IF関数の条件分岐を「○または□」で判定したいのですが、どうしたら良いですかね??
IF関数の引数「論理式」をOR条件にしたいということですね。
それであれば、IF関数の引数「論理式」にOR関数を組み合わせてあげればOKですよ!
では、詳細を解説していきますね。
はじめに
本題に入る前に、この記事がおすすめな人を挙げてみます。
- 条件に応じて入力内容が変わる作業が多い人
- エクセルを扱う機会がある人
- 事務職を目指している人
ちなみに、最低限「IF関数の基礎」を把握している想定での記事となります。
※自信がない方はこちらの記事で学んでください。
→【初心者向け】複数のIF関数を入れ子(ネスト)にして条件分岐を増やす方法
IF関数の条件分岐をOR条件で判定したい!
IF関数の条件分岐(引数「論理式」の部分)は通常1つの条件で判定しますが、これを2つの以上のOR条件(○または□)にしたいということですね。
たとえば、曜日の中で休日を判定したい場合などが例として挙げられます。
上記の例では、土日のいずれかに該当する場合に休日(つまりはIF関数でいう”TRUE”)となりますね。
このように、条件分岐を行なう条件(引数「論理式」)が複雑になるだけで、あとは普通のIF関数と同じです。
フローチャートにまとめると、次のようなイメージですね。
条件分岐自体はIF関数をネストしない限りは増えませんので、条件分岐を増やすことと、条件分岐を行なう条件(引数「論理式」)が増えることを混同しないようにしましょう。
引数「論理式」にOR関数を組み合わせる!
IF関数の引数「論理式」をOR条件にするために、OR関数を活用します。
OR関数とは?
このOR関数はIF関数と同じく論理関数の一種で、OR関数の引数にしたいずれかの条件で”TRUE”がある場合に”TRUE”を返してくれる関数です。(引数すべてが”FALSE”の場合のみ戻り値は”FALSE”になります)
OR(論理式1,[論理式2],…)
試しに、このOR関数を単体で使ってみるとイメージが湧きやすいと思います。
たとえば、次の表のD2セルに「$A2=”土”」と「$A2=”日”」と2つの条件を引数にしたOR関数を入れてみましょう。
まず、引数「論理式1」の条件となる「$A2=”土”」は、セルの値を代入すると「”日”=”土”」となるので”FALSE”になりますね。
次に、引数「論理式2」の条件となる「$A2=”日”」は、セルの値を代入すると「”日”=”日”」となるので”TRUE”になります。
結果、OR関数の引数のうち、「論理式2」が”TRUE”になったために、OR関数自体の戻り値が”TRUE”になっているわけですね。
組み合わるとはどういうことか?
組み合わせるとは、このOR関数をIF関数の引数「論理式」のところに入れるわけです。
こうして2つの関数を組み合わせて使うことで、引数「論理式」がOR関数によってOR条件(○または□)になるわけです。
サンプルファイルで練習しよう!
では、実際に今回のIF関数とOR関数の組み合わせテクニックを使ってみましょう!
サンプルの条件
今回の題材は次のとおりです。
「休日判定」というシートのA列には日~土の各曜日が用意されています。
今回、A列の「曜日」が”土”もしくは”日”に該当する場合は”休日”、それ以外は”出勤”となるように、B2~B8セルへIF関数とOR関数の数式を入れてみましょう。
実際に練習してみよう!
可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして実際に操作してみてください。
サンプルファイル_IF関数_OR条件
※サンプルファイルのダウンロードには無料メルマガに登録いただく必要があります。
(上記リンクから登録フォームへ遷移します)
ファイルを開いたら次の手順を実施してください。
- 「休日判定」シートを選択
- B2セルへ「=IF(OR($A2=”土”,$A2=”日”),”休日”,”出勤”)」を入力
※赤字の部分をコピーして貼り付けてください。 - B2セルをコピー
- B3~B8セルへ貼り付け(ペースト)
B2~B8セルの値がそれぞれ以下のとおりになればOKです!
数式中の”土”・”日”の部分を他の曜日に変えてみて、B2~B8セルの値がどう変わるかもいろいろ試してみてくださいね。
もし、表や数式を加工してしまった場合は、上記手順を実施済みの「休日判定 (関数あり)」シートもサンプルファイル内に用意していますので、必要に応じてご活用くださいね。
さいごに
意外とビジネスシーンでは、上記のような複合条件は当たり前のようにあるはずです。
私がOR関数を使うケースは、今回のように日付や曜日が多いですね。
よくIF関数を使う人こそ、少なくとも今回のOR条件の他、AND条件も含めて複合条件で判定する方法は知っておくと良いですよ。(AND条件については以下をご参照ください)
【中級者向け】IF関数の「論理式」をAND条件(○かつ□)にする方法
さらにIF関数を便利に使うための応用テクニックを知りたい方は、私の書籍で紹介しているので、こちらもご参考にしていただければと思います。
▼IF関数を基本から応用まで体系的に学びたい方向け
▼IF関数の応用テクニックに加えて、その他VLOOKUP関数なども学びたい方向け
ご参考になれば幸いですm(_ _)m
IF関数は他の関数との組み合わせがもっとも多い関数かもしれません。
そんなIF関数の組み合わせでもっとも多い頻度で登場するのが、このOR関数やAND関数になりますので、しっかりと使えるように何度も反復練習しましょうね!