Excelで「日付」の列がありますが、「月」を条件に関数で集計したいですが、どうすれば良いでしょうか?
その場合は、集計の事前準備に関数の「MONTH」を活用すると良いですよ!
では、MONTHの使い方について解説していきますね。
はじめに
この記事は関数の概要を把握していることが前提です。
関数の概要については以下の記事をご参照ください。
はじめに この記事は数式の概要を把握していることが前提です。 参考記事 数式の概要の詳細は以下の記事をご参照ください。 関数とは 関数とは、数式の構成要素の1つであり、固有の計算/処理の機能がセットされた数式のことです。 …
日付から「月」のみ取得したい場合は「MONTH」が有効
実務で扱うデータは日付の列が用意されているケースは非常に多いもの。
この日付の中の「月」を集計条件にしたい場合、関数で集計するにはハードルが高いです。
一番手軽な解決策としては、日付の列から「月」のみ取得した計算列をつくることです。
「計算列」とは、数値/日付/時刻の列の値を計算した新たな列のこと。
この計算列を集計条件にすることで、SUMIFSやCOUNTIFSで集計しやすくなります。
ピボットテーブルで集計する場合、計算列は不要。
この「月」を取得する計算列を追加する場合、関数の「MONTH」を使うと良いです。
MONTHは「マンス」と読む。
MONTHを使うことで、日付(シリアル値)から「月」を整数で取得できます。
ちなみに、シリアル値は、1900年1月1日を起点に何日目かをカウントした数値です(「44082」なら、1900年1月1日から44082日目)。
シリアル値の「1」は1日(=24h)となり、時刻の場合は時間換算した結果を小数点で示します(1h=1日/24h、1m=1日/24h/60m、1s=1日/24h/60m/60s)。
MONTHの構文
MONTHの構文は以下の通りです。
=MONTH(シリアル値)
月を1(1月)~12(12月)の範囲の整数で返します。
引数名 | 必須 | データ型 | 説明 |
---|---|---|---|
シリアル値 | ○ | 数値 | 取得対象の単一セル(値が日付)を指定します。 |
引数「シリアル値」に指定した日付が文字列として入力されたものの場合、エラーになる場合あり。
【参考】MONTHは「日付/時刻関数」
あくまで参考情報となりますが、MONTHはリボン「数式」タブの関数ライブラリの「日付/時刻」に分類されています。
実際にMONTHを活用する際は、以下で解説しているように直接入力で挿入していきましょう。
MONTHの使用結果イメージ
MONTHを使い、日付から「月」を取得するイメージは以下の通りです。
今回は「受注日」列のデータから「月」を取得しました。
上記のように計算列としてMONTHを使う場合、1レコードにつき1つの関数を使います。
ベースの数式をセットしたら、他のセルへペーストしましょう。
MONTHの戻り値は「数値」のため、表示形式を「日付」にしないこと。
MONTHの数式の挿入手順
上記の結果を得るための手順は以下の通りです。
- 関数を挿入するセルを選択
※今回はH2セル - 「=mon」等と入力
- サジェストから「MONTH」を選択し、「Tab」キーで確定
- 取得対象のセルを選択
※今回はB2セル - 「Enter」キーで確定
- 1行目の数式をコピーし、以降のセルへペースト
※今回はH3~H11セルへペースト
手順②の際にIMEを半角英数モードにすること。
テーブルの場合、手順⑥は不要(全レコードへ数式が自動的にコピーされる)。
サンプルファイルで練習しよう!
可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。
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ブックを開いたら、次の手順を実施してください。(今までの解説のまとめです)
- 関数を挿入するセルを選択
※今回はH2セル - 「=mon」等と入力
- サジェストから「MONTH」を選択し、「Tab」キーで確定
- 取得対象のセルを選択
※今回はB2セル - 「Enter」キーで確定
- 1行目の数式をコピーし、以降のセルへペースト
※今回はH3~H11セルへペースト
本記事の解説と同じ結果になればOKです!
さいごに
いかがでしたでしょうか?
MONTHは日付データを元にした計算列の追加に役立つ関数の一つです。
定期的に「月」を取得する計算列を作成する機会があるなら、ぜひ覚えておいた方が良いですね。
なお、MONTH以外にもExcelでのデータ整形の各種テクニックを拙著で解説していますので、こちらも参考にしてみてください。
ご参考になれば幸いですm(_ _)m
MONTHとセットで覚えておいた方が良い関数は、「年」を取得できるYEAR、「日」を取得できるDAYです。
また、逆パターンとして、年/月/日のデータから「日付」を作成できるDATEもセットで覚えておくと良いでしょう。