前回回帰分析を行うための準備のひとつである単回帰式を散布図から求める方法についてシェアしました。
Excel2010で単回帰式を散布図から求める方法 | Excelを制する者は人生を制す ~No Excel No Life~
Excelでは散布図以外に「分析ツール」アドイン経由で単回帰式を求めることも可能です。
今回は回帰分析を行うための準備のひとつである単回帰式を「分析ツール」アドインから求める方法について、備忘録がてらシェアしていきます。
事前準備
主に2つの準備が必要です。
- 「分析ツール」アドインの有効化
- 回帰関係を調べたいデータの準備
「分析ツール」アドインの有効化をまだ設定されていない方は下記記事を参照の上設定してみてください。
Excel2010で「分析ツール」アドインを有効にする方法 | Excelを制する者は人生を制す ~No Excel No Life~
相関性を調べたいデータについては、今回は2種類のデータを用意しましょう。
今回のサンプルは私の2014年4月度の摂取カロリーと体重の日別のデータを準備しました。
Excel2010の「分析ツール」アドインで単回帰式を求める手順
- 「データ」タブをクリック
- 「データ分析」をクリック
ここまでで「データ分析」ダイアログが表示されます。
3. 「回帰分析」を選択
4. 「OK」をクリック
「回帰分析」ダイアログが表示されます。
5. [入力Y範囲]は”結果”となる対象データを選択(今回は体重)
6. [入力X範囲]は”原因”となる対象データを選択(今回は摂取カロリー)
7. 「ラベル」のチェックを入れる
8. [出力オプション]で任意の出力先を選択(今回は「新規ワークシート」を選択)
9. 「OK」をクリック
5.の”結果”とは原因の影響を受けているデータになります。(今回のサンプルでは体重)
そして、6.の”原因”とは結果へ影響を与えるデータになります。(今回のサンプルでは摂取カロリー)
今回は5.で先頭行の見出しを入れているために6.でチェックを入れています。
その方が出力されたデータがにわかりやすくなるので、チェックを入れることをおすすめします。
出力結果の確認事項3点の見方
新規ワークシートに無事回帰分析の結果が出ました!
確認すべき箇所は3点です。
- 重決定R2
- 有意F
- 係数
重決定R2
回帰式の精度(寄与率)を確認する基準です。
この数値は0~1の間になり、1に近づくほど回帰式の精度が高い(xとyのデータの関係が強い)ということを示します。
有意F
回帰関係の有意性を確認する基準です。
この部分が0.05よりも小さければ今回の単回帰式が母集団でも成り立つと仮定することができます。
今回のサンプルでは、「6.84E-05」なので、6.84×10のマイナス10の5乗ということになります。
結果、「68.4÷(10×10×10×10×10)=0.000684」で0.05よりも小さいので「問題なし」ですね。
係数
こちらは単回帰式の構成要素を示します。
単回帰式は「y=ax+b」ですが、「切片」の数字が「b」、「切片」の下の数字が「a」となります。
「切片」の下の文言は原因となるデータのラベル名です。
今回のサンプルでは、小数点第5位以下を四捨五入すると「y=0.0008x+72.3581」となります。
まとめ
「分析ツール」は操作はそこまで難しくないですが、出力結果の見方が統計学の知識がないとまったくわかりませんね。
私も統計学の知識はないので、「EXCELビジネス統計分析」の書籍で勉強してますが、見るべきポイントさえわかれば、実際の仕事にも活用できそうです。
次回は今回求めた単回帰式を使って予測を求める方法についてまとめていきますね。