いつも月末付近や年度末付近になると残業時間の上限に達していないか不安になるんですよね・・・。
何か良い方法ないですかね??
意外とあるあるなんですよね。私も経験あります(笑)
対策としては、36協定(労働基準法36条)などの上限や着地目標に対する残り時間を残期間で割戻し、日々どのくらいのペースで退勤すれば良いかを逆算することですね。
そのための一つの方法論として、私が作成した「残業時間管理ツール」がおすすめです!
こんなお悩みはありませんか?
- 月末・年度末になって残業時間の上限を超過しないか不安になってしまう。。
- 月末・年度末付近の営業日は本来やらなければならないことよりも、時間内に退勤することを優先してしまう。。
- 自分で日々の退勤時間を計画的にコントロールしたい!
こんなあなたに、この残業時間管理ツールはおすすめです。
そもそも、なぜ残業時間の上限に振り回されてしまうのか?
それはずばり、自分が残りどのくらい残業ができるかを把握していないからです。
把握していれば、自分の業務量をコントロールしたり、退勤時刻のペースを決めたり、いかようにでもコントロールできます。
お金もそうですよね?
予算の範囲内で日々のお買い物や支払いができる目処があるからこそ、安心してお金を使うことができます。
時間も同じです。
残りの予算(時間数)を把握するからこそ、安心して時間を使うことができるのです。
残業時間の上限に振り回されないために「逆算」しよう!
残りの時間数を把握が大事なことはわかったところで、次にすべきは残期間でどんなペースで過ごせば良いかを逆算することです。
たとえば、次のケースで考えてみましょう。
- 月の残業時間の着地目標:45時間
- N日時点の残業時間:20時間
- 月内の残りの就業日数:10日
残りの就業日数で使うことができる残業時間は、25時間(上記1-2)ですね。
この時間を上記3の日数で除算すれば、1日平均2.5時間以内で退勤できれば、月の残業時間の着地目標を遵守できるわけです。
このように、逆算することで残りの期間で具体的にどの程度の時間を使えるかが明確になりますね。
この部分の逆算を自動化し、可視化するためのツールが、この残業時間管理ツールです。
本ツールで得られるメリット
- 自分の残業時間を記録し、日別・月別に集計できる
- 自分の月内の残業時間から、月末時点でどの程度の時間数で着地するかのシミュレートができる
- 自分の月間・年間の残業時間の着地目標を守るために、残期間をどんなペースで退勤すれば良いかがわかる
- 自分の月間・年間の残業時間の推移を可視化できる
- 牛丼1杯代程度で上記メリットを得られる
※同一機能を保有するツールを作成するのに、時給3,000円の方なら6分以上かかるなら絶対的にお得です。
本ツール作成者
当ブログの管理人でエクセル本著者である私、森田が作成しました。
私は本業でもバックオフィスの運用設計や業務改善に精通しており、エクセルの使用歴も10年超。
そんな私が作成したツールの詳細は以下のとおりです。
前提条件
本ツールは以下の想定で作成しています。
- ツール上の「所定労働時間」は労働基準法上の法定労働時間8時間で計算しています。
- 残業時間(法定外労働時間)は、労働基準法上の時間外の割増率で2種類に区分けしています。(22時より前の残業時間は”1.25”、22時以降の残業時間は”1.5”)
- 同じ日付内の出勤形態の想定で計算しています。(日を跨ぐ勤務は対象外)
- 休日出勤などの週6勤務の場合の週40時間超過分を残業時間として計算しません。
- ツールで管理できる対象月数は12ヶ月で4月始まりです。(日本の一般的な事業年度を踏襲)
シート構成
本ツールのシート構成は以下のとおりです。
「年間サマリ」シート
各月の残業実績を集計するためのシートです。
このシートは、「各月の残業推移エリア」と「残期間の可能残業時間算出エリア」に分かれています。
各月の残業推移エリア
