻等の英数字を入力する列に設定すると良いでしょう。
ちなみに、「半角英数字」の選択肢と効果は一緒なので、選択肢の上部にある「オフ(英語モード)」を普段使いすると良いでしょう。
無効
「無効」は、IMEを文字通り無効化します。
この設定をしたセルは、現時点のモードから手動で他のモードへ切り替えることができません。
もし、IMEのモードを変更したい場合は、「日本語入力」ボックスで他のモードへ変更しましょう。
ひらがな
「ひらがな」は、文字通りIMEを「ひらがな」モードにします。
氏名や住所等の日本語の変換を行う列に設定すると良いでしょう。
「オン」より制御レベルが高いため、他の日本語入力モードにする機会があるなら、こちらを選択すると良いですね。
全角カタカナ
「全角カタカナ」は、文字通りIMEを「全角カタカナ」モードにします。
氏名や住所等のフリガナを全角で入力する場合に設定すると良いでしょう。
半角カタカナ
「半角カタカナ」は、文字通りIMEを「半角カタカナ」モードにします。
氏名や住所等のフリガナを半角で入力する場合に設定すると良いでしょう。
全角英数字
「全角英数字」は、文字通りIMEを「全角英数」モードにします。
住所の番地等を全角入力する場合があれば設定すると良いでしょう。
市区町村等が含まれず、番地だけの列になっていないと効果なし。
半角英数字
「半角英数字」は、文字通りIMEを「半角英数」モードにします。
数値や日付/時刻等の英数字を入力する列に設定すると良いですが、「オフ(英語モード)」と同じ効果のため、あえて選択する必要性はないでしょう。
サンプルファイルで練習しよう!
可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。
サンプルファイルのダウンロードには無料メルマガに登録いただく必要があります(上記リンクから登録フォームへ遷移します)。
ブックを開いたら、次の手順を実施してください(今までの解説のまとめです)。
- 入力規則を設定したいセル範囲を選択
※今回はB2~B11セル - リボン「データ」タブをクリック
- 「データの入力規則」をクリック
- 「日本語入力」タブをクリック
- 任意のモードを選択
※今回は「オフ(英語モード)」 - 「OK」をクリック
本記事の解説と同じ結果になればOKです!
さいごに
いかがでしたでしょうか?
「データの入力規則」の日本語入力は、手入力する列に最適なIMEの入力モードへ自動的に切り替える際に役立ちます。
データ入力時のIMEのモード切り替えの手間の軽減や、適切なモードでないために起こる変換ミスや表記ゆれの防止に有効なため、日本語入力は設定することをおすすめします。
なお、本テクニック以外にもExcelでのデータ収集の各種テクニックを拙著で解説していますので、こちらも参考にしてみてください。
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ご参考になれば幸いですm(_ _)m
「データの入力規則」は、日本語入力以外にもドロップダウンリストや入力時メッセージも併せて設定しておくことがおすすめです。
その方が、手入力のヒューマンエラーの抑止効果がより大きくなるからです。
最初に設定する手間は増えますが、後々リカバリすることを考えれば、最初に時間をかけた方がトータルの工数を最小化できますよ!