Aさん Power Queryで整形したい表は列がたくさんありますが、使いたいのはその中の一部だけなんですよね・・・。
この場合、不要な列を削除することも自動化できますか？
森田 その場合、Power Queryエディター上の「列の削除」というコマンドが有効ですよ！
具体的な使い方について解説していきますね。
解説動画：【パワークエリ#6】データクレンジング基本テクニック13選 - 元データを綺麗にするための不備修正の作業を自動化する
この記事の内容は下記の動画でも解説しています。
コメント欄の「列の削除」の時間の部分をクリックすると列の削除の解説へジャンプできますよ！
はじめに
本題に入る前に、この記事がおすすめな方を挙げてみます。
- 不要な列の削除を自動化したい方
- データ整形・加工の工程が複数あり、かつその作業が定期的に発生する方
- Power Query（パワークエリ）の使い方を習得したい方
前提条件
この記事のテクニックを使うためには、以下の条件を満たす必要があります。
- ExcelのバージョンはExcel2010以降（Microsoft365含む）が必須
- Excel2010/2013ユーザーの場合、事前にMicrosoft社公式HPよりPower Query（パワークエリ）のダウンロードが必要（Excel2016以降は標準機能）
- Power Query（パワークエリ）の概要を理解していること
→まず、以下の記事で概要を把握することをおすすめします。
はじめに 本題に入る前に、この記事がおすすめな方を挙げてみます。 Excelでブック内、あるいは別ファイルのデ …
不要な列を削除したい場合に「列の削除」が有効
以下のように、整形前データの中で必要な部分が特定の列のみというケースがあります。
こうした場合、従来は必要な列だけコピペし、不要な列を手作業で削除するといったことが一般的です。
しかし、Power Query（パワークエリ）なら、こうした不要な列の削除を自動化できます。
しかも、他のデータの整形・加工作業が複数工程あるなら、なおさら便利ですよ！
では、Power Query（パワークエリ）での不要な列の削除手順を確認していきましょう。
Power Query（パワークエリ）での列の削除手順
今回の前提として、列の削除を行う対象テーブルはブック内にあり、事前にPower Queryエディターに取り込んでいる状態からスタートするとします。（ブック内のデータ取得について復習したい方は下記記事を参照）
はじめに 本題に入る前に、この記事がおすすめな方を挙げてみます。 同じブック内の表データ（テーブルまたはセル範 …
まず、削除したい列を選択（①）します。
これは、通常のワークシート上の操作と同じ感覚で問題ありません。
続いて、その列の見出し名の上で右クリック（②）し、「削除」をクリック（③）すれば完了です。
手順①は複数列でも可能です。
手順②③は「Delete」キーでも代用可能です。
【参考】リボン「ホーム」タブ経由でもok！
ちなみに、リボン「ホーム」タブにもデータ型の変更を行うコマンドが用意されていますので、こちら経由でもOKです。
まず、削除したい列を選択（①）しましょう。
次に、リボン「ホーム」タブをクリック（②）し、「列の削除」をクリック（③）すればOKです。
こちらよりも先に説明した手順の方が、リボンのタブ切り替えに左右されず、余計な判断をしなくて済むのでおすすめです。
【参考】選択した列以外を削除することも可能！
削除したい列が多い場合は、逆に必要な列を選択し、その他の列を削除することも可能です。
この場合、「他の列の削除」というコマンドを使いましょう。
こちらは右クリックメニューでも、リボン「ホーム」タブ経由のどちらにも用意されています。
ケースによって「列の削除」と「他の列の削除」を使い分けると良いですね。
「プレビュー」ウィンドウ上で列の削除が確認できたらOK！
「プレビュー」ウィンドウを見ると、無事手順①で指定した列が削除されていますね！
あとは、その他の処理を行い、任意の方法でデータを出力すれば完了です。
【参考】列の削除内容を変更したい場合は
もし、あとで削除したい列抽出条件を変更したい場合は、「クエリの設定」ウィンドウの該当のステップを一旦「×」で削除し、改めて列の削除を行えばOKです。
サンプルファイルで練習しよう！
可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。
サンプルファイル_PowerQueryデータ整形_列の削除.xlsx
※サンプルファイルのダウンロードには無料メルマガに登録いただく必要があります。
（上記リンクから登録フォームへ遷移します）
ファイルを開いたら、列の削除を行う前に、Power Queryエディターを起動させてくださいね。
ブック起動時、「セキュリティの警告」メッセージが表示された場合は「コンテンツの有効化」をクリックしてください。
- リボン「データ」タブをクリック
- 「クエリと接続」をクリック
- 「商品マスタ（列の削除）」クエリをダブルクリック
ここまで準備ができたら、次の手順を実施してください。（今までの解説のまとめです）
- 削除したい列を選択
- 手順1の列の見出し名の上で右クリック
- 「削除」をクリック
本記事の解説と同じ結果になればOKです！
さいごに
いかがでしたでしょうか？
不要な列の削除はPower Query（パワークエリ）における基本中の基本のテクニックです。
整形の元データの列数が多い場合など、実務での利用頻度も高いので、しっかり覚えていきましょう。
なお、Power Query（パワークエリ）の各種テクニックは、私の拙著でも体系的に解説していますので、こちらも参考にしてみてください。
ご参考になれば幸いですm(_ _)m
森田 今回の列の削除は、本来は自動化しようとするとVBAを覚える必要がありました。
しかし、Power Query（パワークエリ）なら、マウス中心に自動化させることができるので便利ですね。
ぜひ、Power Query（パワークエリ）を覚えて、面倒なデータ整形作業を楽ちんにしちゃいましょう！