こちらのエリアは文字通り各月の残業実績が集計されます。
数値+グラフで月の推移を確認することができます。
なお、それぞれの見出しは以下のとおりです。
見出し名 | 入力形式 | データの内容 | ||
---|---|---|---|---|
該当月 | 数式 | 集計対象の月 | ||
実働時間 | 総計 | 数式 | 該当月の実働時間の総計 (所定労働時間+時間外労働時間) |
|
所定労働時間 | 数式 | 該当月の所定労働時間(無給休憩を除く) | ||
時間外労働時間(残業時間) | 小計 | 数式 | 該当月の時間外労働時間の合計 | |
割増1.25 | 数式 | 時間外労働時間のうち、割増賃金125%対象の時間数 | ||
割増1.5 | 数式 | 時間外労働時間のうち、割増賃金150%対象の時間数 | ||
36協定超過有無(月間) | 数式 | 該当月の36協定超過有無のフラグ ※超過有り→”1”、無し→”0” ※36協定超過=45時間超過 |
||
年次有給休暇取得日数 | 数式 | 該当月の年次有給休暇の取得日数 ※午前休/午後休は0.5日カウント |
残期間の可能残業時間算出エリア
こちらのエリアでは、残期間(年間)で何時間の残業が可能か算出されます。
それぞれの見出しは以下のとおりです。
見出し名 | 入力形式 | データの内容 |
---|---|---|
残業時間の年間着地目標 | 手入力 | 年間の残業時間の着地目標 ※デフォルトは36協定の基準の360時間を設定 |
yyyy/mm終了時点残業時間 | 数式 | 実績入力済みの各月の時間外労働時間の合計 |
残期間(残り月数) | 数式 | 実績未入力の月数 |
残期間の年間可能残業時間 | 数式 | 残期間で残業できる残り時間数 (残業時間の年間着地目標- yyyy/mm終了時点残業時間) |
残期間の平均可能残業時間 | 数式 | 残期間で残業できる残り時間数の1月平均 (残期間の年間可能残業時間÷残期間) |
「M月」シート
各月の個別の勤務実績を管理するためのシートです。
なお、「M」は”Month”の略です。
つまり、各月の個別のシートが4~3月の12ヶ月分あります。
これらの各シートは「入力エリア」と「集計エリア」に分かれています。
入力エリア
入力エリアは勤務実績を入力します。
なお、手入力が必要な項目は黄色に塗りつぶしのセルが対象です。(入力すると青字になります)
それぞれの見出しは以下のとおりです。
見出し名 | 入力形式 | データの内容 |
---|---|---|
日付 | 数式 | 該当日の日付 |
予実 | 数式 | 該当日の実績・予定の判定フラグ ※勤務実績入力済み→”実績”、未入力→”予定” ※非就業日(土日祝)は”-” |
年次有給休暇取得フラグ | 手入力 | 該当日の年次有給休暇の取得フラグ ※取得有りの場合→“全休”、”午前休”、”午後休”のいずれか(全休は1日) ※取得無しの場合→”-“ |
出勤時刻 | 手入力 | 出勤した時刻(h:mm) |
退勤時刻 | 手入力 | 退勤した時刻(h:mm) |
無給休憩時間 | 手入力 | 無給休憩を取得した時間(h:mm) ※労働基準法上、8時間を超える勤務で1時間、6時間を超える勤務で45分以上の取得が必須 |
実績 | 数式 | 勤務実績 ※小見出しの内容は「年間サマリ」シートの「各月の残業推移エリア」と同様 |
予定 | 数式 | 今後の予定(月内の勤務実績の就業日の平均値) ※小見出しの内容は「年間サマリ」シートの「各月の残業推移エリア」と同様 |
実績+予定 | 数式 | 実績と予定の合算(月間の着地見込みがわかる ※小見出しの内容は「年間サマリ」シートの「各月の残業推移エリア」と同様 |
備考 | 手入力 | 何か特記事項などあった場合のメモ欄 |
集計エリア
こちらのエリアでは、残期間(月間)で何時間の残業が可能か算出されます。
