Excelで「年」と「月」と「日」が数値で分かれている場合、つなげて「日付」を作成したいですが、良い方法はありますか?
その場合は、関数の「DATE」を活用すると良いですよ!
では、DATEの使い方について解説していきますね。
はじめに
この記事は関数の概要を把握していることが前提です。
関数の概要については以下の記事をご参照ください。
はじめに この記事は数式の概要を把握していることが前提です。 参考記事 数式の概要の詳細は以下の記事をご参照ください。 関数とは 関数とは、数式の構成要素の1つであり、固有の計算/処理の機能がセットされた数式のことです。 …
別データになった年/月/日を使って日付を作成したい場合は「DATE」が有効
データによっては、年/月/日を3列に分けて管理しているケースがあります。
年/月/日の軸で集計する際は便利ですが、日付フィルターを使ってレコードを絞り込みたい場合等、この3列をつなぎ合わせた「日付」がほしいことも実務では起こり得ます。
こんな場合、関数の「DATE」を使うと良いです。
DATEは「デート」と読む。
DATEを使うことで、年/月/日の3つのデータから「日付」(シリアル値)を作成できます。
ちなみに、シリアル値は、1900年1月1日を起点に何日目かをカウントした数値です(「44082」なら、1900年1月1日から44082日目)。
シリアル値の「1」は1日(=24h)となり、時刻の場合は時間換算した結果を小数点で示します(1h=1日/24h、1m=1日/24h/60m、1s=1日/24h/60m/60s)。
DATEの構文
DATEの構文は以下の通りです。
=DATE(年,月,日)
Microsoft Excelの日付/時刻コードで指定した日付を表す数値を返します。
引数名 | 必須 | データ型 | 説明 |
---|---|---|---|
年 | ○ | 数値 | 「年」にしたい値や単一セルを指定します。 ※基本は4桁の整数を指定 |
月 | ○ | 数値 | 「月」にしたい値や単一セルを指定します。 ※1~12の整数を指定 |
日 | ○ | 数値 | 「年」にしたい値や単一セルを指定します。 ※1~31の整数を指定 |
Excelの既定では最初の日付は「1900年1月1日」。
引数「年」の値が「0」~「1899」の場合、その値に「1900」を加算したものがDATEの戻り値の「年」部分になる。
※例:引数「年」に「100」を指定→DATE戻り値「2000/*/*」
引数「年」の値が「1900」~「9999」の場合、その値がそのままDATEの戻り値の「年」部分になる。
※例:引数「年」に「8000」を指定→DATE戻り値「8000/*/*」
引数「年」の値が負の数、または「10000」以上の場合、エラー値「#NUM!」が表示。
引数「月」の値が「12」より大きい数値の場合、その値から「12」を減算した月数がDATEの戻り値の「月」部分になり、年に繰り上がった分は引数「年」の値に加算される。
※例:DATE(2000,16,*)→DATE戻り値「2001/4/*」
引数「月」の値が「1」より小さい数値の場合、「その値の絶対値+1」の月数を引数「年」の1月から減算したものがDATEの戻り値の「月」部分になり、年に繰り下がった分は引数「年」の値から減算される。
※例:DATE(2000,0,*)→DATE戻り値「1999/12/*」
引数「日」の値が月の最終日より大きい数値の場合、その値から最終日を減算した日数がDATEの戻り値の「日」部分になり、月に繰り上がった分は引数「月」の値に加算される。
※例:DATE(****,1,32)→DATE戻り値「****/2/1」
引数「日」の値が「1」より小さい数値の場合、「その値の絶対値+1」の日数を引数「月」の1日から減算したものがDATEの戻り値の「日」部分になり、月に繰り下がった分は引数「月」の値から減算される。
※例:DATE(****,5,-1)→DATE戻り値「****/4/29」
【参考】DATEは「日付/時刻関数」
あくまで参考情報となりますが、DATEはリボン「数式」タブの関数ライブラリの「日付/時刻」に分類されています。
実際にDATEを活用する際は、以下で解説しているように直接入力で挿入していきましょう。
DATEの使用結果イメージ
DATEを使い、「日付」を作成するイメージは以下の通りです。
今回は「年」・「月」・「日」の3列のデータから「受注日」列を作成しました。
上記のように計算列としてDATEを使う場合、1レコードにつき1つの関数を使います。
「計算列」とは、数値/日付/時刻の列の値を計算した新たな列のこと。
DATEをセットしたセルの表示形式を「日付」にしないとシリアル値(44082等)で表示される。
ベースの数式をセットしたら、他のセルへペーストしましょう。
DATEの数式の挿入手順
上記の結果を得るための手順は以下の通りです。
- 関数を挿入するセルを選択
※今回はE2セル - 「=d」等と入力
- サジェストから「DATE」を選択し、「Tab」キーで確定
- 「年」を示すセルを選択 or 数値を入力
※今回はB2セル - コンマ(,)を入力
- 「月」を示すセルを選択 or 数値を入力
※今回はC2セル - コンマ(,)を入力
- 「日」を示すセルを選択 or 数値を入力
※今回はD2セル - 「Enter」キーで確定
- 1行目の数式をコピーし、以降のセルへペースト
※今回はE3~E11セルへペースト
手順②の際にIMEを半角英数モードにすること。
手順④⑥⑧をすべてセル参照する場合、「Ctrl」キーを押しながらセル選択することで手順⑤⑦の入力を省略可能(コンマ(,)が自動入力)。
テーブルの場合、手順⑩は不要(全レコードへ数式が自動的にコピーされる)。
【応用】四則演算+定数と組み合わせで日付計算も可能
DATEは年/月/日すべてセル参照をする以外にも、それぞれの引数に四則演算や定数を組み合わせることで、任意の日付計算が可能です。
たとえば、初回契約日の「年」と「月」を元に、次回契約開始日(例:3か月後の1日)を計算する等です。
発想次第で基準の日付から請求日や支払日等の計算に役立ちます。
サンプルファイルで練習しよう!
可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。
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ブックを開いたら、次の手順を実施してください。(今までの解説のまとめです)
- 関数を挿入するセルを選択
※今回はE2セル - 「=d」等と入力
- サジェストから「DATE」を選択し、「Tab」キーで確定
- 「年」を示すセルを選択 or 数値を入力
※今回はB2セル - コンマ(,)を入力
- 「月」を示すセルを選択 or 数値を入力
※今回はC2セル - コンマ(,)を入力
- 「日」を示すセルを選択 or 数値を入力
※今回はD2セル - 「Enter」キーで確定
- 1行目の数式をコピーし、以降のセルへペースト
※今回はE3~E11セルへペースト
本記事の解説と同じ結果になればOKです!
さいごに
いかがでしたでしょうか?
DATEは日付データの計算列の追加に役立つ関数の一つです。
定期的に日付の計算列を作成する機会があるなら、ぜひ覚えておいた方が良いですね。
なお、DATE以外にもExcelでのデータ整形の各種テクニックを拙著で解説していますので、こちらも参考にしてみてください。
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ご参考になれば幸いですm(_ _)m
DATEとセットで覚えておいた方が良い関数は、逆パターンとして日付から「年」を取得できるYEAR、「月」を取得できるMONTH、「日」を取得できるDAYです。
また、よりシンプルな数式で日付計算が可能なEDATEやEOMONTHもおすすめですね。