ピボットテーブルの集計方法を任意の種類へ変更する方法 [ピボットテーブル基礎]
AさんAさん

ピボットテーブルで集計すると、自動的に「合計」になってしまいますが、データの数をカウントしたりできないんですか?

森田森田

ピボットテーブルは集計方法を任意のものに変更できますよ!

では、詳細を解説していきますね。

解説動画:【ピボットテーブル#4】集計方法の変更手順 - 任意の計算の種類(「合計」や「個数」など)へ自由自在に切り替える

この記事の内容は下記の動画でも解説しています。

はじめに

本題に入る前に、この記事がおすすめな方を挙げてみます。

  • Excelでデータの集計・分析作業を行うことが多い方
  • ピボットテーブルを実務で使う機会がある方
  • ピボットテーブルで集計方法を変更できず困っている方

前提条件

この記事はピボットテーブルの概要を理解していることが前提です。
→まず、以下の記事で概要を把握することをおすすめします。

ピボットテーブルは「値」ボックスにセットしたデータによってデフォルトの集計方法が決まる

まず、ピボットテーブルの集計方法の仕様ですが、「値」ボックスにドロップしたフィールドのデータによって、デフォルトの集計方法が決まります。

具体的には、以下のように数値データのフィールドなら「合計」、数値以外のデータのフィールドなら「個数」で集計されます。

この集計方法は、任意の種類へ変更することが可能です。

では、集計方法の変更手順を確認していきましょう。

ピボットテーブルの集計方法の変更手順

今回の前提として、すでにピボットテーブルの集計条件がセットされた状態からスタートします。

ピボットテーブルの集計方法の変更は、以下の2ステップとなります。

STEP1】「値フィールドの設定」ダイアログを起動

まず、「値」ボックス内の集計方法を変更したいフィールド名の「▼」をクリック(①)します。

すると、メニューが表示されますので、その中から「値フィールドの設定」をクリック(②)してください。

【参考】手順①②は右クリックメニュー経由でもOK

手順①②は以下のように右クリックメニュー経由(ピボットテーブルレポートの任意のフィールド上で右クリック→「値フィールドの設定」をクリック)でもOKです。

以降の手順や効果は変わりませんので、状況に合わせて使い分けてください。

STEP2】任意の集計方法を選択

「値フィールドの設定」ダイアログが起動します。

あとは、任意の集計方法を選択(③)したら、OK」をクリック(④)して完了です。

今回は「合計」から「個数」へ変更してみました。

【参考】ピボットテーブルで選択可能な集計方法

手順③で選択可能な集計方法は以下の通りです。

  • 合計
  • 個数
  • 平均
  • 最大
  • 最小
  • 数値の個数
  • 標本標準偏差
  • 標準偏差
  • 標本分散
  • 分散

ただ、集計の基本はピボットテーブルの仕様通り、「合計」と「個数」を使うことが圧倒的に多いです。

次点では「平均」「最大」「最小」といったところなので、最初のうちは上から5つを最低限覚えれば十分です。

ワークシート上で集計方法の変更が確認できたらOK

ワークシート上を見ると、B3セルが「合計 / 金額」から「個数 / 金額」へ変更されており、B4~B13セルもデータの個数で集計されていることが分かりますね!

ちなみに、「値」ボックス上の表記もB3セル同様に「個数 / 金額」へ変更されています。

【注意点】元データのレコード数をカウントする場合は「主キー」のフィールドを指定しよう!

主キーとは、そのレコードが一意(重複していない)であることを示すためのコードや番号のことです。(代表例として、社員番号や商品コードなど)

実務で元データのレコード数をカウントする場合、原則元データの主キーのフィールドを指定することをおすすめします。

理由としては、入力必須のフィールドを指定しないと、特定のレコードのカウント漏れがリスクとしてあるからです。(主キーは基本的に入力必須です)

もし、主キーがない元データの場合は、すべてのレコードが埋まっているフィールドは何かを確認したうえで、ピボットテーブルで集計しましょう。

主キーが数値データの場合、本記事のテクニックで「個数」で集計するように変更してください。

サンプルファイルで練習しよう!

可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。

サンプルファイル_ピボットテーブル_集計方法.xlsx

※サンプルファイルのダウンロードには無料メルマガに登録いただく必要があります。
(上記リンクから登録フォームへ遷移します)

ファイルを開いたら、次の手順を実施してください。(今までの解説のまとめです)

  1. 「値」ボックス内の集計方法を変更したいフィールド名の「▼」をクリック
  2. 「値フィールドの設定」をクリック
  3. 任意の集計方法を選択
  4. OK」をクリック

本記事の解説と同じ結果になればOKです!

さいごに

いかがでしたでしょうか?

ピボットテーブルの集計方法の変更は基本中の基本のテクニックです。

データ集計作業でピボットテーブルを活用していく上では必須なので、ぜひ自由自在に集計方法を切り替えできるようになりましょう!

なお、ピボットテーブルの各種テクニックは、私の拙著でも体系的に解説していますので、こちらも参考にしてみてください。

ご参考になれば幸いですm(_ _)m

森田森田

ピボットテーブルはちょっと難しい条件付きの関数(SUMIFCOUNTIFAVERAGEIFなど)と同じ集計がマウス操作だけでできてしまいます。

データ集計を行う機会が多い方は、ピボットテーブルを活用できると時短できるケースが多いので、ぜひ習得してほしい機能のひとつですね。