それぞれの見出しは以下のとおりです。
見出し名 | 入力形式 | データの内容 |
---|---|---|
出勤日数 | 数式 | 入力エリアの「予実」の”実績“、”予定“のデータ個数 |
年次有給休暇取得日数 | 数式 | 入力エリアの「年次有給休暇取得フラグ」の”全休“、”午前休“、”午後休“のデータ個数 ※午前休/午後休は0.5日カウント |
残業時間の月間着地目標 | 手入力 | 月間の残業時間の着地目標 ※デフォルトは36協定の基準の45時間を設定 |
定時退勤時刻 | 手入力 | 定時の退勤時刻 ※デフォルトは18時ジャスト(9時出勤・8時間勤務の想定) |
mm/dd(aaa)時点残業時間 | 数式 | 実績入力済みの各日の時間外労働時間の合計 |
残日数の月間可能残業時間 | 数式 | 残日数で残業できる残り時間数 (残業時間の月間着地目標- mm/dd(aaa)時点残業時間) |
残日数の平均可能残業時間 | 数式 | 残日数で残業できる残り時間数の1日平均 (残日数の月間可能残業時間÷出勤日数”予定”) |
残日数の平均退勤時刻 | 数式 | 残日数の退勤時刻の上限目安 (定時退勤時刻+残日数の平均可能残業時間) |
「祝日」シート
年度内の祝日を設定するためのシートです。
このシートに入力した日付に応じて「M月」シートの非就業日がセットされます。
見出し名 | 入力形式 | データの内容 |
---|---|---|
祝日 | 手入力 | 年度内の祝日 |
ツール機能
詳細の機能の以下の6種類です。
【機能その1】日付・就業日設定機能(数式+条件付き書式)
この機能は、「年間サマリ」シートのB1セルへ対象の事業年度となる西暦4ケタの数値を入力するだけで、「年間サマリ」シートおよび4~3月の各「M月」シートの日付が自動的に更新してくれます。
また、「M月」シートのそれぞれの日付が就業日か非就業日(土日祝)かも自動的に判別され、非就業の行はグレーへ塗りつぶしまでしてくれますよ!
なお、祝日については、あらかじめ「祝日」シートへ設定しておく必要があります。
【機能その2】実働時間の実績計算機能(数式)
この機能は、「M月」シートの各日付の出勤時刻・退勤時刻・無給休憩時間を入力すると、所定労働時間・時間外労働時間を自動的に計算してくれます。
また、年次有給休暇も取得フラグを立てていくことで月間の年次有給休暇取得日数を集計することが可能です。
なお、「年間サマリ」シートでは、各「M月」シートの残業・年次有給休暇取得日数の実績値が自動的に集計されます。
【機能その3】未来日の残業時間予測機能(数式)
この機能は、「M月」シートの入力エリアの入力前のレコードについては、実働時間の「予定」へ見込時間が自動的に反映してくれます。
なお、この時間は月内の就業日の平均値です。
【機能その4】残期間の可能残業時間自動計算機能(数式)
この機能は、「年間サマリ」シートでは年間の残りの月で何時間残業ができるか、「M月」シートでは月間の残りの日で何時間残業ができるかを自動的に計算してくれます。
【機能その5】残業時間の日・月のトレンドの見える化機能(グラフ)
この機能は、「年間サマリ」シートでは月の残業時間の推移を、「M月」シートでは日の残業時間の推移を、グラフを用いることで「見える化」します。
また、「M月」シートでは、予定部分もグラフへ表示されるため、より月末時点での着地見込みが視覚的に把握しやすくなります。
【機能その6】36協定超過有無の判定機能(数式)
この機能は、「年間サマリ」シートで集計した各月の残業時間をもとに、36協定の月の限度時間である45時間を超えた場合に”1”のフラグ立てをしてくれます。
また、年間の45時間を超過した月数および年間の残業時間の合計も集計します。
料金
牛丼1杯分相当額の324円(税込)です。
しかし、2019/3/31までの期間限定で108円(税込)で提供します!
この機会にぜひお試しください!
