条件付き書式活用テクニックその5【濃淡グラフ】

条件付き書式活用テクニックその5【濃淡グラフ】

条件付き書式でセルに色分けを行なうことで表をグラフのように視覚的にわかりやすいものにすることが可能です。

同系色で重要部分に近づくにつれて色を段階的に濃くしていったものが濃淡グラフです。

今回はこの濃淡グラフの作成方法について解説していきます。

操作手順

まずは該当の表を用意しましょう。

今回のサンプルでは平均所得金額以下の世帯の所得金額階級別にみた構成比を表にしてみました。(累積だったものを階級別の個別比率に修正)

濃淡グラフ①

参照元:グラフで見る世帯の状況


では、実際の操作手順は以下の通りです。

濃淡グラフ②

  1. 範囲を選択
  2. 「ホーム」タブをクリック
  3. 「条件付き書式」をクリック
  4. 「新しいルール」をクリック

濃淡グラフ③

「新しい書式ルール」ダイアログが表示されます。

5. 「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択
6. 条件の入力ボックスに「=B1>=QUARTILE($B$2:$K$6,2)」を入力(範囲の第2四分位数(=中央値)以上かが条件)
7. 「書式」をクリックの上任意の書式(塗りつぶし)を設定
8. 「OK」をクリック

6.のQUARTILE関数は四分位数を求める関数です。この関数の解説は後日別記事にて行います。
(四分位数については当記事下部にて簡単な解説があります)

後の処理のために6.の入力内容はコピーしておくと効率的です。

7.で設定する塗りつぶしは薄めの色を選んでおきましょう。(後で濃い色を使っていくため)

濃淡グラフ④

9.  手順3~8を2回繰り返し
10. 「条件付き書式」をクリック
11. 「ルールの管理」をクリック

繰り返す際、手順6の入力内容は「=B1>=QUARTILE($B$2:$K$6,3)」(第3四分位数)、「=B1>=QUARTILE($B$2:$K$6,4)」(第4四分位数)の順番で設定しましょう。
また、手順7の塗りつぶしは同系色の濃さを1段階ずつあげていきましょう。

濃淡グラフ⑤

「条件付き書式ルールの管理」ダイアログが表示されました。

12. 3つの条件の並びが色の濃い順になっているか確認
13. [条件を満たす場合は停止]のチェックボックスを入れる
14. 「OK」をクリック

12.で並びが異なる場合は「ルールの削除」の右側にある矢印のボタンで調整します。

13.のチェックボックスをオンにすると2003以前のバージョンでも互換性を保つことが可能です。

濃淡グラフ⑥

ここまでで無事濃淡グラフが作成できました!

【参考】四分位数とは?

データを小さい方から並び替えたときに、データ全体を、含まれているデータの個数が等しい4つのグループに分けるような3つの点(値)のことを「四分位数」という。4つに分けるから「四分位数」だ。全体を4つに分けるには区切りは3つ必要である。だから、全部で3つの四分位数がある。

最小値から「1/4」のところの四分位数を「第1四分位数」という。最小値から「2/4」のところの四分位数を「第2四分位数(中央値)」という。最小値から「3/4」のところの四分位数を「第3四分位数」という。

参照元:四分位数・箱ひげ図はてなブックマーク _%%TITLE

まとめ

濃淡グラフの条件は今回はQUARTILE関数を用いましたが、もちろん絶対値でもかまいません。

分析するうえでの基準をもとに濃淡で表現できるようになると、より実用性が増します。

データ数が多くても時間がない中で分析する場合に効果的なのでお試しください。