Aさん Excelで事業年度別の会員数を集計し、集合縦棒グラフを使っていますが、もう少し推移を分かりやすく表現したいです。
もっと良い方法はありますか？
森田 そんな場合、「面グラフ」を使うと良いですよ！
では、詳細を解説していきますね。
はじめに
この記事はグラフの概要を把握していることが前提です。
グラフの概要については、以下の記事をご参照ください。
集計表の全体感を瞬時に把握したい場合は「グラフ」が有効 集計表にまとめたデータだけだと、数値の特徴や傾向等の全体感がパッと見で把握しにくいです。 仮に、把握できたとしても、読み手は詳細に集計表を読み込み、全体感をつかむた …
面グラフの使いどころ
通常、数値データの「量」を比較する際は集合縦棒グラフ、「トレンド」を把握する際は折れ線グラフがそれぞれ基本となります。
しかし、会員数等の累積的なデータを可視化したい場合、集合縦棒グラフでは累積的なデータの推移が若干分かりにくく、折れ線だと累積的なデータの量を表現しにくいものです。
量の比較に加え、トレンドも強調したい場合は、「面グラフ」を活用しましょう。
面グラフとは、折れ線の下側を色で塗りつぶしたグラフのことです。
この面グラフは、単一の数値データの量+トレンドを視覚的に把握できます。
面グラフは、データ系列が2種類以上の場合、重なって見えなくなる部分が発生する可能性あり。
集合縦棒グラフと折れ線グラフの詳細については、以下の記事をご参照ください。
はじめに この記事はグラフの概要を把握していることが前提です。 参考記事 グラフの概要については、以下の記事をご参照ください。 数値データの「量」を比較したい場合は「集合縦棒グラフ」が有効 集計表にまとめたデータだけでは …
はじめに この記事はグラフの概要を把握していることが前提です。 参考記事 グラフの概要については、以下の記事をご参照ください。 数値データの「トレンド」を把握したい場合は「折れ線グラフ」が有効 実務で金額等の数値データを …
使用イメージ
事業年度別の会員数を面グラフにしたイメージが以下です。
事業年度ごとの会員数の量+トレンドをグラフで可視化できました。
ちなみに、後でグラフの元データの数値データが変わっても自動でグラフへ反映されます。
挿入/設定手順
面グラフを挿入/設定したい場合は、以下の手順となります。
- グラフの元データにしたいセル範囲を選択
※今回はA3~B8セル - リボン「挿入」タブをクリック
- 「折れ線/面グラフの挿入」をクリック
- 「面」をクリック
- 任意の場所へ移動
※今回はD3セル（グラフの左上隅の位置） - 任意のサイズへ変更
※今回はD3~H10セル - 任意のグラフ要素を追加/削除/設定変更
※今回はグラフタイトル削除、縦軸の目盛の間隔調整、凡例の位置変更
手順①で選択する範囲は、項目名にしたい部分も含めること（含めないと後から項目名の設定が必要）。
表に総計や小計の行/列がある場合、手順①のセル範囲に総計/小計を含めないことを推奨（含めると総計/小計の値が大き過ぎて、正確に比較しにくくなるため）。
手順⑤⑥は図形と同じくドラッグ操作でOK。
手順⑦の詳細は本記事で下記参照。
面グラフを見やすくする2つのポイント
面グラフは挿入後のデフォルトの状態では見にくいため、上記手順⑦で見やすくなるようにグラフ要素を削除/設定変更を行いましょう。
この見やすさに絶対解はありませんが、一例として2つのグラフ要素に対して削除/設定変更したものが以下です。
Before時点で事前にフォントを「Meiryo UI」へ変更。
Afterの方がプロットエリアの表示範囲が広くなり、不要な要素が減ったため、肝心のグラフ内容も見やすくなったのではないでしょうか。
この2つのポイントの操作手順は集合縦棒グラフと同様です。
2つのポイントの操作手順については、以下の記事をご参照ください。
はじめに この記事はグラフの概要を把握していることが前提です。 参考記事 グラフの概要については、以下の記事をご参照ください。 数値データの「量」を比較したい場合は「集合縦棒グラフ」が有効 集計表にまとめたデータだけでは …
サンプルファイルで練習しよう！
可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。
サンプルファイルのダウンロードには無料メルマガに登録いただく必要があります（上記リンクから登録フォームへ遷移します）。
ブックを開いたら、次の手順を実施してください（今までの解説のまとめです）。
- グラフの元データにしたいセル範囲を選択
※今回はA3~B8セル - リボン「挿入」タブをクリック
- 「折れ線/面グラフの挿入」をクリック
- 「面」をクリック
- 任意の場所へ移動
※今回はD3セル（グラフの左上隅の位置） - 任意のサイズへ変更
※今回はD3~H10セル - 任意のグラフ要素を追加/削除/設定変更
※今回はグラフタイトル削除、縦軸の目盛の間隔調整、凡例の位置変更
本記事の解説と同じ結果になればOKです！
さいごに
いかがでしたでしょうか？
面グラフは、単一の数値データの「量+トレンド」を把握する際に最適です。
特に、累積的なデータの時間の経過を視覚的に把握する場合に活用していきましょう！
なお、グラフ以外にもExcelでのデータ分析の各種テクニックを拙著で解説していますので、こちらも参考にしてみてください。
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ご参考になれば幸いですm(_ _)m
森田 面グラフは、1種類のデータ系列を1つのグラフで量とトレンドのどちらも視覚化したい場合に役立ちました。
もし、内訳となる複数のデータ系列を視覚化したい場合は、「100%積み上げ面グラフ」を活用しましょう。
ぜひ、ケースバイケースで使い分けできるようになりましょう！
