ピボットテーブルに条件付き書式を設定する方法 [ピボットテーブル基礎]
AさんAさん

ピボットテーブルに条件付き書式を設定したいですが、普通のセルと同じ方法で設定して問題ないですか?

森田森田

普通の方法だと、ピボットテーブルのサイズが変わった際に対応できないため、条件付き書式の適用範囲の設定に注意が必要です。

では、詳細を解説していきますね。

解説動画:【ピボットテーブル#8】集計表を可視化する方法2選 - レポートを色やグラフで視覚的に分かりやすく表現する(条件付き書式/ピボットグラフ)

この記事の内容は下記の動画でも解説しています。
コメント欄の「条件付き書式」の時間の部分をクリックすると該当の解説へジャンプできますよ!

はじめに

本題に入る前に、この記事がおすすめな方を挙げてみます。

  • Excelでデータの集計・分析作業を行うことが多い方
  • ピボットテーブルを実務で使う機会がある方
  • ピボットテーブルに条件付き書式を設定したい方

前提条件

この記事はピボットテーブルの概要を理解していることが前提です。
→まず、以下の記事で概要を把握することをおすすめします。

条件付き書式の適用範囲が「セル範囲」だとピボットテーブルレポートの拡張に対応できない場合がある

通常、条件付き書式は任意のセル範囲へ設定します。

ピボットテーブルレポートに条件付き書式を設定する際も同じ設定方法だと、セルの番地で条件付き書式の適用対象が固定されてしまいます。

よって、集計対象のアイテムが増えるなどの影響でピボットテーブルレポートのサイズが拡張された場合、条件付き書式の適用対象範囲から漏れるセルが発生する可能性があります。

こうした場合、条件付き書式の適用対象をレポート上のフィールド単位で設定しましょう。

こうすることで、レポートが拡張しても条件付き書式が適用されます。

では、ピボットテーブルレポートへの条件付き書式の設定手順を確認していきましょう。

ピボットテーブルレポートへの条件付き書式の設定手順

今回の前提として、すでにピボットテーブルの集計条件がセットされた状態からスタートします。

条件付き書式の設定は、以下の2ステップとなります。

今回は「商品名合計/金額値が表示されているすべてのセル」を条件付き書式の適用対象にします。

STEP1】「新しい書式ルール」ダイアログを起動

まず、ピボットテーブルレポートの値フィールド上のいずれかのセルを選択(①)した状態で、リボン「ホーム」タブをクリック(②)します。

続いて、「条件付き書式」をクリック(③)し、その中にある「新しいルール」をクリック(④)してください。

すでにリボン「ホーム」タブを開いている場合、手順②は不要です。

STEP2】任意の適用対象と書式ルールを設定

「新しい書式ルール」ダイアログが起動します。

ピボットテーブルレポート上で条件付き書式を設定する場合は、「ルールの適用対象」を選択できるようになります。

そこで、まずは任意の適用対象を選択(⑤)します。

ピボットテーブルレポートの場合、上から2つ目の「(計算方法/「値」ボックス内のフィールド名)値が表示されているすべてのセル」か、3つ目の「(「行」or「列」ボックス内のフィールド名)(計算方法/「値」ボックス内のフィールド名)値が表示されているすべてのセル」のいずれかを選択すれば良いです。

ちなみに、今回は上から3つ目の内容を選択しています。

続いて、任意の書式ルールを設定(⑥)し、OK」をクリック(⑦)すれば完了です。

今回は、手順⑥でデータバーを設定しています。

アイテムが増えても、条件付き書式が適用されていればOK

新たなアイテムが増えても、問題なくデータバーが適用されていますね!

「条件付き書式」コマンド内の「ルールの管理」をクリックすると表示される「条件付き書式ルールの管理」ダイアログ内の適用先もしっかりとピボットテーブル内のフィールド単位になっています。

【参考】適用対象の2つ目と3つ目の違い

適用対象の上から2つ目「(計算方法/「値」ボックス内のフィールド名)値が表示されているすべてのセル」と3つ目の「(「行」or「列」ボックス内のフィールド名)(計算方法/「値」ボックス内のフィールド名)値が表示されているすべてのセル」の違いは以下のイメージの通りです。

ちなみに、上から3つ目は厳密には「行」(「列」)ボックスと「値」ボックスの2つのフィールドに合致する部分だけに書式設定を行います。

【補足】「ルールの適用対象」も後から変更が可能

「ルールの適用対象」は他の条件付き書式の項目と同じく、後から変更が可能です。

手順は以下の通りです。

「書式ルールの編集」ダイアログが起動したら、設定手順⑤以降と同じ要領で変更しましょう。

【注意】「値」ボックスからフィールドを外すと条件付き書式を設定は解除される

条件付き書式を設定済みのフィールドを「値」ボックスから外すと、条件付き書式を設定は解除されます。

再度「値」ボックスに該当のフィールドを入れても条件付き書式の設定は戻りませんので、再設定が必要となるのでご注意ください。

サンプルファイルで練習しよう!

可能であれば、以下のサンプルファイルをダウンロードして、実際に操作練習をしてみてください。

サンプルファイル_ピボットテーブル_条件付き書式.xlsx

※サンプルファイルのダウンロードには無料メルマガに登録いただく必要があります。
(上記リンクから登録フォームへ遷移します)

ファイルを開いたら、次の手順を実施してください。(今までの解説のまとめです)

  1. ピボットテーブルレポートの値フィールド上のいずれかのセルを選択
  2. リボン「ホーム」タブをクリック
  3. 「条件付き書式」をクリック
  4. 「新しいルール」をクリック
  5. 任意の適用対象を選択
    ※今回は上から3つ目の内容を選択
  6. 任意の書式ルールを設定
    ※今回はデータバーを設定
  7. OK」をクリック

本記事の解説と同じ結果になればOKです!

さいごに

いかがでしたでしょうか?

集計した表を視覚的に分かりやすくする際、条件付き書式は便利です。

ピボットテーブルレポートと条件付き書式も相性バッチリなので、ぜひセットで使えるようになりましょう!

なお、ピボットテーブルの各種テクニックは、私の拙著でも体系的に解説していますので、こちらも参考にしてみてください。

ご参考になれば幸いですm(_ _)m

森田森田

条件付き書式はお手軽に表を視覚的に分かりやすくしてくれる便利な機能です。

ピボットテーブルレポートをより分かりやすく見せるには、条件付き書式は必須なので、ぜひ本記事を参考にしてみてください。