お好きなサイトからご購入ください。お値段はいっしょです。
使い方
【STEP1】事前準備をする
まずは、「年間サマリ」シートのB1セルへ対象の事業年度となる西暦4ケタの数値を入力(①)します。
また、E19セル(残業時間の年間着地目標)をデフォルト値以外にしたい場合は変更(②)しましょう。
次に、「祝日」シートへ対象の事業年度の中で発生する祝日をすべて入力(③)します。
最後に、「M月」シートのC48セル(残業時間の月間着地目標)とC49セル(定時退勤時刻)のデフォルト値以外にしたい場合は変更(④)し、これにて事前準備が完了です。
【STEP2】日々の勤務実績を入力する
ここから日々の勤務実績を入力します。
該当月の「M月」シートの入力エリアの各項目を入力(⑤)します。
基本的には毎出勤日に都度入力していくイメージになりますね。
【参考】定期的に月末・年度末時点の着地見込み時間を確認しよう!
STEP2の入力を終えたら、定期的に現時点の月末・年度末時点の着地見込み時間を確認しましょう!
もし、ペース的に限度時間を超過してしまいそうな場合は、前もって対策を打つ必要があります。
- 今月に完了することがマストでないタスクを翌月に回す
- 他者へタスクを依頼する
- 限度時間を超過する見込みであることを上位者へ相談し、判断を仰ぐ
など、早めに対応することで月末・年度末のバタバタがなくなり、精神的なゆとりを持って仕事に取り組むことができますよ!
購入後のアフターサポートについて
購入後、上記記載の機能が使えないなどの不備が発生の際は、ご連絡いただければもちろん無料で不備解消を対応します。
その場合は、お手数ですが以下のコンタクトフォームからご連絡をお願いします。
ご連絡時、コンタクトフォームのメッセージ本文へ以下3点を記入してください。
- テンプレート名
- 不備が起きている箇所
- 不備の内容・詳細
なお、「不備」とはレイアウト崩れや、関数や条件付き書式の設定誤りなどの不完全な状態を指します。
購入後にテンプレートへ購入者さまが手を加えた結果生じた不具合や、新たに機能を追加してほしい、といった追加要望の対応はできかねますので、ご承知おき願います。
さいごに
残業時間の上限に振り回されると、月末や年度末の仕事の優先順位がおかしくなるため、しっかり能動的にコントロールすることが重要ですね。
「残業時間管理ツール」がその一助になれれば幸いですm(_ _)m
お好きなサイトからご購入ください。お値段はいっしょです。
このツールのほぼ原型を私も本業で使っています。
何気に会社員は残業時間を気にしながら仕事しないといけない煩わしさもありますが、ツールがあるとその煩わしさを軽減できるため、本当におすすめですね!
休日設定を任意の日に設定する事は可能でしょうか。
よろしくお願い申し上げます。
谷垣さん
コメントありがとうございます。
休日の曜日は「m月」シートの数式を書き替えることで変更可能です。
各「m月」シートのB列の数式中のWEEKDAYの数値を今は”1″(=日曜)と”7″(=土曜)にしているため、この数値を任意のモノにすればOKです。
※B6セルの数式の例
「=IF(A6=”-“,”-“,IF(OR(WEEKDAY(A6)=1,WEEKDAY(A6)=7,COUNTIF(テーブル1[祝日],A6)=1),”-“,IF(D6=””,”予定”,”実績”)))」
↑
「WEEKDAY(A6)=1,WEEKDAY(A6)=7」のイコール以降の数値を変える
※1~7の数値は日~土の並びに対応しています。(例:2は月曜)
この作業を全ての「m月」シートに反映すればOKです。
以上、ご参考になれば幸いですm(__)m
従業員10名の管理をしたいのですが応用はできますでしょうか
HIROさん
コメントありがとうございます。
応用は可能ですが、パワークエリやVBA等の活用が必須かと思います。
運用イメージは以下の通りです。
・各メンバー:それぞれ「残業時間管理ツール」のブックを更新
※ブック名をルール化必須(「年度+氏名」入れる等)
・管理者:上記の複数ブックから「年間サマリ」シートと「M」シートの情報を適宜集約(クエリかマクロで自動化)
※人×見たい情報をクロスした表を新たに作成する必要あり
パワークエリを活用する際、拙著が参考になるかと存じます。
→パワークエリも関数もぜんぶ使う!Excelでできるデータの収集・整形・加工を極めるための本
以上、ご参考になれば幸いですm(__)m