Excelの関数は本当に便利ですよね。
簡単に合計・平均などの計算や集計ができちゃいますから、パソコンが目の前にあれば電卓いらずです。
この関数は単体で使っても非常に便利ですが、実は複数の関数を組み合わせて使うと、より便利になります。
しかし、「関数の引数」ダイアログの入力欄に別の関数をどう入れれば良いか、操作がわかりにくいのが難点です(^_^;)
複数の関数を組み合わせて使ってみたい方向けに、上記の操作方法を解説してみますので、興味があればチャレンジしてみてください!
「複数の関数を組み合わせる」とはどういうことか?
簡単に言うと、「関数の中に関数を入れ子状に入れる」状態ですね。
論より証拠で以下の図をご覧下さい。
上記の例では、小数点以下の数値を四捨五入するROUND関数の中に平均値を求めるAVERAGE関数を入れています。
これによって、平均値の小数点以下が四捨五入された整数で表示できるようになります。
このように、関数の中に関数を入れることを「ネスト」と呼ぶ人もいますので知っておくと良いですよ。(特にIF関数をネットで調べるとよく出てきます)
「関数の引数」ダイアログとは?
Excelには、ユーザーが入力を迷わないよう、各機能で「ダイアログ」という小さなウィンドウが複数存在します。
関数においても、このダイアログが存在しており、各関数をワークシート上へ挿入するためのダイアログが「関数の引数」ダイアログになります。
ちなみに、「引数」とは各関数の計算や処理を行なうための「材料」だと思っておけばOKです。
なお、「関数の引数」ダイアログの入力欄(引数)は関数に応じて異なります。
さらに、それぞれの関数の「関数の引数」ダイアログを呼び起こすためのダイアログとして、「関数の挿入」ダイアログが用意されています。
ダイアログの正式名称まで覚えておく必要ないですが、それぞれどんな画面遷移していくかは、複数回繰り返すと何となく覚えていきますよ。
「関数の引数」ダイアログの入力欄に別の関数を入力する手順
では、実際に「関数の引数」ダイアログの入力欄に別の関数を入力する手順は、次の6ステップで対応できます。
ちなみに、サンプルは先程も例として紹介したROUND関数の中にAVERAGE関数を入れたものとします。
【STEP1】メインとなる関数の「関数の引数」ダイアログを起動
まずはメインとなる関数の「関数の引数」ダイアログを起動(①)させましょう。
今回のメイン関数はROUND関数です。(数式で一番左にくる関数がメインと考えましょう)
なお、「関数の引数」ダイアログは次のどちら経由でも構いません。
「数式」タブ→関数ライブラリ
関数のカテゴリがわかっていたり、見当がつく場合はこちらがスムーズですね。
ちなみにROUND関数は「数学/三角」のカテゴリです。
数式バー横の「fx」→「関数の挿入」ダイアログ
「関数の挿入」ダイアログで”ROUND”と検索すれば選択できますよ。
関数ライブラリで場所が分からない場合は、こちらですね。
【STEP2】ネストしたい引数のところで数式バーの左隣の名前ボックスからサブの関数をクリック
メインの関数(今回はROUND関数)の「関数の引数」ダイアログが起動したら、ダイアログ上の入力欄のうち、サブの関数を入力したいところにカーソルを合わせます。
その次に、数式バーの左にある名前ボックスの「▼」をクリック(②)すると入力候補となる関数の一覧が表示されます。
ここで希望の関数があれば、それをクリック(③)します。すると、サブの関数(今回はAVERAGE関数)の「関数の引数」ダイアログが起動します。
もし、希望の関数がない場合は、「その他の関数」をクリック(③)すると、「関数の挿入」ダイアログが起動しますので、検索したりしてサブ関数の「関数の引数」ダイアログを起動させましょう。
ちなみに、今回は名前ボックスの中にAVERAGE関数がなかったので、「その他の関数」→「関数の挿入」ダイアログ経由です。
【STEP3】サブの関数の「関数の引数」ダイアログを入力
ここでの注意事項としては、「関数の引数」ダイアログの「OK」ボタンを押さないこと!
それ以外は普通にサブの関数の引数を入力(④)すればOKです。
今回のサブ関数はAVERAGE関数なので、引数「数値1」にA2:A7のセル範囲を選択しました。
【STEP4】数式バーのメインの関数名をクリックし、「関数の引数」ダイアログをメインのものへ切り替え
ここもポイントですね。数式バーのメインの関数名(ROUND関数)のどこかをクリック(⑤)します。
そうすることで、開いていたサブの関数(AVERAGE関数)の「関数の引数」ダイアログがメイン(ROUND関数)へ切り替わります。
この時点で、メインの関数の「関数の引数」ダイアログの引数にサブの関数の数式が入力されていることが確認できますね。
今回であれば、ROUND関数の引数「数値」に”AVERAGE(A2;A7)”と入力されていることが、「関数の引数」ダイアログ上および数式バー上で確認できます。
【STEP5】メインの関数の「関数の引数」ダイアログの残りの引数を入力
あとは普通の操作といっしょですね。メインの関数(ROUND関数)の残りの引数も入力(⑥)を終えてしまいましょう。
引数「桁数」は、今回は小数点以下を四捨五入したいので、”0”を指定します。
【STEP6】メインの関数の「関数の引数」ダイアログの「OK」ボタンをクリック
では、最後に「OK」ボタンをクリック(⑦)して完了です。
これで、無事にメインの関数であるROUND関数の中にAVERAGE関数を入れ子にすることにできました!
まとめ
ダイアログで複数の関数を入力したい場合は、とにかくダイアログの「OK」ボタンをクリックしてしまわないことですね。
あとは落ち着いて上記の6ステップを実行していけば大丈夫ですよ!
ちなみに、関数自体に慣れてきたのであれば、実はダイアログで関数を入力するよりも、数式バーに直接手入力していった方が便利なんです。
「関数の挿入」はダイアログ入力と手入力のどちらが良いか? #Excel #関数 | Excelを制する者は人生を制す ~No Excel No Life~
なお、複数の関数をどう組み合わせるのが効果的なのか学んでみたい方は、私の書籍で使用頻度の高いVLOOKUP関数とIF関数の実用的な組み合わせ技を紹介していますので、ご興味があれば手に取ってみてくださいね。
ご参考になれば幸いですm(__)m
私も最初は関数の数式が長くなるとチンプンカンプンでしたけど、慣れてくると意味がわかるようになってきましたよ!!
関数を使い始めたばかりの方は慣れるまであきらめずに頑張りましょう♪