職場で私が作成した集計表が「見にくい」と言われています・・・。
どうすれば、見やすくできますでしょうか??
「見やすい」集計表を作るのは、確かに大変ですね。。
ただ、見やすくするためのポイントを押さえれば、グッと見やすくなりますよ!
それでは、詳細を解説していきますね。
解説動画:【前提知識#2】Excelで一目瞭然な集計表(レポート)を作るコツ5選
この記事の内容は下記の動画でも解説しています。
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はじめに
本題に入る前に、この記事がおすすめな方を挙げてみます。
- 自分の作成した集計表(レポート)が「見にくい」と言われる、あるいは自分で思う方
- 集計表(レポート)の作成頻度が高い方
- データ集計/分析の作業が多い方
前提条件
この記事は集計表(レポート)の概要を理解していることが前提です。
集計表(レポート)の概要は以下の記事をご参照ください。
はじめに 本題に入る前に、この記事がおすすめな方を挙げてみます。 表を作成する際に悩むことがある方 データ集計 …
集計表(レポート)を「見やすく」する3つの原則
大前提として、次の3つの原則を守るだけでも、集計表は見やすくなります。
【原則1】見出しは4種類程度に留める
まず、集計表の理想はファーストビューで(スクロールせずに)全体像が収まることです。
集計表が複雑だと読み手が理解しにくいため、見出し(集計の切り口、軸)は多くても4種類に留めることをおすすめします。
つまり、情報量と「見やすさ」はトレードオフの関係にあるため、集計表の目的に対して不要なもの、優先順位が低いものは極力省きましょう。
イメージとして、この原則を守っていないNGと守ったOK例をそれぞれご覧ください。
OK例の方がデータの詳細が分かりやすいのではないでしょうか?
どうしても集計表のサイズが大きくなる場合は、見出しの切り口を変えて集計表を分割できないかを検討すると良いでしょう。
集計表(レポート)の主要レイアウト4パターン
この原則を守る上での主要なレイアウトは以下の4パターンです。
自分や関係者が知りたい内容に応じて、上記いずれかのレイアウトを選択しましょう。
この4パターンの集計表をピボットテーブルで作成する方法を知りたい方は以下の記事をご参照ください。
解説動画:【ピボットテーブル#3】実務で代表的な集計表レイアウト4ケースの作り方 - 主要レイアウトを作る際の …
【原則2】見出しは縦方向に並べることを優先
一般的にPCは縦スクロールされることが前提に設計されています。
(マウスのホイールや、WEBサイトの構成など)
人の視線の動きは「Zの法則」や「Fの法則」と言われるように、左上から下方向にジグザグに動いて画面を確認する特性があるためです。
また、物理的に縦方向にデータをまとめた方が、同じデータ量でもよりコンパクトな集計表にできるため、原則は縦方向に見出しを整理すると良いでしょう。
こちらの原則のNG例とOK例もご覧ください。
NG例だとファーストビューで確認できないデータもありますが、OK例だと全データを確認できますね。
また、OK例の方が仮にファーストビューに収まらない場合も、スクロールで確認しやすいです。
【原則3】時系列を表す見出しは横方向に並べる
レイアウトがクロス集計表か多重クロス集計表であり、かつ日付/時刻の見出しを使う場合のみの話になりますが、日付/時刻の見出しは横軸にすることがおすすめです。
理由は、時系列は左→右へ遷移していくイメージがあり、かつ年/月/日/時刻の見出しはデータの文字数が少な目なので多くの列情報を表示可能だからです。
こちらの原則のNG例とOK例もご覧ください。
OK例の方がデータを見やすいと感じるのではないでしょうか?
また、OK例の方がファーストビューで収まるデータ範囲が多いことが分かると思います。
集計表(レポート)をさらに分かりやすくする5つの要素
上記の3原則に加え、集計表をより分かりやすくするために加えた方が良い5つの要素があります。
まずは、そのうちの集計表の全体像・内訳を把握するのに役立つ3つの要素からです。
- 総計(全データの計算結果)
- 小計(階層ごとの計算結果)
- 構成比(総計に対する比率)
1つ目の「総計」は、全体の集計結果を知るために基本的にはどのレイアウトでも必要です。
2つ目の「小計」は、階層がある集計表の場合、基本的にはあった方が良いです。
情報量が多い場合は、あえて加えないとのも「アリ」ですね。
3つ目の「構成比」は、各数値が全体のどのくらいの比率を占めるかを把握できるため、単純集計表等の横軸がない表なら基本的に加えておくと良いでしょう。
続いて、集計結果の良し悪しを判断したい場合は、必要に応じて下図のように「比較軸」と「比較結果」を加えると良いです。
- 比較軸(計画値や過去実績、ライバルの実績等)
- 比較結果(比較軸との差分や比率)
こうした比較軸と比べることで、集計したデータが良かったのか悪かったのかを定量的に示すことが可能となります。
もし、悪かった場合は、該当のデータがなぜ悪かったかの分析や改善といった次のアクションにもつなげることも可能ですね。
なお、これらの5つの要素は必ずしも1つの集計表へすべて盛り込む必要はありません。
先述の通り、集計表は情報量が多くなると見にくくなるため、あくまでも「集計表から何を知りたいか」に応じて取捨選択してください。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
集計表はあくまでも「人向けの表」です。
よって、本記事の3原則や加えると良い5要素を軸に、読み手の知りたいことを端的にまとめればOKです。
それでも迷ったら、実際に読み手の意見も聴きながら集計表の「型」を固めると良いですね。
なお、集計表に関する知識や作成テクニックは、私の拙著でも体系的に解説していますので、こちらも参考にしてみてください。
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ご参考になれば幸いですm(_ _)m
細かいことを言えば、以下のような体裁に関する点も配慮すると、さらに集計表は見やすく分かりやすくなります。
- 配色を減らす(2色程度に留める)
- 表示形式を整える(桁区切り、小数点の桁数等)
- 比較結果は条件付き書式等で強調表示する
この辺りの詳細は別記事で解説するかもですが、本記事の内容を正しくできたら、こうした細かい部分も徹底できるとベターですね。