複数セルの数値で積を計算したいのですが、数式で「*」を繰り返すのは大変です。
もっと楽な方法はありますか?
その場合は、関数の「PRODUCT」を活用すると良いですよ!
では、PRODUCTの使い方について解説していきますね。
はじめに
この記事は関数の概要とSUMの使い方を把握していることが前提です。
関数の概要とSUMの使い方については以下の記事をご参照ください。
はじめに この記事は数式の概要を把握していることが前提です。 参考記事 数式の概要の詳細は以下の記事をご参照ください。 関数とは 関数とは、数式の構成要素の1つであり、固有の計算/処理の機能がセットされた数式のことです。 …
はじめに この記事は関数の概要を把握していることが前提です。 参考記事 関数の概要については以下の記事をご参照 …
まとめて複数セルの積を計算する場合は「PRODUCT」が有効
通常、数値データの積を求める際は、数式の「*」(乗算)を使います。
しかし、計算対象の数値データが多ければ多いほど、数式の記述が大変です。
地道に「*」で行っても結果は間違いないですが、数式の記述に時間がかかり、かつセルの選択回数の分だけミスするリスクが増えてしまいます。
この場合、関数の「PRODUCT」を使うと良いです。
PRODUCTは「プロダクト」と読む。
PRODUCTを使うことで、セルまたは範囲を指定するだけで、数値データの積を計算できます。
つまり、より速く楽に数式を記述し、積の計算を自動化できます。
PRODUCTの構文
PRODUCTの構文は以下の通りです。
=PRODUCT(数値1,[数値2],…)
引数の積を返します。
引数名 | 必須 | データ型 | 説明 |
---|---|---|---|
数値1 | ○ | 数値 | 計算対象の値や単一セル、セル範囲を指定します。 |
数値2 ※数値3以降も同様 |
- | 数値 | 計算対象の値や単一セル、セル範囲を指定します。 |
引数「数値n」は最大255まで設定可能。
【参考】PRODUCTは「数学/三角関数」
あくまで参考情報となりますが、PRODUCTはリボン「数式」タブの関数ライブラリの「数学/三角」に分類されています。
実際にPRODUCTを活用する際は、以下で解説しているように直接入力で挿入していきましょう。
PRODUCTの使用結果イメージ
PRODUCTで積を計算したイメージは以下の通りです。
今回は「金額」列でレコードごとに「単価×数量×1-割引率」を計算しました。
上記のように計算列としてPRODUCTを使う場合、1レコードにつき1つの関数を使います。
「計算列」とは、数値/日付/時刻の列の値を計算した新たな列のこと。
ベースの数式をセットしたら、他のセルへペーストしましょう。
PRODUCTの数式の挿入手順
上記の結果を得るための手順は以下の通りです。
- 関数を挿入するセルを選択
※今回はH2セル - 「=prod」等と入力
- サジェストから「PRODUCT」を選択し、「Tab」キーで確定
- 計算対象のセルを選択(または定数を入力)
※今回はE2、F2、1-G2 - 「Enter」キーで確定
- 1行目の数式をコピーし、以降のセルへペースト
※今回はH3~H11セルへペースト
手順②の際にIMEを半角英数モードにすること。
手順④は矢印キーでもマウスでもOK。
手順④で複数のセルを参照する場合、「Ctrl」キーを押下しながらセル選択を行うことで、引数の間のコンマ(,)が自動入力される。
テーブルの場合、手順⑥は不要(全レコードへ数式が自動的にコピーされる)。
サンプルファイルで練習しよう!
可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。
サンプルファイル_ワークシート関数_PRODUCT.xlsx
※サンプルファイルのダウンロードには無料メルマガに登録いただく必要があります。
(上記リンクから登録フォームへ遷移します)
ブックを開いたら、次の手順を実施してください。(今までの解説のまとめです)
- 関数を挿入するセルを選択
※今回はH2セル - 「=prod」等と入力
- サジェストから「PRODUCT」を選択し、「Tab」キーで確定
- 計算対象のセルを選択(または定数を入力)
※今回はE2、F2、1-G2 - 「Enter」キーで確定
- 1行目の数式をコピーし、以降のセルへペースト
※今回はH3~H11セルへペースト
本記事の解説と同じ結果になればOKです!
さいごに
いかがでしたでしょうか?
PRODUCTは数値データの計算列の追加に役立つ関数の一つです。
定期的に計算列を追加する機会があるなら、ぜひ覚えておいた方が良いですね。
なお、PRODUCT以外にもExcelでのデータ整形の各種テクニックを拙著で解説していますので、こちらも参考にしてみてください。
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ご参考になれば幸いですm(_ _)m
PRODUCTとセットで覚えておいた方が良い関数は、合計を求めるSUMです。
あとは、数値データの計算列に役立つINTやROUND系の関数もセットで覚えておくと良いでしょう。