見慣れない方はまず間違いなく表示されるとテンパるもの、それはエラーです。
Excelにおいては主に関数を利用する際に表示されます。
エラーは7種類ありますが、それぞれエラーが起きる原因と、エラー表示をなくすための対策をまとめてみました。
それでは順番に見ていきましょう。
1.「#DIV/0!」
読み方
- ディバイド・パー・ゼロ
原因
0やブランクが除算(割り算)の対象になっている場合に表示されます。
対策
下図のようにIFERROR関数で0やブランクが除算(割り算)の対象になった場合に0の値を返すなど予め設定しておくことで解消できます。
IFERROR関数は、エラーの場合に返す値を設定するための関数です。
【関数の構成】IFERROR(値,エラーの場合の値)
IFERROR関数はExcel2007以降のバージョンで使用可能な関数です。
2003以前のバージョンの場合はIF関数とISERROR関数の組み合わせで同様の設定が可能です。(詳細説明は割愛)
2.「#REF!」
読み方
- リファレンス
原因
当初設定していた関数内の参照セルが移動もしくは削除された場合に表示されます。
対策
数式の中の「#REF!」の箇所を再度設定し直すことで解消できます。
3.「#NAME?」
読み方
- ネーム
原因
関数名など数式内の文字列が誤っている際に表示されます。
対策
数式内を確認し、誤っている箇所を正しい内容に訂正することで解消できます。
4.「#N/A」
読み方
- ノー・アサイン
原因
参照するセルがブランクもしくは、対象範囲内に指定の値がない場合に表示されます。
例)VLOOKUP関数であれば、検索値が範囲内にない場合(参照範囲を可変にせず、当初設定した参照範囲の下にデータを追加したなど)
対策
検索値や参照セル(範囲・列番号など)を確認し、誤っている箇所を正しい内容へ訂正することで解消できます。
5.「######」
読み方
- シャープ
原因
原因は2点考えられます。
- 数字の桁数が多く、セル幅に表示がおさまらない場合
- 日付や時刻がマイナスとなる場合
対策
1.の原因の場合はセル幅を広げる、もしくは数値の文字サイズを小さくしてあげることで解消できます。
2.の原因の場合は「1904年から計算する」という設定にすると日付や時刻もマイナス表記が可能になります。
操作方法は下図の通りです。
「ファイル」タブ→「オプション」→「詳細設定」→「1904年から計算する」チェック→「OK」の流れで設定可能です。
設定したファイル内で日付・時刻がすでに入力済みの場合、日付・時刻の値が変わってしまいますので、都度正しい内容に修正してあげる必要が別途あります。
6.「#NULL!」
読み方
- ヌル
原因
数式の範囲内に”:「コロン」”や”,[カンマ]”が抜けてしまっていると表示されます。
対策
数式の範囲内に”:「コロン」”や”,[カンマ]”の抜けているところに追記すれば解消されます。
7.「#VALUE!」
読み方
- バリュー
原因
数式の指定の形式で入力されていない場合に表示されます。
例)数式は数値のデータを参照するケースで文字列のデータを指定しているなど
上図の例では、RANK関数は数値のデータが必要なところを、「100点」などの文字列のセルを指定してしまっているためエラーとなっています。
対策
不整合を起こしている箇所を正しい内容に修正してあげると解消されます。
上図のRANK関数の例だと、「100点」を「100」にセルの入力内容を変更してあげるとエラー解消できます。
まとめ
エラーの意味を覚えておくと、関数に対する知識が一段階上がります。
なぜなら、関数がそもそも必要な条件や形式に合致していないためにエラーが起きるため、エラー原因すなわち自分自身の理解の浅い箇所をはっきりと認識できる機会になるからです。
文字通りトライ&エラーを繰り返して、関数が正しく作用させるまで頑張ると、関数を体で覚えることができて、次第に自分の手足のように活用することができるようになります。
エラーが出てお困りの方々の参考になれば幸いですm(_ _)m